ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

旧HPからの移行版***新緑、夏、紅葉の好シーズンをはずしてまぁ物好きに 秩父 20001.12/2002.04

2014-02-23 16:54:02 | 旅日記

 秩父と聞くとなにか言葉の響きが良いのと、日本の田舎風ノスタルジィが感じられて期待してしまうのであるが(これは僕だけかな)、地元の人に訊けば畑の中にセメント工場中心にできた町だそうで、特別なことは何もありませんと言う。中心部にある秩父神社(冒頭写真)は彫物が立派であったが、観光施設としてはその前に屋台会館があって、有名な秩父夜祭の様子を立体映像で見せるぐらいで、まだ我々は秩父札所の巡礼でもありませんしね<もうその年齢世代になってきているかも>。

 それで秩父の旅となれば、周辺も含めて広く皆野町、長瀞町、小鹿野町、両神村、荒川村などを、季節毎の風景と温泉鉱泉などを組込んだものが中心になるでしょう。ここでは僕は新木鉱泉には一度だけ泊ったことがあるが、普通は日帰り旅行だけ。もし今後一泊するのだったら雁坂トンネルが出来たので、山梨を組入れたコースが新しく考えられますかねぇ。また新しく温泉の湧いた群馬の秘境上野村(鍾乳洞や猪豚料理と十石味噌が有名だが、あの御巣鷹がある村です)の村営宿泊ヴィラせせらぎに泊った4月中旬に、ちょうど見事に咲いた枝垂桜を見物してから秩父に出たこともありますが。秩父の温泉では荒川村の白久という所が旅館が揃っていて一番らしいようだが、残念ながらそちらには僕はまだ泊まっていません。

 で年末は12月の半ば過ぎにここ3、4年続けて、正月用に玄関に飾る花を買うのを目的にとかこつけて行く、両神村の物産直売所がある薬師の湯などとその際の我々のの立寄り場所を挙げておくことに、毎回同じ時間帯で同じところを走り回っているんで。

 朝7時過ぎに出発、環八経由で関越道を走りまず花園ICで出て、すぐに現れる道の駅の隣にある農産物と花卉類を売っているJA直売所には、オープンしたての9時ぐらいに到着。ここはかなり大型な施設で、正月用の鉢植えのミニ盆栽など安いものは900円位からと、1年毎の使い捨て感覚でもう何年か買っている。ほかにも福寿草や雪割草などの山野草なども比較的に安めかな。笑ってしまうのが農家から出た民具など、ガラクタとともに売っていたこと、でもこちらは大した物ではありませんな<現在は見られなくなった>。

 最近は有料道路が完成して秩父市内には直行できるようになったが、混まない時期なら途中の長瀞にはライン下りや宝登山ケーブルカーなどの観光施設があるし、皆野町にも農産物直売とレストラン併設の施設があって、寄道しながらというのもいいかも。宝登山方向に曲がって少し入った右手には漆器工房があり入ったことがあったが、作品は良いものと思えたが高めのお値段で買えませんでしたな。川を渡ってすぐの皆野町の直売所でもこの時期は、福寿草がえらく安く売られていたことがあったが、最近は切花が中心のようで見かけなくなってしまった。

 今回は川の手前を右折、小鹿野町経由で両神村の薬師の湯に直行することに。ここでもまず併設の直売所で切花、農産物や手作饅頭などの人気商品は入浴する前に買っておいたほうがいい。それらを直売所に預けておいて温泉に入ったあとに受け取ることに、切花など水を切らさぬようにしてくれるから心配はいりませんよ。それでこの年末に売られるボケの切花と南天は大きい一束500円と安くて嬉しい上に、なんと正月を越して2月位まで楽しめるという代物、我家の玄関などに置いて見事な飾りになり非常にお得ですよ。昨年はもう一週あとであったが、温泉から出てきた午後には売り切れていたから念のためにご注意を。

 今回は朝も早めにやって来たので昼食は秩父に出て食べようと、風呂(泉質は単純硫黄冷鉱泉<この源泉は枯渇して今はフッ素イオンとメタ珪酸の湯に>で、この他にも周辺の温泉施設では皆野町満願の湯とかクアパレスおがのなどがある<現在は冷鉱泉ながらもっと増えている>)はいつもより手短に切り上げる。秩父への途中の小鹿野町にも直売所があり、似たようなものが売られているが、冬場に置いてあるここら辺の干し柿は高いもんですねぇ。

                            薬師の湯隣接の直売所

                            薬師の湯温泉棟

                                   玄関に活けたところ

 そのあと秩父市内中心部に入って行くと、右側に黒塗りで古い建物の武甲正宗の蔵元である柳田總本店が現れる。この裏手の駐車場に車を入れれば酒作りの井戸から汲み上げている水栓が二つあって、いつもほどほどの水量で流し出しているのだ。このシーズンは生酒のアルコール度の濃いやつを買うのと、この水を汲むのが目的で必ず寄道するんですよ。それとここの樽酒も、良い具合に樽香がついたところを瓶詰めしていてかなりいけるんです。さらに季節限定のまだ酵母が生きているのを4号瓶に瓶詰めしたにごり生酒は、キャップが発酵ガスを逃がすように穴開きになっていて、立てたまま持帰ってくれというものだが、これはやや甘目の柔らかい味わいが好きだと女房の一押しで必ずお買上げとなる。

