緑茶に集中力向上効果？ 視覚判断 最大１．６倍 太陽化学、学会発表へ

中日新聞　2010年6月6日　11面より引用

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　乳化剤など食品素材製造の太陽化学
（三重県四日市市）は三日、緑茶に含
まれるアミノ酸の一種「Ｌ－テアニン」

に、集中力を向上させる効果が認めら
れた、と発表した。
　健康な大学生十八人を対象に、Ｌ－

テアニンを混ぜた水を摂取後、画面上
で切り替わる数字を判断する視覚テス
トを実施。普通の水を与えた時と比較

した。Ｌ－テアニンの摂取効果は、心
理テストで「不安になりやすい性格」
（高不安群）とされた八人で顕著にあ

らわれた。何も飲まない安静時にくら
べると、Ｌ－テアニン摂取の一時間後
に行った視覚テストでは正答率が１・６倍

（水の場合１．２倍）に。聴覚テスト
は反応時間が０．９倍（同１．０倍）
に早まったという。（中略）

Ｌ－テアニンは、同社が世界で初めて
工業生産技術を確立し、商品化してい
る。

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▼緑茶を飲むと集中力が向上する。と
いうことは例えば、本を読む前に緑茶
を一杯飲んでから読むと本に集中でき

るわけだ。そういえば寝る前に本を開
くとすぐに眠くなるのは全く集中力が
無いからか。１頁読むか読まないうち

に「ぐー、ぐー」です。読もうと決心
をして茶をすすり一気に読みこなす。
これが読書の極意かもしれませんね。

無人島に生きる十六人 夏の読書

須川邦彦著　新潮文庫　
ISBN978-4-10-110321-1 400円＋税

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　久々に大冒険海洋漂流記を珍しく
この暑いのに一気に読み終えました。

　龍睡丸７６トン、２本マストのス
クーナー型帆船で、千島列島の先端
の占守（しゅむしゅ）島と内地との

連絡が、任務の船であった。しかし
冬のうちは雪と氷にうずもれてしま
うために、冬の間に南方へ出かけて

漁業の調査をして春になったら内地
へ帰ってくるという計画だった。
明治三十一年十二月二十八日東京の

大川口を出帆して翌日横須賀軍港に
入港し命の水をもらっていよいよ太
平洋へと乗り出した。ところが、パ

ール・エンド・ハ―ミ―ズ礁で座礁
してしまった。ここからが無人島で
の十六人の活躍になる。

無人島での船長の講義が面白かった。

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今から百八十年ほど前、英国で、一
隻の木造軍艦の底を、銅の板でつつ

んで試験をしたところ、月日がたっ
ても、速力が少しも減らない。これ
はすてきだと大喜び。それから木の

船は、みんな、銅のうすい板で底を
包むことになったのだ。今日では、
銅のほかに、黄銅でも包んでいる。

銅の板には、虫があなをあけない。
そして、やはり海藻や貝は、くっつ
いて成長する。けれども銅と海水が

化合して、銅の板の表面に、硫酸銅
や、炭酸銅という、かさぶたのよう
なものができる。さてこのかさぶた

が、だんだん大きくなると、船が走
るとき、水が船艇にぶつかるいきお
いで、かさぶたをぽろりとはがして

しまうのだ。そして、かさぶたの表
面に成長した、海藻や貝が、かさぶ
たといっしょに落ちて、新しいすべ

すべした銅の表面があらわれるので
船の速力がおそくならないのだ。
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陸では知り得ない知恵だ。さて助け
てもらった的矢丸が無事に帰港した
のは明治三十二年十二月二十三日赤

い夕陽に染められた駿河湾女良（め
ら）の港であった。