木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

段差の乗り越し

2024年03月12日 05時02分44秒 | 耕作放棄地

農作業に於いてトラクターほど便利で効率的な道具は存在しないだろう。其処で使用法をマスターし、縦横無尽に使いこなせれば・・・・・そう願うのは誰しも同じかと思うが、至難の技ときている。これが平地であれば左程の難易度でも無いかと思うが、現場は段差を伴う山間部の棚田地帯。一筋縄ではいかないのだ。まずもって田畑に乗り込むのに、段差の乗越が必須。これがやっかいと来て、トラクターの使用に二の足を踏んでしまうのが通例であろう。仲間内でも同様で、結論的に言うと使用するのは大御所ただ一人、外の仲間達はパスの模様だ。無論、子狸も同じ穴の狢。

業を煮やした大御所がトラクター使用のデモンストレーションを公開してくれることに。多分だが、何とか乗りこなして欲しいとの切なる願いなんだろう。モデルケースは段差1メートル弱程度の、初心者向けのレベルだそうな。しかも補助用具を使っての超安全仕様だとか。

取り出したる物はハシゴならぬ橋桁とでも言うのか、画像のような代物だ。グレーチングの大型判と言った雰囲気、確かにこれを使えば乗り越ししやすいだろう。模範演技が始まった。橋桁をトラクターの車輪幅に合わせ固定する。走行中に動いたら大変だ。安全を確認した上で、師範が運転、ソロリソロリと降りていく。橋桁がたわむわけでも無く、トラクターは無事に下の耕地に降り立った。師範の話では、何と言うことも無い作業だそうな。しかしながら眺めている仲間達はやや不安の様相。無理も無いだろう、大きな重量物を運転するだけでも難儀なこと、その上段差の乗り越しとは。

平地で運転できる練習場があれば難易度は下がるかと思うが、現場は段差満載の棚田地帯、安全な練習場など何処にも見当たらない。度胸一発の勝負ともいきませんやろう。かくして模範演技は模範演技のままで終了しそうだ。つまるところ、トラクターは大御所の専用オモチャ、それに尽きますか。情けない話なんだが、何ともはや。

 

 

 

 

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