こんばんは。
秋田県横手市十文字町の地産地消デリカテッセン「紅玉」の「何にも専務」です。
今日、東日本大震災で大きな被害を受けた陸前高田よりキュウリが届きました。

▲朝イチ届いたキュウリ

▲早速、開封!

▲お、立派なキュウリ
このキュウリは「自根キュウリ」です。
ご存知の方も多いかと思いますが、今市場に出回っているキュウリの多くがカボチャなどと接ぎ木したもの。
病気には強くなるのですが、どうしても皮が厚くなります。
また、ブルームスと呼ばれるキュウリ表面の白い粉が出なくなります。
この白い粉=ブルームスは農薬と間違われる為、市場では嫌われるのですが、実はキュウリが自らの水分を維持する為に分泌する自然のもの。
今回入荷した陸前高田のキュウリは種から育てられた根っこもツルもキュウリ。
そしてブルームスが全体に付いていて新鮮です。

▲表面の白い粉は自然に出るもの
この陸前高田の自根キュウリが届いたのは、ある手紙がきっかけでした。
この「自根キュウリ」を育てたのは
「陸前高田ドライビングスクール」さんが経営する農場「満福農園」。
その学校長であり、農園長の田村満さんから手紙が届いたのは7月半ば。
それは農場の窮状と自根キュウリの存亡の危機を訴える内容でした。

▲田村さんからの手紙
このキュウリは本来であれば味噌醤油を造っている「
八木澤商店」さんの契約栽培作物で漬け物に加工されるはずでした。
しかし、3月の東日本大震災で陸前高田は壊滅的な被害…
→
5月に訪れたときのブログ記事
八木澤商店さんも大きな被害に遭われて、今年の自根キュウリの漬け物を作ることが出来なくなりました。
結果、この自根キュウリも行き先を失ってしまったのです。
また、自根キュウリは非常に病気が出やすく、育てるのに多大な手間と愛情が必要です。
現在では育てることの難しさから、ほとんどの農家でこのキュウリを作るのを止めてしまいました。
今、満福農場がこのキュウリの最後の砦と言っても過言では無い状況です。
今後もこの希少なキュウリを生産する為に、そして陸前高田の希望の為に、今こそ支えて欲しいという訴えは私達の胸を強く打ちました。
そこで微力ながらお力添えさせて頂きたく送っていただきました。

▲自根キュウリ、しっかり受け取りました!
この自根キュウリ、皮が薄いのにパリッとした歯ごたえ。
そしてキュウリ本来の爽やかな甘み。
当店ではナムルやサラダに使わせていただこうと思っております。
それだけでなく店頭でも販売させていただいております。サラダやお漬物にお使い頂ける他、生で味噌やお醤油、お塩を付けて食べると最高です。

▲60円/100g で販売中
陸前高田の皆様、私達の「心」は皆様と共にあります。
陸前高田の皆さん、そして被災地の皆さん。
三陸の街々に笑顔が戻るまで、私達は共に支えあい、共に生きていくつもりです。

▲田村さん、ともに頑張ろう!
今日食べたキュウリの美味しさを忘れずに、これからもときには手を差し伸べつつ三陸の街々に笑顔が戻るまで、陸前高田の復興を見守り続けたいと思っております。
デリカテッセン&カフェテリア 紅玉
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