乙が森
大原の里には悲しい村娘 乙 の伝説があり、
最後に大蛇に化けて復讐を図った乙の鎮魂の墓が3ケ所あります。
乙が森では、大蛇の頭、花尻の森には尻尾、西之村霊神之碑には胴を葬ったとされています。
年に一度、乙の法要が今でも丁重に行われています。
大原の昔ばなし
昔大原の里にはおつうという娘が住んでおりました。
ある日上落の若狭の殿さまの目にふれ おつうは玉の輿、殿様の国元に召されたのです。
それはそれは夢ごこちの毎日をすごしていたのですが、
やがておつうが病にかかると殿さまの心も変わって、おつうは戻されてしまったのです。
おつうは悲しみのあまり大原川の女郎淵に身を投じました。
するとたちまち、その美しい姿は大蛇に変わりました。
そしてある日、都入りする殿様の行列が大原の花尻橋を通りかかったところを襲ったのです。
暴れ狂う大蛇は家来によって一刀のもとに切り捨てられましたが、
その夜から激しい雷雨や悲鳴に見舞われました。
恐れおののいた里人たちは大蛇の頭をおつうが森に埋め、尻尾を花尻の森に埋めて霊を鎮めました。
今でも大原の里にかかる朝もやは、大蛇の姿に棚引いていますし、乙が森ではおつうの鎮魂の行事が残っています。
乙が森(おつうが森)
寂光院の入口にあって、そばに草生川が流れています。
おつうの伝説では、退治した大蛇の霊を鎮めるために、
この森に頭部を埋葬したと伝えられています。
今も、それにまつわる行事が受け継がれています。
龍王大明神 と記されています
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