関連映画:『八甲田山』(1977)
②につづき
《3日目の当初の予定》 善知鳥(うとう)神社 → 八甲田(ロープウェイ) → 弘前津軽藩ねぷた村 → 新青森駅(帰京)
6時50分に朝食。八甲田には行けない可能性が高い朝はイマイチ気分も下がり気味、、、。でも、まあ天気には勝てないし、正直なところ、天気予報を見ていて、旅に出る前から“これはヤバいかも……”と思ってはいた。けれど、私はかなりの強力晴れ女なので、今回も神通力が……っ!!とか思っていたのだが。
朝食会場に行ったら、早々に添乗員さんに「やはり八甲田ロープウェイは運行中止です、道路も4日まで通行止めになりました」といきなりのカウンター。
……うっ、、、哀しい。覚悟していたとはいえ、このためにこのツアーを選んだようなもの。がーん、、、がーん、、、、、、、。どこが晴れ女や。
朝食(ほぼ味の記憶がない、、、)
ショック大で、あんまし朝食のこと覚えていない。コーヒーを部屋まで持って行けたので、コーヒーを持ってとぼとぼ部屋へ戻る。
同じツアーで、「八甲田に今回4回目だけど、3回ダメだった、、、、」と言っている人もいらしたので、頭では仕方がないと理解できても、何か月も前から楽しみにしていたので、、、、。まあ、仕方ないよなぁ。
これは、旅行後に聞いた話だけど、青森在住の知人曰く、冬の八甲田は天候が変わりやすいから「今日は行けそう!」という日に地元民は行くのだそうな。旅行者はなかなか難しいらしい。やはり、確率4分の1なのか、、、。
部屋から陸奥湾を臨む。まあこれじゃあ仕方ないか、、、
しょんぼり荷造りをして、8時ちょうどに宿を出発。
バスの中で、添乗員さんが変更後の予定を発表する。善知鳥神社の後、「ねぶたの家 ワ・ラッセ」と「三内丸山遺跡」へ行くとのこと。ふーん、、、と、まだこのときは若干不貞腐れていた感じ。
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バスで10分ちょっとで、善知鳥神社に到着。雪は降っていないけど、やはりかなり寒い。
巫女さんたち、、、寒そう。
社務所の前には池ならぬ“沼”
で、ここでハプニングがあり、ツアーに参加していた高齢男性が凍結した石畳の参道上で足を滑らせて後ろ向きに転び、まともに頭を打って仰向けに倒れてしまった。私は偶然、その瞬間を目撃したのだが、ホントに手をつく余裕もなく仰向けにひっくり返ってしまった感じで、倒れた後、まったく動かない。周囲の数人が慌てて近づいて声を掛けたんだが無反応。添乗員さんを急いで呼びに行き、神社の方も119にすぐに電話してくれた。
幸い数分後には男性の意識も戻って、最終的には自力で立ち上がれたので大事にならなかったんだけど、救急車を呼ぶべく電話をしてくれていた巫女さんは、かなり執拗に「コロナ感染の可能性」を消防から聞かれていた様で、「熱は? 咳は? ワクチンは?」と、そんなんもしも一人旅の通りすがりの人だったら知る由もないことを、恐らくマニュアルなんだろうけどあれこれ聞くのもどうなのかね? もし、一刻を争う状況だったら、そんなことしていたら最悪な事態にだってなりかねないのでは。……まあ、救急も感染症対策をしなきゃいけないので、仕方がないとは思うが、こういうところもコロナ対策のお粗末さを感じざるを得ないよね。
これが“うとう”なのかしらん?(肝心の説明書きと思しき石碑に雪、、、)
後で調べてみたら、うとうは架空の鳥、神の使い、、、というものらしい。家内安全とか、交通安全とかのご利益があるとのこと。
その後、社務所でお守りなどを買って、バスに戻る。バスガイドさんに、今日の八甲田の天候がいかにひどいかをアナウンスされながら、「ねぶたの家 ワ・ラッセ」に到着。
ワラッセに到着、、、
来館、先着100名(だったかな?)に、(なぜか)どら焼きをプレゼントでいただく。併せて、鈴としおりとどちらか好きな方をと言われ、しおりは一杯持っているので鈴をいただく。
ねぶた祭を実際に見たことはないのだけど、TVなどで見るたびに、あのねぶたの構造は一体どーなっているの??とかなり疑問だったので、今回、間近に内部もじっくり観察出来て面白かった!
すごい迫力
近づいて見ると、愛嬌があったり、芸が細かかったり、、、。
それにしても、昔は電球ではなくろうそくでねぶたを照らしていたっていうんだけど、燃えちゃわないのか、、、?とかなり心配になる。実際、燃えたこともあったらしいけど、提灯同様、一応燃えにくくはしていたみたい。
こんなねぶたが片隅に。秋田犬かな?
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お次は、三内丸山遺跡へと向かう。その途中、自衛隊の青森駐屯地前を通る。
そう、あの第五連隊は、ここから出発したのだ、、、。今回、八甲田には行けなかったけれど、いかにあの雪中行軍が無謀だったか、数日の旅でもよく分かった。一体、当時の軍は何を考えていたのか、、、。ますます分からなくなる。
バスで20分ほどで三内丸山遺跡に到着~。もうこの頃には私のナナメだったご機嫌もすっかり元に戻っていた、、、かな。
で、遺跡を見たい人は、ツアーに参加してくれと言われる。なぜなら吹雪いてホワイトアウトになると迷子になって、最悪、遭難するからなんだそうである。そんな大げさな、、、と、この時は思ったけど、後からそれは結構リアルなことだと分かる。
正直、この近くにある県立美術館にもちょっとそそられて、係の人に歩いてどれくらいかかるか聞いてみると、「15分くらい」だけど、やはり「この後吹雪くかもしれないから、慣れていない人は止めた方が良い」と言われる、、、。そりゃそうか、と納得し、遺跡見学ツアーに迷わず参加することに。
ツアー出発時刻まで少し時間があったのでミュージアムを見学することに。これが、思いのほか充実した展示で、楽しい。再現された生活の様子が良くできていて、当時の様子がリアルに感じられる。
土偶、、、たくさん。1コずつ見ると可愛い
で、ツアー出発前に、ゴム長に履き替えさせられる。普通のブーツに滑り止めではダメだと。
いざ、出発、、、と、その前に、館内のジオラマを見ながら説明を受ける。
今度こそ。いざ、出発。……外へ、、、
さぶ~~~っ
ガイドさんの眼鏡が……。右の画像は、↓の真ん中にある大型掘立柱建物(復元)の跡
建物内に入って説明を受けている間も、吹雪いたり晴れたり、目まぐるしく天気は変わっていた。ものすごい風で、ビュービュー音がしていて、ガイドさんの声も聞こえづらいほど。
ホワイトアウトになるのが想像できる、、、
強風で遺跡全体を回れなかったものの、どうにか無事に帰還。寒かった、、、けど、なかなか面白かった、三内丸山遺跡。
④につづく