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Night Gaunts

2009-10-27 11:59:50 | クトゥルフ神話

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「『Lord of the Great Abyss(偉大なる深淵の主)Nodens(ノーデンス)』に仕え、「大地の神々」の秘密を守る、悪魔のような姿をした翼ある漆黒の魔物たち」


・「Night Gaunts(夜鬼)」は、山腹に「大地の神々」の顔容を彫りこまれた「Moutain Ngranek(ングラネク山)」をはじめ、「Dream Land(夢の国)」の各地に群れて棲息する痩せこけた黒い魔物である。


・油っぽく滑らかなゴム状の肌は黒々としていて、力強く羽ばたいても物音一つ立てない蝙蝠のような翼と、先端が尖った角と尻尾を持ち、さながらキリスト教で説く悪魔のようであり、顔があるべき場所には、のっぺりとした空白だけが存在する。


・彼らが崇拝する「Lord of the Great Abyss(偉大なる深淵の主)Nodens(ノーデンス)」より、神聖なる「Moutain Ngranek(ングラネク山)」を守護する役目を負っていて、侵入者を発見すると音もなく忍び寄って空高く連れ去ってしまう。


・侵入者が連れ去られる先は、ドール族の棲むナスの谷間である。「Night Gaunts(夜鬼)」は、捕らえた者を自ら殺傷することをせず、ドール族に始末を任せて不埒な侵入者を置き去りにしてしまうのだ。


・ただ、ナスの谷間には、「Ghoul(食屍鬼)」が食べかすを投げ捨てる場所があり、彼らとコミュニケーションをとる方法を知っていれば、ドール族に遭遇する前に谷から抜け出すことができるかもしれない。


・「Night Gaunts(夜鬼)」と「Ghoul(食屍鬼)」は、ある種の友好的な協定を結んでいるので、「Ghoul(食屍鬼)」の合言葉を知っていれば、「Night Gaunts(夜鬼)」に言うことを聞かせることも可能である。


・「Night Gaunts(夜鬼)」は、時に「Lord of the Great Abyss(偉大なる深淵の主)Nodens(ノーデンス)」の意思に従って「Outer Gods(外なる神)」や「Great Old One(旧支配者)」の意図を妨害する。そのためシャンタク鳥や忌まわしい狩人といった「Nyarlathotep(ニャルラトテップ)」に奉仕する種族は、彼らをひどく恐れている。


・「Dream Land(夢の国)」のクレドの森には、太古にイブ神として崇拝されていたイブ=スティトルが住まっているのだが、この「Outer Gods(外なる神)」に仕える「Night Gaunts(夜鬼)」の存在もあると報告されている。



「マクベス」 舞台内容 一幕五場 (2)

2009-10-27 10:35:51 | 「マクベス」

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 国王ダンカンの使者が訪れて、その夜にマクベス城に泊まることが明らかになると、夫人の役割は、より一層重要なものになった。


 彼女は直ちに国王殺害という考えが脳裏にかすめ、国王の使者の声がしゃがれていることをもって、今後の凶兆を示す。
              'The raven himself is hoarse
   That roaks the fatal entrance of Duncan
   Under my battlements.'
        (烏の声もしわがれる、
 運命に見入られたダンカンが私の城に
 乗り込んで来るのを告げようとして)


 彼女は夫の大望を知っていたし、彼の性格を弱さが彼の成功を妨げることも知っていた。彼女はマクベスを国王にするために「女であること」どころか、「人間であること」すらやめようとしていたのだ。
                'Come, you spirits
   That tend on mortal thoughts, unsex me here;
   And fill me, from the crown to the toe, topful
   Of direst cruelty ! make thick my blood,
   Stop up the access and passage to remorse;
   That no compunctious visitings of nature
   Shake my fell purpose, nor keep peace between
   The effect and it ! Come to my woman's breasts,
   And take my milk for gall, you murdering ministers,
   Wherever in your sightless substances
   You wait on nature's mischief ! Come, thick night,
   And pall thee in the dunnest smoke of hell !
   That my keen knife see not the wounds it makes;
   Nor heaven peep through the blanket of the dark,
   To cry, "Hold, Hold ! "'
                (おいで、殺戮の陰謀に
 仕える悪霊たちよ、この場で私を女でなくしておくれ。
 頭の天辺から足の爪先まで、惨たらしい残忍さで溢れんばかりに
 満たして頂戴!私の血をどろどろ(残酷)にし、
 憐れみの情に通じる道を塞ぐのよ。
 同情の訪れに、私の惨たらしい決意を揺るがせたり、
 目的を遂げるのを邪魔だてしないように。人殺しの手先どもよ、
 私の乳房に入り込み、この乳を苦い胆汁に換えておくれ。
 今も今、その見えぬ姿で、何処かで悪事の陰をうろつき回っている
 お前たち。おいで、漆黒の夜よ、地獄でいちばん濃い煙で包み込み
 私の尖った短剣が、自分の切った傷口を見ないで済むように、
 天が闇のとばり越しに覗き見て『待て! 待て!』と
 叫ばないように!)


 恐いんですけど…… そう思うのは、ヴィクターだけですか?!

 ところで、マクベス夫人には名前がない。これは何を意味するのであろうか?

 それは、彼ら夫婦はふたりで一人という位置づけなので名前が必要ないからだ。
つまり、この『マクベス』は、夫婦の物語とも言える。この物語が始まる前、おそらく彼らはお互いを思いやり愛し合う、まだ十分若い幸せなカップルであったのだ。

 しかし、それが魔女の予言によって翻弄され、道を踏み外し全てを失っていくに従い、二人の間に溝が生まれ、最後は離れてしまうという悲劇を描き出だしているのだ。




 彼女が、この恐るべき決意を固めているところに、夫マクベスが帰って来るのだった。



兵者詭道也

2009-10-27 02:27:13 | 孫子
 「兵者詭道也」


 (兵は詭道なり)【始計篇】


 ぶっちゃけ、「戦術とは相手を欺く方法である」ということで、『孫子』の軍争篇では、「兵は詐もって立つ」(戦いは相手を騙すことが基本である」とも言っている。


 このことから、「孫子の兵法」はペテンであって、まともな戦いではないと嫌う人もいれば、それを擁護する人もいるのが実情だ。


 しかし、これは表面的にしか捉えていないと思う。戦いとは、特に戦争は醜い。無辜(むこ・罪のない)の民衆が数多く亡くなるのだ。きれい事では済まされない。
戦うのであれば、何としも勝たなければ、さらに悲惨なのだ。ある意味、手段を選んでいられないともいえる。


 このことを指導者は、よくよく弁えておく必要があると言っているのではないだろうか。


 指導者自らが、手を汚すだけの覚悟ができているか、一敗地に見えるほどの覚悟ができているのかと、問うているのだと思えてならない。


 その覚悟なくして戦いなど起こすべきではない。