**タージ・マハルの街**vol.3
関連映画:『その名にちなんで』(2006)
『ヴィクトリア女王 最期の秘密』(2017)
その⑦につづき
アッと言う間に女子ツアーも最終日。
【4日目のスケジュール】
①アグラ城→②象嵌細工工場見学→③昼食(ターリー料理)→④デリーへ移動(バスで約6時間予定)→⑤デリー空港着→⑥JAL740便(20:20発)にて帰国の途
希望者のみ早朝ヨガ体験なるメニューがあったけれど、私は興味ないのでパス。何だかんだで前日のアーユルヴェーダが堪えたのか、事前に申し込んでいたのは5名だったけれど、参加したのは3名だったそう。
6時には目が覚めてしまったので、とっとと起きて身支度し、朝食へ。前日夕食をとったレストランに再び行くが、やはり混んでいた。
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ホテルの中庭
集合時刻の8時半に皆さん集合し、バスに乗って、いざアグラ城へ。
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アグラの街は、やはり中心はタージ・マハルで、街のどこからでもタージ・マハルを見ることが出来るように、建物も高さ制限があるんだとか。確かに、アグラ城へ行く途中の道からもチラッとタージ・マハルが見えた。
で、15分ほどバスに乗ったところで到着。
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入り口。何ともいかつい城壁が長々と連なる。まさしく要塞
まだ朝早いからか、人が少ない。空気もちょっとひんやりしていて気持ち良い。このアグラ城は、シャー・ジャハーンがタージ・マハルを建設後に、皇位継承争いに負けて、息子に幽閉された場所として有名。1666年に74歳で亡くなるまでの7年間を過ごしたんだとか。
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堀が、、、。深くて広い
建てられたのは、1565年。高さが20メートルの城壁が2.5キロメートルも築かれている。第3代皇帝から5代シャー・ジャハーンまでがこの城を拠点としていたらしい。
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チケット売り場。アラームさんがチケット購入してくれている上に猿が、、、
猿がとても多くて。反対側を見ると野良ワンコ。
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このワンコは、私の後ろ、アラームさんの頭上にいる猿に反応しているのです
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ここをくぐっていざ入場
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ジャハーンギール宮殿
ちなみに、手前に見える囲いのような所には、シャー・ジャハーンが使用していた石造りの浴槽が置かれている。
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イスラム様式の建物に、ヒンドゥー様式の装飾が施されているんだとか
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皇帝の居室。ハーレムだったらしい、、、
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ハーレムの中庭。ここに皇帝の女性がたくさんいた
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暑いときは水を通して、上部に見える穴(5つの)から水が出てくる仕組みになっているんだとか
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北部ラジャスターンの民族衣装だそう
カラミさんはイケメン探索に余念がなかったけれど、さすがに最終日となればあまり期待できないと思って諦めていたのだが、こちらの方々が「写真撮りたい?」と声を掛けてきてくれる。物欲しそうにしていたのかしら、私たち。
すかさず、是非是非! と、撮らせてもらう。アラームさん曰く、この方々は、ラジャスターンから来た人たちだろうとのこと。この衣裳がそうだという。
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うっすらタージ・マハルが見える(中央やや下。見えます?)
ここからタージ・マハルを眺めていたシャー・ジャハーンはどんな気持ちだったのか、、、。
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シャー・ジャハーンが幽閉されていたというムサンマン・ブルジュ内部。噴水まである、、、
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皇帝謁見の間ディワニ・アーム
奥に玉座があるんだが、外から見ても柱に遮られてバッチリは見えないように設計されているとのこと。でも、現代人の観光客たちは玉座のすぐそばまで入れちゃう。
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高いところが玉座。下に囲いがある台は、書記官のためのもの
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最後も猿に挨拶して、アグラ城を後にする。
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日程表にはなかったのだが、お昼の前に象嵌細工の工場へ見学に。
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工程を見せてくれる
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ラピスラズリ、マラカイト、アメジスト等の石を
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このように細かくして、、、
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模様に併せて嵌めていく
案の定、ここでも観光客用の売店があり、素敵なテーブル(の天板)などもあり魅力的だが、高いし、冴えない我が家には到底似つかわしくないので、何か記念に小物でも、、、と物色するが、どれもそこそこ良いお値段。ここはパスかな~、と思っていたら、可愛いコースターを発見。マダムも見付けて、早速値段交渉。
1枚、1,000ルピー(1,600円くらい)というので、私は、現金を使い切りたいというのもあって「まあ、それならいっか……」と思ったが、マダムは「高い! 900なら買う!」と強気。え、、、と思ったが、ことの成り行きを見届けたくなる。店員さんもなかなか引かない上に、私が1,000で良いという顔をしていたからか、梱包し始めてしまう。すると、マダムは「いや、900、900にしてくれないなら買わない!!」と飽くまでも引かない。すると、店員さん、観念したのか笑いながら「じゃあ900でいいよいいよ!」と、私まで100ルピーの値引きにあずかる。ありがとう、マダム!
