安養寺(倒蓮華寺)
浄土宗西山禅林寺派に属する寺で、本尊の阿弥陀如来の8枚の蓮華の台座が逆さになっていることから、倒蓮華寺とも呼ばれている。寺伝によると本尊を作る際、台座がどうしても壊れるので、蓮華の台座を逆さにしたところ、阿弥陀如来像が無事安置できたという。また、昔は女性蔑視が強かったことから、女性は業が深く、心の中の蓮華が逆さになっていて極楽浄土に往生できないといわれていたため、それを救うためにわざと蓮華をさかさにしたとも伝えられ、女性を救う阿弥陀如来として信仰されてきた。平安時代の寛仁2年(1018)に恵心僧都(源信「往生要集」著者)が奈良県當麻に建てた蓮華院が当寺の起こりで、その後、恵心の妹・安養尼が引き継いで、安養寺と名を改めた。天永年間(1110頃)に京都に移され、天正年間(1573~1592)に豊臣秀吉によって、洛中の多くの寺とともに、この地に移された。寺院が建ち並んだ通りは寺町通(もとは東京極大路)と呼ばれるようになり、新京極通の名はその東側に新たに造られた通りであることに由来する。京都市
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