木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

十五夜のウサギ

2023年09月02日 05時31分21秒 | 余話

一昨日は満月だった。気付いて無かったのだが、煌々とした月明かりに惹かれ露地へと出てみると、まん丸いお月様が。調べて見たら31日午後11時が満月となっていた。流石に午後11時には熟睡の時間なので、少し早めの撮影となったが、満月にモデル嬢となってもらった。月夜の神々しさでピントが合わせずらく、多少ぼんやり気味なのはご容赦を。思えば久しくお月様など眺めていなかった。日常生活に追われ、月や虫の声に気を配る微かな余裕も無かったのだろう。日本人は花鳥風月の民と聞くが、縁遠い存在だったようだ。

お月様と言えば、ウサギさんが餅つきを行っている・・・・・・と聞き及んでいた。多分、幼少期の頃かと思うが、今も鮮やかに記憶が残っている。噂を信じ何度もお月様を覗き込んだが、一向にウサギが見えなかった。悪ガキどもは、心が濁った人間にはウサギは見えないのだ・・・・・・と囃し立てていたのだが。月には大気が存在するか否か、生命を持った生物が生存できるのは可能か・・・・・・今の子ども達だったらそんな理屈っぽい発想をするだろう。現代っ子で無かったのが幸いだったのかも知れない。

お月様と言えば、もう一つ記憶に残るのが「かぐや姫」の物語。ご存じかと思うが、竹から生まれたかぐや姫が竹取の翁の元で健やかに成長し、成人後には多くの求婚者を振り切って故郷の月へと戻っていくストーリーだ。舞台は満月の夜、煌々とした月明かりの夜半だったように思っている。思えば月には様々な物語が存在し、子ども達にも大きな影響を与え続けたようだ。流石に宇宙船が月へと飛び、飛行士が月面に降りたつようになってくると、ウサギの話も雲散霧消してしまうようだが。

満月の夜、久方ぶりにウサギさんの物語を思い出し、悪ガキどもを懐かしく偲んでいる。既に鬼籍に入った者も存在するが、こうして月夜を楽しめるのも生命あるおかげ、昨年夏の流行り病である「武漢肺炎」に倒れなくてよかった。有り難い事で、天の配慮だったのかも知れない。

それにしても、何度眺めてもウサギさんは見えないなあ。加齢と共に視力も落ち込んでしまったのだろうか。

 

 

 

 

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