黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

乳幼児健診の時の生活上のアドバイス  Ⅶ

2017-10-20 08:58:10 | 育児
 ここは、発達がうまく行っているかどうかをみることです。赤ちゃんが満足する食事を与えていますか。多くは、「こんなに食べて」と驚くほど食べることがあります。食べたいだけ与えて下さい。
 食べ過ぎ、飲み過ぎで病気になることはありません。ふとるだけです。相撲取りを見て下さい。
 でも、相撲取りの中でも、食べられない人もいます。赤ちゃんも食べないこともあります。食べるか食べないかは、赤ちゃんに任せて下さい。自然界の動物たちは、好きなだけ食べたり飲んだりしています。


              乳児健診と生活のアドバイス Ⅶ 
☆18ヵ月(1才6ヵ月)

◎子ども(赤ちゃんから思春期までの成長期)の基本的な食事
 動物たちも人間も、自分の身体に不足しているもの(栄養素やカロリー)を美味しく感じるようになっています。例えば、塩分が不足すると塩辛いものを美味しく感じます。大陸に住む動物たちが、岩塩をなめに行くのは有名です。人間も体に不足すると、それを食べたくなります。それで自然に体のバランスをとっています。
 それを体に良いからとか、頭で考えて食べると、それが狂ってきます。ただし、必要なものがいつでも手に入ることが条件です。ですから、現代では、ビタミン不足は、意識がない人や意思を表現できない人は別にして、私の知る所では、冷凍食品しか食べない若者と「てんや物」しか食べない若者の二人でした。いつでもどこでも食べたい物が手に入る時代ですから、ビタミン不足はめったにありません。
 しかし、点滴だけで生きている人には、2週間したらビタミンを補給する必要があります。

 昔、イギリスの小児科医の女医クララ・デービスが、1歳過ぎの幼児二人に、今で言うバイキングのようにいろいろな乳幼児の食べ物を並べて、それを自由に、子どもが選んで食べさせたのです。その結果、一回ごとではバラバラで、かたよった食べ方をしたりしますが、一か月経って調べて見ると、必要な栄養素をまんべんなく食べていたのです。その結果を発表したら、ヨーロッパやアメリカで大騒ぎになり、何人もの小児科医たちが追試験をしましたが、やはり同じ結果になりました。ある徴兵制のある国で、徴兵された若者を対象に実験した内科医がいましたが、やはり同じ結果でした。
 これはクララ・デービスのカフェテリア実験として医学史に残っています。

 ですから、子どもの食事は、バランスのよい食事を用意して、食べる食べないは子どもの自由にし、食べたい物を食べたいだけ、食べさせて下さい。
 むら食い、まとめ食いは、当たり前なのです。

[栄養]
◇哺乳ビンはやめていますね。使っていたらすぐやめましょう。

◇食物の好き嫌いは、この年齢ではよく変ります。子供の自主性を認めて下さい。
 むら食い、まとめ食いが子どもの特徴です。無理に食べさせないで下さい。
食物アレルギー(卵と牛乳を除く)は、無理に食べさせようとしたために生じた疑いがあります。食べることを強制しないで下さい。
食べることは良いことと言うのは、昔の食料不足の時代のことです。今はちがいます。
好きな時に好きなだけ食べることを習慣づけましょう。
マナーや生活習慣のしつけは、四歳からです。三歳すぎまでは自由にしてあげて下さい。

◇スプーンとおはしの練習、鉛筆の持ち方。
 どんなことでも教える時は、始めから正しいやり方で教えて下さい。
 おはしや鉛筆の持ち方なども、そばについていて、こどもが変な持ち方をしたらすぐ正しい持ち方に直すのです。そうすると持ちにくいので嫌がりますが、根気よく直してやることで、嫌なら持たなくてよいのです。嫌がっておはしや鉛筆を放りだしたらおしまい。また持ちたがったらまた同じようにします。1年かかりますが、そうすれば3才でお豆がおはしでつまめるようになります。
 変なくせをつけると、苦労して直すのに最低5~6年かかりますし、直す意志がなければ、大人になっても直りません。

◇歯みがき--歯ブラシを与え、使い方をやってみせて、まねするようにはげましてあげます。歯ブラシを口の中に入れるのを嫌がらないようにし、ならしていくこと。楽しくするのがこつ。決して無理強いしてはいけません。できればみがき終わったら、よくみがけているか見てあげて、ほめて下さい。

◇食事の中休みの時に甘い物を食べさせます。こどもはその後、また御飯を食べます。
 甘い物はこどもの食事の必需品です。制限せずに充分与える事で、甘い物に関心を持たせない様にさせるのです。子どもの食事の特長は、お子様ランチで、それをどの順番で食べても良いのです。お菓子、果物、おかずそして最後にご飯だけを食べても良いのです。
 子どもの自由に食べさせて、じっと見ていると、面白い食べ方をします。見ていて御覧なさい。子どもを自由にさせてじっと見ていると飽きません。

[健康]歯の健診(できるだけ小児歯科がよい)。小児歯科医は無理やりしません。小児科医の歯科版のようです。ツベルクリン反応は、高齢者がそばにいるようならして、陰性を確認しておきましょう。結核は20分以上一緒にいないと感染しません。子どもの結核は、大人から子供へうつる病気です。

◇睡眠。--夜中におびえますか。
 寝る時の決ったやり方(睡眠儀式)をして、寝ます。寝る時間を決めましょう。
 この時期昼寝の仕方を替えたり、全くしなくなったりします。
 夜中に起きるような睡眠の乱れは、親子の相互作用に問題がありますから、相談して下さい。

◇トイレのしつけを始めます。 おまるを用意しましょう。いきなりトイレで練習できる子もいますが、多くのこどもはトイレをこわがるので、おまるから始めます。こわがるとかなり長い間続きますので、試さないで下さい。決してあせらない事。
 おむつを早くとろうとすると、おねしょや、おもらし、ちびったり、おしっこ関連の病気になりやすくなります。おむつは必ず3才までにとれます。遅い子の方が、おねしょやちびることが少ないです。早くおむつがとれた子におねしょやちびりが多いのです。
 おまるやトイレに行って、タイミングよくおしっこやうんちが出た時が練習で、出なかった時は練習になっていません。すわらせたままにしてはいけません。

[安全]
◇ペット(犬、猫、鳥)--ぬいぐるみと同じに扱うので、反抗されます。教育を受けていない犬は自分を家族の中でランク付けし、すきあらば上に上がることをねらっています。その為ほえたり、噛んだりしておどかすなど、攻撃性をもっています。だからしばしば犬にこどもがかまれたりします。

 何かあったら、一人でかかえ込まないで、小児科医に相談して下さい。それが、育児相談です。

           




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