黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

乳幼児から子ども、思春期までの健診のお勧め Ⅱ

2018-02-12 13:59:20 | 子どもの健診
                乳幼児・学童・思春期までの健診の勧め

子どもの病気の予防と早期発見、早期治療をしていきましょう。
 子どもは、こころと身体の発達をし、成長して大人になっていきます。こころと身体の健康のチェックと、その年齢に応じた発達の指導、社会性の指導、事故の予防と安全のための指導、性教育などを健診の機会に教えます。

☆私の赤ちゃんの健診の目的は、
 第1に、病気の早期発見です。生まれつきの病気が多いですが、生まれてからの病気も少なくないのです。
    例えば、心臓病、股関節脱臼、斜視、弱視、難聴など。
    脳性麻痺の超早期診断もします。最近は、新生児の聴力検査をする施設もあります。
  検尿による膀胱炎や腎臓病、糖尿病の発見や、血液検査による貧血の発見もしています。ただし、定期的な検診に来られる方のみ。一回だけの健診  では、時間がありません。
 第2に、病気の予防と、そのための離乳食の指導。欧米式の早期離乳を薦めます。

 何も知らなくて子どもを産んでも、一か月健診から来られれば、上手な育児法を教えます。

     **赤ちゃんにもストレスがあるのを、ご存じですか。**
  赤ちゃんの病気を予防するには、赤ちゃんが要求しないのに赤ちゃんを触ったり抱いたりしないこと。特に上の子対策がポイントです。

  子どもは、お母さんが上手にもっていくと病気にかからないか、かかっても軽く済みます。そのノウハウを教えます。

  アレルギーを避ける離乳食とか、子どもを甘いもの好きにしないためには、とか、指しゃぶりをさせない離乳食の方法とかを教えます。
 
 第3に、事故の予防。子どもを事故から守ろう。
  子どもの死亡の7割は事故と自殺、他殺で、第一が事故、第二が自殺、第三が他殺です。病死は第四です。まず子どもの事故を防ぐことで、子ども の死亡を減らそう。
  この二十年、五歳以上の事故は減りましたが、五歳までの事故死は減っていません。
  その原因は、家庭内の事故が減っていないのです。それには、欧米のように法律で事故予防を義務付けていないからです。子ども用の家庭用品の規 格、薬の保管、窓への柵の義務付け、階段の柵の義務付け、後部座席のシートベルトの義務づけ、子どもを一人にしてはいけない法律、などなど多数 あります。危険なことが判っていても、法律などの縛りがないと人間はなかなかしないものです。それでスウェーデンが先駆けてシートベルトの義務 付けを決めたのです。その時のエピソードは省略します。この間も、タクシーの事故で運転手が助かったのに、乗客が死んだと言う報道がありまし  た。後部座席でもシートベルトの着用が必要です。日本の政府、つまり官僚たちが時期を見て決めています。官僚は失敗や判断の誤りが命取りになる ので大胆な決断はしません。政治家が決断しないと決まりません。

  子どもの自殺を減らそう。

  自殺は、いじめられて、こどもがうつ病になっていませんか。子どもの自殺は、うつ病からです。私の診療したこどものうつ病の最低年齢は七歳で す。その子が「死にたい」と言うのです。それを冗談として、きちんと受け止められないと自殺します。その子に気が付いたのは、教会の牧師さんで した。親ではありません。そして牧師さんがいろいろと手配してくれて、子どもの悩みを解消し、回復しました。担任の教師が原因だったので、転校 させたのです。
  自殺は、いじめた側とそれによるうつ病を見抜けなかった親や周囲の人たちと両方に問題があるのです。教師は原因かもしれないし、あてになりま せん。昔日教組が強かった時代の熱血先生はいなくなり、自分の成績中心の教師が多いですから子どもを守りましょう。
  
  子どもの(若い女性も)他殺を減らそう。

 他殺は、自分の子への虐待と、他人の子の幼児への虐待、多くは性的虐待です。男児も対象になります。保育者による虐待もあります。
虐待もいじめも同じで、減らすためには、法律で義務付け内容にしなければなりません。
 子どもをたたいたら、虐待として処罰するべきです。たたくことに教育的な意味はありません。親や教育者のうっ憤のはけ口だけです。
子どもの誘拐や性的虐待は、これからも増えます。自民党政治が続き、良心的保守政治家が死んでいき、アメリカ一辺倒の政治が続くと、文化もアメリカ化し、同時に犯罪もアメリカ化します。虐待している人に高名な経済人、政治家、精神科医まで現実にいます。
 セクハラへの「Me Too」運動がアメリカの映画界で出ましたが、過去のウーマンリブが、レイプを告発したことに続く問題ですが、複雑です。自分を売り込むのに、女性は性を利用したりし、後になってセクハラと言ったりしますから見分けがつきません。
 
 第4に、日常の生活、しつけ、社会性の発達、それに性教育など、子どもをどう指導していけばよいかを両親に教えます。
  子どもを上手に育てる方法を教えますから、1か月健診から来れば、何も知らない人でも、子育てが楽にできます。
 赤ちゃんを育てるのに、知識は要りません。愛情があれば良いのです。あとは皆教えてあげます。
 
