エミリアが登場し、キャシオーが、ロダリーゴーを殺したこと、そしてキャシオーは、死んでいないとを告げに来る。
本当はイアーゴーが、止めを刺したのだけれど。
オセローは、キャシオーが死んでいないことを知ると、復讐を果たしたことにならないと言ってがっかりするのだった。
その時、オセローに窒息させられて、すでに死んでいたと思われていたデズデモーナが、少しだけ息を吹き返しエミリアと言葉を交わすのだった。
'A guiltless death I die.' (罪もなくわたしは死ぬのよ)
ひょっとしたら、まだ、うまくいくかもしれない。しかし、もう遅い、遅すぎた。
死に臨んだデズデモーナの唯一の思いは、彼女の夫にして殺人者のオセローを許す。
死に臨んだデズデモーナの唯一の思いは、彼女の夫にして殺人者のオセローを許す。
Emilia: O, who hath done this deed ? Desdomina: Nobody; I myself. Farewell: Commend me to my kind lord. O, farewell ! (エミリア:ああ、いったい誰がこんなことを? デズデモーナ:誰でもないわ。わたしが自分でやったの、 さようなら。わたしの優しい主人によろしく。ああ、さようなら!)
デズデモーナは、オセローを許すのだ。彼からいわれのない嫌疑をかけられ、不当な仕打ちを受けて、窒息死させられる。にもかかわらず、彼女はオセローを許す。究極の愛ではないのだろうか。
これをキリスト教的解釈によれば、デズデモーナがイエス・キリストになぞられ、一度、死んだ彼女が復活し、彼女の至高の愛と許しによって、オセローの罪も許される。
そうしてはじめて、二人は天国で改めて結ばれることが出来た。
このデズデモーナの許しと犠牲がなければ、言い換えれば、この場面がなければ、オセローの罪は許されず、彼は地獄の業火に焼かれたに違いない。
この一点だけをみれば、オセローは幸せな男だったかもしれない。
これをキリスト教的解釈によれば、デズデモーナがイエス・キリストになぞられ、一度、死んだ彼女が復活し、彼女の至高の愛と許しによって、オセローの罪も許される。
そうしてはじめて、二人は天国で改めて結ばれることが出来た。
このデズデモーナの許しと犠牲がなければ、言い換えれば、この場面がなければ、オセローの罪は許されず、彼は地獄の業火に焼かれたに違いない。
この一点だけをみれば、オセローは幸せな男だったかもしれない。
オセローは、エミリアに自分がデズデモーナを殺害したことを告げる。
この直後、オセローは、自分が犯した誤りのことをエミリアから聞かされる。
彼が真相を知らされて苦悶している最中に、イアーゴーと一群の将校が登場し、続いてエミリアとイアーゴーとの間に激しい口論が起こる。
'Twas I that kill'd her.' (俺が殺したのだ)
この直後、オセローは、自分が犯した誤りのことをエミリアから聞かされる。
彼が真相を知らされて苦悶している最中に、イアーゴーと一群の将校が登場し、続いてエミリアとイアーゴーとの間に激しい口論が起こる。
イアーゴーは、エミリアを言いくるめようとするが、上手くいかないとみるや、彼女を刺し殺し、命からがら逃げ出すのだった。
しかし、さすがのイアーゴーも運が尽きる時がきて、将校たちがどっと飛び出して彼を逮捕する。
オセローが、彼を切りつけるが、周りの人々に阻まれた。
オセローが、彼を切りつけるが、周りの人々に阻まれた。
イアーゴーは、罪のすべて告白させるために生存を許され、さらに残酷な責苦を受ける。
イアーゴーのポケットから発見された書類とキャシオーの証言とが、オセローの犯した誤りの重大さ明らかにする。
Iago: Demand me nothing. What you know, you know. From this time forth I never will speak word. (イアーゴー:俺に何を訊いたって無駄だ。知っていることは 知っているだろう。これから先は、一言も喋らない)
イアーゴーのポケットから発見された書類とキャシオーの証言とが、オセローの犯した誤りの重大さ明らかにする。
彼にとっての将来は、もうない。彼の罪を償うには、死のみであった。
彼は自らの手で、その償いをつけるのだった。
彼は自らの手で、その償いをつけるのだった。
Othello: Then must you sprak Of one that loved not wisely, but too well; (オセロー:その時は、この私のことをこう伝えてください。 賢くは愛せなかったが、あまりにも深く愛し過ぎた男として)
本当にオセローは、「あまりにも深く愛し過ぎた」のだろうか?
そうではない、と思う。やはり、妻が浮気をしたからといって、嫉妬に狂って殺してしまうのは、本当の愛ではない。
ましてや、オセローは、イアーゴーに騙されたのだが、結局は、愛する妻の必死の訴えよりも、この天使を装った悪魔の言葉を信じた。
このことは弁解の余地はなく、所詮、オセローの愛は、未熟な自己愛に過ぎなかったのだ。
つまり、ナルシストくんだったわけである。
そうではない、と思う。やはり、妻が浮気をしたからといって、嫉妬に狂って殺してしまうのは、本当の愛ではない。
ましてや、オセローは、イアーゴーに騙されたのだが、結局は、愛する妻の必死の訴えよりも、この天使を装った悪魔の言葉を信じた。
このことは弁解の余地はなく、所詮、オセローの愛は、未熟な自己愛に過ぎなかったのだ。
つまり、ナルシストくんだったわけである。
しかし、何という結末なのか。
デズデモーナ、エミリア、ロダリーゴーが殺され、オセローは自害する。デズデモーナの父ブラバンショーは、娘の死を悼むあまり死んでしまった。
キャシオーとイアーゴーのみが生き残ったが、イアーゴーの生涯は残酷な拷問の中で間もなく終わるであろう。
デズデモーナ、エミリア、ロダリーゴーが殺され、オセローは自害する。デズデモーナの父ブラバンショーは、娘の死を悼むあまり死んでしまった。
キャシオーとイアーゴーのみが生き残ったが、イアーゴーの生涯は残酷な拷問の中で間もなく終わるであろう。