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というわけで、ゲットした大理石のコースターがこれ。……まあ、確かに、1,600円はちょっと高いかなぁ。でも、旅の記念だし。コースターとして使うのはもったいないので、部屋に飾ってあります。
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お腹も空いたところで、ランチ。インドに来たからには、ターリーを食べなければ。最後の食事にターリーがあって良かった!
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ランチのお店。ドアの横に立っているのはリアルおじさんです
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ちょっとスカスカなターリー。こんなもん?
ナンはお代わり自由。ベジタリアンなイメージがあったが、チキンカレーもあって、味はとても美味しかった。量が少ないように思ったけれど、全部食べたら結構お腹一杯になるものだ。
ちなみに、一番左の茶色い丸いのは、グラーブ・ジャムンという激甘お菓子。揚げドーナツをさらに甘いシロップに浸してある感じ。この大きさなのでどうにか食べられた。
皆さんと、「イチローは毎日、朝からカレー食べるんだって!」「そうそう、奥さんが留守にするときは留守の間分のカレー作って冷凍しておくらしいよ!?」「はぁ?? 自分で作りゃイイじゃん……」などとワイワイ喋っていたところ、アラームさんが男性を連れてやって来る。何かと思えば、、、。 「この人、昨日のアーユル・ヴェーダのお店のオーナーです。皆さんにお詫びに来ました」と言うではないか。
その男性は、両手を合わせて「皆さんに寒い思いをさせてしまってゴメンナサイ」と流暢な日本語で謝罪の弁。やはり移転したばかりで、まだ改装が終わっていない部分もあって、ちょっと室温調整が上手く行かなかったんだとか。だから、昨日いただいたお金は全部お返しします、、、とのことで、昨日支払ったそのお札そのものが返ってきた。円で払った人は円で、ドルで払った人はドルで、ユーロで払った人もユーロで。さらに、お詫びということで、有名な“medimix”というソープとローズウォーターが配られた。
……まあ、今どき、ネットなどでネガティブなレビューでも書かれれば、そのまま営業危機になりかねない。この対応は、まあ妥当だろう。
でも、ここでオバサンたちは終わらない。気に入らなかった点をイロイロとオーナーに言う人も。「もっと良いオイル使って欲しい」「せめてベッドとベッドの間にカーテン付けて欲しい」……etc。オーナーは分かっているのかいないのか、ニコニコ。
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お腹も満たされ、後は帰るのみ。
……とその前に、少し時間があるから、スーパーに寄ってみよう、とアラームさん。スーパーはそもそもインドには少ないと言っていたアラームさんだが、この近所にあるという。で、行ってみたら(写真をすっかり撮り忘れたのが残念なんだけど)、1階は服や電化製品、2階は食料品や雑貨が所狭しと並んでいる。皆さん、ばらまき用のお土産やら何やら、イロイロ買い漁る。私も、レトルトカレーをゲット。
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実はまだ食べていないという、、、
で、今度こそ、バスで一路デリーを目指す。予定では6時間となっていたけど、もう少し早く着くだろうとR子さん。
途中、トイレ休憩で、昔のドライブインみたいな所に立ち寄る。トイレのことを書いてこなかったが、今回、ホテルかお店しかトイレは使用してこなかったけれど、ホテルはもちろん、お店のトイレも結構キレイだった。そして、このドライブインのトイレも、思っていたよりゼンゼン清潔だった。ここのトイレを出るときに、約30年前に行った中国は、北京はそうでもなかったが、内陸に行くと場所によってはトイレの周辺が悪臭立ちこめて到底近寄れたモンじゃなかったが、今はどうなんだろう、、、などと思った。
そして、このバスの中で、またまたアーユル・ヴェーダの話題が。R子さんが「先ほどのお店のオーナーが、ツアー代金に元々入っていた料金もお返ししたいということで、ただしドルでの返金になります、、、」と言って、現金で25ドルずつ返金された。そっか、、、やっぱりシロダーラのオプションが目玉で併せて1万円くらいのコースだったわけね。
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何だかんだと、5時過ぎには空港に到着する。かなり早く着いた感じ。
ここで、ヨーロッパから参加のロスバゲのお姉さんとアラームさんとお別れ。結局、最後までロスバゲの荷物は出てこなかった、、、。しかも、彼女の飛行機は夜中発で、出発の3時間以上前には空港に入っちゃダメと言われ、入り口でさようなら、、、。実際、入り口できっちりパスポートとeチケットをチェックされた。