                          武甲正宗の蔵元

                                井戸から秩父伏流水を汲み上げている

 秩父で旨い物と言うとはやっぱり蕎麦屋にいい店(こいけなどあの有名な翁の主人と一緒に一茶庵で修行したとか)が多いようだが、何故か我々はこれまでは洋食屋にしか行っていない。今日も外見がちょっと気になるのと駐車場が向い側にあるのとでと、シャンドフルールというレストランに入ってみた。入店してみたら、存外に店の中は広いのにシェフ一人と女性一人だけでいらっしゃいの声に、日曜の12時でまだ早めということもあるんだろうけど客は我々が最初、ガランとして大丈夫かなとちょっと不安に。

 メニューはランチセットではスープ、サラダにメインがあって、パンかライスにコーヒー付きで900円からとまあ安いんだからしょうがないかと、で白身魚とポテトグラタンを僕、豚肉ソテーを女房が頼んでみた。それがスープはサツマイモのポタージュ風と変わったものが、次に出てきたパンは自家製全粒パンですと、例によって女房はこのパンは美味しいと評価が高くなって、食後の自家製デザートプラス200円も追加注文する。メインはフランス料理を本格的に修行したのでしょうかね、品のいい味付けで合格点ですよ。そのうち常連らしい家族連れも入ってきてやっとにぎやかに、でやれやれと緊張感は抜けてやっぱり地元でも人気のようだねと。追加したプリンの上のキャラメルも濃くて本格的で美味しいと女房が言うのを聞きながら、サイドメニューを用意してくれるともっと嬉しいのだがとは僕の独り言。そういう点ではイタリアンやスペイン料理の方がいろいろ注文して取分けられるという手軽さがあって、こういう町では昼にフレンチはどうなんでしょうかね。(その後この店はカレーやハヤシなどのメニューが加わり、冬には季節限定のカレーうどんなんていうのもやっていた)<その後店は移転して、やや郊外となる場所の古民家をオシャレに改装して営業中、昼でも事前に予約する必要があるのは面倒だがお値段は高いということはありません>

                            シャンドフルール<当時の移転前>

                            豚肉ソテー

                                これはカレーうどん

                                  タルト

 ここから近くに西武のほうの秩父駅があって、その仲店と称する商店街が駅舎内に設けられていて、その中に秩父銘仙などの着物を販売している店に立寄ってみたことがあって、観光客のお土産用らしい端切れを何枚かセットで売っていて、以前女房は気に入った柄の組合せを求めて洋服にとパッチワークで仕立てて皆に褒められていたことがありましたよ。今回はそれらには寄らずにもう一つの目的地、日高にあるゴールデンポークで有名なサイボクでいろいろ買物しようと、正丸峠経由で一般道をかなり走るルートを選んで先を急ぐことに。

 途中には横瀬町に日帰温泉施設武甲温泉や芦ヶ久保の果樹園があり、武甲温泉には一回だけ立寄ったことがあるが、これは民営で料金800円は秩父では相場でしょうかね。正丸トンネルを越えると高麗川沿いの道はアジサイの季節は綺麗とかで、現在も植込みを増やしているようであった。この高麗の名は古代にその地からの帰化人が移ってきてこの土地を開発したことからだそうで、早くから開けた所なんだとか。その高麗駅近くから川越方面に左折していけば緑色の看板がサイボクまで案内してくれる。

 どっちの料理ショーでおなじみとなったスーパーゴールデンポークは、豚肉でも格別に美味しいという表現で名付けたらしいが、さらに品の良い味わいでもあるいってよいのでは、冬場には豚しゃぶなどをよく買うがそんじょそこらの牛しゃぶよりずっとイケるんですよ。サイボク提携の牛牧場もあるらしく、その当時騒がれていた狂牛病の心配ありませんの張り紙が掛けられていたが、僕はここではそれ以前からも牛肉は買ったことはありません。ここの豚精肉、ハム、ソーセージなど本当にお薦め、外のテントでやっている豚足の炭火焼など愛犬連れで買い食いした時など、犬はもう大変なことに、いや人間様だって旨いウマイと頬張るんだものね。バラ肉ブロックなどラフティ風に煮込むと分かるのだが、ここのは何故かアクの出が少ないのですよ、確かに何かが違うのです。それ以外にもここで売っているものはパンやお米、その他の食材それぞれ皆ある見識で仕入れられているのが分かるし、別棟で売っている農産物だってこの牧場から出る有機肥料を使って栽培したものだしで、ここに来ればいつも我家の数日分の食料を買ってしまうのです。

                           アジサイ街道

                           サイボク

追記
 両神村の節分草自生地は有名で、3月中旬頃が見頃となる。落葉樹の明るい林の斜面にアヅマイチゲと共に自生しているのが見られる。また福寿草自生地もあり、多少混みあうようだがハイキングを兼ねて訪れる人も多いとのこと。道路の方でも秩父市街手前までをいくつかのトンネルで抜ける有料道路ができてからは、途中を省けばかなり速く市街まで行けるようになりましたね。有料道路の終点から間もなく市街に入る手前で右折して、小鹿野町、両神村方面に行くルートなら混雑はしないはずですよ。

                           自生地

                                左アヅマイチゲと右下セツブンソウ

追々記
 巡礼といえば四国八十八箇所が最も有名であるが、秩父は三十四箇所となっている。これは坂東三十三箇所と西国三十三箇所に合算して、全部で百箇所となるようにしたということを何処かで聞いたが、これだけ束になって四国に対抗しようというのでしょうかね。

店データ

    皆野町農協直売所   皆野町皆野 3236      0494-62-3501

    薬師の湯         両神村薄 2380        0494-79-1533

    シャンドフルール     秩父市東町 24-8       0494-22-9150

                  <秩父市上影森 258-3    0494-22-9150 に移転した>

    こいけ           秩父市野坂町 2-14      0494-22-1610

    サイボク          日高市下大谷沢 546     0429-89-2221


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