 第5に、赤ちゃんだけでなく、幼稚園児、小中学校の生徒、高校生まで健診をしています。但し7歳以上は2年に1回でよいです。
  生活の指導や性教育。自転車、オートバイ、自動車の乗り方なども、年齢に応じてしています。
 市区町村や他の医師の健診では、第1の項しかしていないので、山田真先生は健診に反対の様ですが、私は逆に「良い健診を受ける」ことを薦めま  す。
  私の健診は、昔のアメリカの方式です。今しているかは知りません。私は第2から第5を主眼にしていますから、一般に行われている健診とは違  い、必ず来て良かったと思って頂けると思います。
  発達の診断には、必ず発育曲線で判断します。その子どもなりに成長してゆけば良いのです。私はアメリカの子どもの発育曲線を使っています。
 人類は1つで皆同じですから、肌の色も、国籍も関係ありません。すべての人種に対応しているのがアメリカの統計です。
  日本のものは、離乳の遅れを反映して、きれいなカーブになりません。二段になります。
 カウプ指数などは不要です。太り過ぎなんて心配要りません。離乳食を進めていき、歩くようになれば、スマートになります。

☆健診時期は、1か月、2か月、4か月、6か月、9か月、12か月(1歳)、18か月(1歳6か月)、2歳、3歳、4歳、5歳、6歳、以後は2年に1回になります。     

☆☆予防接種の薦め。
 予防接種は、その病気にかからない為にするのではなく、その病気による脳炎、脳症、髄膜炎などの重篤な合併症や後遺症を防ぐ為にするのです。
 私の病原環境論または適応説から言えば、麻疹も風疹も脳炎や脳症、紫斑病を起こさなくなりましたが、解熱剤を使ったら起こします。おたふくかぜの髄膜炎も少なくなり、難聴が問題で多くは片側の聴神経炎によるものです。精通後、特に成人の睾丸炎はひどいと入院するほど痛いです。これらはまだ残っています。
 予防接種はすべて自治体に任せられていますから、市区町村により異なりますが、今は自由に受けたい予防接種を受けたい時期に受けられるはずです。それが「勧奨接種」です。もしそうなっていなければ、あなたの住んでいる市区町村が遅れているのです。

 1歳までに、お勧めするワクチンはありません。ただし、それには上手な育児で赤ちゃんを病気にしないことが条件です。一度でも熱を出したり、乳児湿疹、喘息性気管支炎、食べ物アレルギーなどがあれば、あてはまりません。育て方を変えるか、ワクチンを受けるしかありません。上手な育児は一歳まで熱も出さず、風もひきません。したとしても、六か月過ぎての突発性発疹くらいです。初めてのお子さんで、一歳まで病気をしない子がいます。それは上手な育児ができたからです。その子にはワクチンは必要ないです。
 BCGも日本脳炎も有効性の証明はありません。アメリカではBCGをしていません。
日本脳炎は、中国では生ワクチンを開発し、日本でも養豚場の雌豚には生ワクチンを使用しています。日本で人に使用している不活化ワクチンは、効かないです。でもかからないのは、日本人と日本脳炎の適応関係が出来上がり、ウイルスに感染しても病気にならず、自然に抗体ができています。かかるのはほとんどそれが出来ていない高齢者です。その証明をする抗体検査を厚労省が昔はしていていたのに、今はしなくなりました。
 B型肝炎は、日本が開発した「選択的接種法」(母親が健康キャリアー=保菌者だけが子どもに接種する)を、世界では北欧諸国だけに残り、日本も全員にする定期接種に変わってしまいました。
 ロタウイルス、肺炎球菌、ヒブ菌はどれも常在菌(誰でも持っている可能性の高い菌ですが、誰もが病気を起こすとは限らない)です。しかも、五歳になったら必要なくなる、つまりほとんどの子に抗体が出来てしまう病気なのです。上手に育てれば、必要はないのです。

 1歳を過ぎたら、麻疹・風疹混合(MR)生ワクチンを受けますが、公費負担のある2歳直前にしましょう。今麻疹と風疹はほとんどなくなり、かかる危険はまれですから、遅い方が副作用(予防接種関係者は「副反応」と使い分けます)が少ないのです。
 それから、四種混合(百日咳、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ)を3回または破傷風トキソイド単独を2回、連続して受けます。
 
 おたふく風(ムンプス)生ワクチン、水痘生ワクチンは急ぎません。幼稚園などの集団生活に入る前までに済ませるとよいです。かかってもよいと思う人は、小学校卒業まで待ち、 それまでにかからなかったら予防接種を受けます。でも水痘は定期接種(1歳~3歳未満)になりました。おたふくかぜも公費負担する自治体が増えていますが、低年齢です。
おたふく風生ワクチンも水痘ワクチンも、1回でつく率が学童で85~90%、1~2歳で50%前後と低いので2回法になりました。中学入学時なら1回で良いですが自己負担です。
 以上がお薦めする受け方の1つのやり方です。どんなご相談にものります。
一度赤ちゃんの健診を受けてみて下さい。キーポイントは、2、4、6か月です。特に6か月は大切な時期で、必ず受けることを薦めます。             以上。

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2 コメント

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予防接種 (みと)
2018-02-15 13:23:32
4混は必要ですか?まだ色々知る前だったので、産まれて数ヶ月で数回接種済みで追加1回残っていますが、接種したほうがいいですか?破傷風単独でうつ方法も選択肢ですか?
返信する
お返事 (黒部信一)
2018-02-15 21:58:20
少なくとも破傷風は、初回二回と一年後の追加一回で成立します。初回は三回でも二回でも同じで、追加が必要です。四種でも破傷風単独でもよいです。うつことをお勧めします。そうしないと免疫が成立しません。
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