アニマルパニックもの。お目当ては、マイケル・ヴァルタンだったけど、なかなかの作品でしょ、これ。
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B級だろうと思って見たので、意外にも、良い作りに得した気分です。とても真面目に作られた、パニック映画というよりは、心理サスペンス映画でしょう。公開当時、アニマルが何なのか隠されていたそうですが、今回の敵は、巨大ワニです、はい。
ネットで見ると、何気に豪華キャストだとか、サム・ワーシントンが主役だと思ったとか、誰が主役なのか終盤まで分からんとか、ヴァルタンにしてみればヒドイ言われよう・・・。予備知識はほとんどなかったけれど、どう見たって、ヴァルタンが主役だって最初から分かるでしょう。
だって、あのクルーズ船に乗った面々見てくださいよ。あの中で最後に敵と一騎打ちできそうなの、ヴァルタンしかいないでしょーよ。そら、サム・ワーシントンは途中で出てきてちょっとカッコイイところ見せるシーンがありますけど、所詮はチンピラです。確かにヴァルタンは線が細いので闘うキャラに見えないのは仕方ないんだけれど、世間の目、あんまりだわ。
まぁ、制作年から日本公開まで時間が開いたせいで、その間にサム・ワーシントンやらミア・ワシコウスカやらが売れちゃってるから、こういう感想が出ても致し方ないんでしょうね。
この手の映画にしてはグロいシーンはほとんどなく、敵の巨大ワニの姿も終盤までハッキリは出てきません。もちろん、これが本作の演出で、最後、ヴァルタン演じるピートが一騎打ちする際に姿を現すときも、直截的な描き方をしていないところがなかなかニクいです。見ている方がこれがかなりゾクゾクして怖い!!
というか、本作は、ラストこそ、巨大ワニVS人間、という図式になりますが、それまでは、飽くまで人間同士の心理戦、人間VS人間をかなりしつこく描いています。そうやって、見ている者に、巨大ワニの存在を意識させながらも、イライラ&ドキドキを常に感じさせることに成功しているように思います。
そうはいっても、もちろん、突っ込みどころもありまして・・・。満潮で沈んでしまうという中洲ですが、結構高さのある木があって、別にムリして向こう岸に渡らなくても、いざとなったら、潮が引くのを木に登って待ってりゃいいじゃん、と思いましたし。向こう岸に渡り終えた人々がピートを置き去りにしてどこかへ行ってしまうんだけど、それが、ピートと巨大ワニとの一騎打ちに持ち込むためのご都合シナリオなのが見え見えだし・・・。
それに、もう一人の主人公、ラダ・ミッチェル演じるクルーズ船の女性ガイドが、巨大ワニに襲われるんですが、まあ、主人公だから仕方ないとはいえ、あんな襲われ方して生きているんです。これもちょっと、、、ムリがあるような。あんなに噛みつかれて、グルグル体回転されたら、いくらなんでも千切れちゃうと思うですよねぇ。
でもまあ、こういう映画に突っ込みどころは付き物ですしねぇ。「あー!」とか「わー!」とか言いつつ突っ込み入れながら見る、これが、醍醐味でもあります。
そうそう、可愛いワンちゃんも出てきます。しかもなかなか賢い。でも・・・、喰われちゃうんですけどね。このシーンが一番悲しかったかな。
ヴァルタンは、この時39歳ですねぇ。なるほど、ちょっとオッサンになってはいましたが、やっぱりカッコイイです。サム・ワーシントンなんかより、ゼンゼン知的だし、私にとっては百倍イイ男です、ヴァルタンの方が。
巨大ワニがいると分かっている河を泳げますか?
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