切り絵

浮世絵を切り絵に

富嶽三十六景 遠州山中

2025年02月28日 | Weblog
遠江山中とは、文字通り遠州の山の中という意味であろう。山の中で木挽き職人たちが材木を切り、其の,おが屑を焼いて上った煙がたなびく彼方に、富士がのんびりとした姿を見せる。画面左                                         には、男がのこぎりの目立てをしている。子どもを背負った女がなにやら話しかけている。女が伸ばした右手の先には、男の子がぼんやりと膝を抱えて座っている。向う側から立ち上る煙を眺めているのだろう。富士の周りには、面白い形をした雲の帯が巻きついている。これは煙とバランスをとるために、わざわざ描き入れたのだろう。
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2025年02月21日 | Weblog

六十余州名所図会 長門
「長門」 下の関山陽道の西端にある下関は、関門海峡を挟んで九州に繋がる。古くから海上交通の要として機能し、輸送船の寄港地として「西の浪華」と呼ばれるほど繁栄していた。本図......


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富嶽三十六景 駿州江尻

2025年02月20日 | Weblog
「駿州江尻」  
 駿州江尻は、今の静岡市にあった東海道の宿場町。大勢の人や二本の木立が風のために難儀している一方、富士だけが悠然と不動の姿勢を保っている、画面左手前の頭巾をかぶった人物から懐紙が飛び出し、風に舞い上がっている。その右手の男は、被っている傘を風に飛ばされまいと必死になって抑えている。背景に聳える富士は、一筆書きの線描だ。このように線だけで富士を描いたのは、北斎の外にはないのではないか。
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2025年02月11日 | Weblog
 
六十余州名所図会 周防
「周防」 岩国 錦帯橋周防(すおう)は山口県の東南部にあって防州(ぼうしゅう)とも呼ばれていた。岩国市を流れる錦川にかかる錦帯橋は1673年岩国藩主吉川広嘉によって創建さ......
 

 

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富嶽三十六景 相州梅澤左

2025年02月10日 | Weblog

「相州梅澤左」

相州梅澤は、東海道の宿場町で大磯と小田原の間にあった。名にあるとおり、梅が名物だった。富士をバックにして、地上には5羽の鶴が身を休め、2羽の鶴が飛んでいる。鶴と富士とを組み合わせた図柄は、縁起物として重宝されたので、北斎もこの絵を、正月用として描いたものだろう。名前の梅澤左の梅が名物の処で左は、「庄」又は「荘」の誤彫ではないかと言われている。

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2025年02月03日 | Weblog
 
六十余州名所図会 安藝
「安藝」 厳島 祭礼之図日本三景の一つである厳島神社の鳥居は、神社と共に足元が海に晒されていることで有名である。度重なる災害に耐え抜き、現在では世界遺産として観光の名所と......
 

 

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