チェックインカウンターへ行くと、張り紙が、、、。成田空港周辺、積雪のため、出発が遅れる見込み……というようなことが書いてあった。まあ、それは良いとして、来るときはビジネスにアップグレードだったけれど、帰りはどうかなぁ~、なんてムシの良いことを期待していたが、案の定アップグレードなどなく、予定どおりのプレミアムエコノミー。
出発まで各自過ごすということで、ラウンジへ。
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お昼が結構お腹一杯だったため、食欲もあまりなく、、、、
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で、いよいよ搭乗。
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これがプレミアムエコノミーの席
座るなり、いきなりCAのお姉さんが「お待たせして申し訳ございません。お待ちしておりました」と会釈して挨拶してくれるので、ふと顔をよく見たら、ビックリするような美人! ひゃぁ~~、これはラッキー! 聞かなくても分かっているのに「荷物、足下に置いても良いですか?」等とどーでも良いことを聞いてお話したいのがバレバレ。これまた美しい笑顔で「はい、どうぞ、こちらへ」と座席の下に置いてくれる。一瞬疲れも吹っ飛ぶ。芸能人などにもいない、いわゆる正統派の確かな美人、、、という感じ。いるんだなぁ、、、こんな美しい人が、と惚れ惚れしてしまう。
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アメニティは、袋はビジネスよりグレードが下がるけど、中身はまったく同じ
予定時刻より20分くらい遅れて離陸したが、何だか疲れていてグッタリ。1時間ほどで夕食が配られる。
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海老と茸のキッシュ、スモークサーモン、そば、フレッシュフルーツ、ブラックカラントケーキ
何というか、そばが一番美味しいと感じた。やはり胃も多少は疲れていたのだろうか、、、。
映画も、あまり見る気がしなかったが、とりあえず、往路で見た『泣き虫しょったんの奇跡』が途中だったから、それを最後まで見て、ううむ、、、何だかなぁと思ってしまった。瀬川晶司氏がプロになれずに大学へ進学してサラリーマンになり、その後、特例のプロ入り試験を経て、見事異例のプロ入りを果たすというところが駆け足で終盤に描かれていた。が、正直言って、どちらかというと、この話はこちらの方がメインになるのではないだろうか。だって、異例中の異例の出来事は後半なのであって、奨励会からプロ入り出来ない挫折譚なんて別に珍しくもなんともないわけで。バランスがオカシイと思ったんだけどね。……まあ、でももう疲れていたし、どうでも良くなっていた、そんなこと。
かと言って、ウトウトはすれども眠れない。でも美人のCAさんが飲み物を持って歩いてきてくれるだけで、喉など渇いていなくてもコーヒーを入れてもらったりして、ちょっと良い気分になれたのだった。やっぱり美人は良いなぁ、、、人を幸せな気持ちにしてくれる。例えオシゴトとはいえ、ニッコリ笑顔を向けられると、疲れも忘れてしまう。ずっと見ていたい美人っているのね。
でも、アッと言う間に朝食の時間になって、配られたのがこちら。
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昆布佃煮おにぎり、五目おにぎり、鶏の七味焼き、筍手火山煮、卵焼き、青高菜
おにぎり2コはちょっとキツい。お持ち帰りしないで、みたいなことが書いてあったけど、持ち帰ってきました。
プレミアムエコノミー、確かに、座席幅は広めだし、足下も少し余裕があるけれど、これならエコノミーでも大差ないなぁ、と思った。差額を考えると、エコノミーで十分だろうと思う。ビジネスは確かに、差額を出す意味はあるかも知れないが、大事な仕事ならともかく、所詮観光旅行ならエコノミーで良いのかな、、、と。
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何だか、帰路はアッと言う間だった。行きは長く感じたのに。揺れも帰りはほとんどなく、行きでまあまあ揺れた東シナ海上空で若干揺れたかな、、、というくらい。
そして定刻通り、午前7時前に着陸。
この日の1週間ほど前に、同じ、デリーからのJAL740便が成田で、滑走路の凍結で滑走路からはみ出しちゃった、、、という事故(?)があったんだけど、雪は多少降ったらしいが、この日は何事もなくゲートに到着。
入国手続きもスルスル済んで、R子さんと挨拶して、旅は終了。
初めてのインド。思った以上に面白かった! 是非また行きたい!!
これにて、拙いインド旅行記は完結です。長らくのお付き合い、ありがとうございました。