
赤目からは40分弱で室生寺着、有料駐車場に停めて門前まで続く土産物や食堂さらに山菜料理料亭などが並ぶ道を通って、川に架かった太鼓橋を渡ると目指す寺の山門前に、すでにここからも染まった紅葉が美しい。ここは女人高野と言う通りで、我が女房を含め女性に対するイメージが良いようで、そういえば叔母ちゃん連中も多いですねぇ。
僕はここは奥の院だけは登っていないが2回目である。金堂と新たに修復された檜皮葺のバランスの美しい五重の塔は平安時代の建物、応仁の乱などの戦火で焼けた京都(その点では奈良はもっと古い建物も残る)にはほとんど残っていない(確か清水寺の懸崖造のお堂は平安時代建立部分が残っていたはず)ので、現存するものが少ないこともあって国宝なのです。酒田の土門拳記念館で室生寺の写真を多く見物し、有名な古寺巡礼を撮るきっかけがこの寺の仏像撮影だったと、その時の思い出の文章を写真と共に読んでいたので女房はしきりに感激しておりましたです。紅葉に佇むお堂をいくつか写真に収めて、僕も初めての奥の院へ進むことに。すぐに現れた石段は見上げるような勾配となっていて、距離は短いものの(醍醐寺などのような山奥で延々というのに比べれば楽なものであったが)これを登るのかと思うとヤレヤレ気分になってしまう、信迎とはいえ昔の人はエライことをしてくれたものですなぁ。途中さすがに一回だけは休みを入れて、息切れしながら懸崖造のお堂にたどり着いて回廊に立てば、さすがに良い眺めだと、絶景かなということでアリガタヤ!アリガタヤ!となる。今日は朝の赤目渓谷から上り下りの運動の大当たり、昼は大食いしてやろう科という気になってしまったな。
金堂付近
修復なった五重塔
奥の院からの眺め
昼は阿山に戻ってもくもくファームで伊賀豚料理を食べようと、そのあと時間があれば伊賀焼窯元をもう少し見てもいいなという腹積もりで。名阪自動車道は来る時もだったが、一般道60キロ制限なのに皆んな100キロいやそれ以上でビュンビュン、速度自動取締機があってもバンバン走って行く。実態がこうなんじゃ制限速度をもっとアップすべきではないでしょうかね、警察さんどうですか。ドイツのアウトバーンなどでは危険だからと制限速度が決められたところでは違反すればすぐチェックされるシステムだそうで、その代わりに大部分は速度無制限にしているから自分の車の性能で走るレーンを守っているとか、合理的ですねぇ。
もくもくファームは休日だから子供連れなどで大盛況、隣接駐車場は満車で離れた駐車場ももうかなりの台数、そこからシャトルバスで園内(冒頭写真も)へと送迎バスで。12時を廻っていたので入口すぐのレストランに混まないうちにと真っ先に入る。急いで見たメニューは豚、田舎家庭料理、豆腐、麺類と自家生産の伊賀米(白米、お粥、おにぎり)の組合せがいくつかあって、僕はロース座という1500円の定食を、女房はもくもく座という1000円の定食に、頼んでからここで作っているというハム・ソーセージがあれば食べたいなと見れば、盛合せ800円があったのでこれも追加注文することに。出てきた料理はなかなかのボリュームで、さすがに腹一杯で御馳走さんと相成った。ハム・ソーセージ類は品のいい作り方で美味しゅうございますという味、ニンニクなど多く使ったワイルドで旨いという方が好きな人には物足りないかもしれませんね。
ロース座
もくもく座
奥の売店から先はファームゾーンで有料となっている、起伏のある園内にはバーベキューと地ビールレストランの食事施設、パン工房 (天然酵母パン600円を買って帰ったがこれは美味しかったですよ)やソーセージの手作り体験施設などがあって、各施設いずれも繁盛していますねぇ。また園内ではミニブタが放し飼いされ、食べ物をねだって歩き回っていて人気者になっている、触ってみれば豚毛とはよく言ったものだと実感すること請け合い。またスロープの下には舞台があってミニブタのショータイムもあるとのことであったが、時間が合わず見損なってしまった。そんなに広いというわけではないものの子供連れなら一日楽しめそう、お父さんは地ビールでご機嫌に、ママは夕餉の惣菜を買って帰りの車運転?という手はありますね。伊賀牛も有名な土地であるが、狂牛病騒ぎの昨今では、伊賀豚も旨いのでお薦めのファームで人気がありましたね。またここで販売している米はその日の朝精米仕立てを売っていて、品種はコシヒカリを改良、ごーひちご(芭蕉生誕の伊賀ということで俳句の五七五から)の名で5キロ2750円と、魚沼産コシヒカリよりかなり安いので買ってみたがこれもなかなか。
もくもくファーム内は起伏がある
子供たちのミニブタのレース
ミニブタがおねだりに回る
そうこうしているうちに3時になってしまったので丸柱の窯元には廻らずに、次の宿がある浜名湖は館山寺へ向かうことに。中京、関西方面に来た時は中間まで戻って一泊というのが最終日を楽にするので、僕の故郷なのだが浜名湖の宿に、浜松に居た時はそんなにも思わなかったが離れてみるとやはり浜名湖は風光明媚でお薦めですな。