読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

うそうそ <しゃばけシリーズ> 畠中恵 小説新潮連載

2006-06-02 21:02:22 | 読んだ
小説新潮の2005年12月号から2006年5月号まで連載されたもの。
先日単行本化した。

完結するまで読んでいなくて、完結して読み始めた。
性格的に「つづき・・・」というのが好きではない、というかガマンできない。に加えて近頃1ヶ月前の話を覚えられなくなってきたので・・・

さて、例によって「一太郎」を中心に妖(あやかし)が活躍する物語である。

今回は、江戸一番の繁華な道「通町」にある廻船問屋兼薬種問屋「長崎屋」の若だんな一太郎が、箱根に湯治に行くこととなる、というところから始まる。
一太郎の祖母は「皮衣」という大妖で、一太郎は通常の人には見えない妖が見える。しかし、一太郎は病弱で、父母は大甘に育て彼の世話を二人の手代(実は妖)負かせ、この二人がさらに大事に育てている。

さて、一太郎が箱根に行く途中、いつもそばを離れたことがない二人の手代、仁吉・実は白沢(はくたく)という妖と、佐吉・犬神という妖が、いなくなってしまう。
案の定、病弱な一太郎ともう一人のおつき松之助(一太郎の母違いの兄)は、事件に巻き込まれて・・・

今回は、神と妖と人間の三つ巴のお話となり、実は人間がもっとも始末に終えないものであることがわかる。
さらに、神も妖も人もそれぞれの立場で悩みを抱えており、その悩みがぶつかり重なるところに事件がおきる。

いずれも「我が正義」と思い込んでいるところに、争いが起きる。
さてその結末は・・・・

一気に読んでよかった。
これで「しゃばけ」シリーズも1・2と5を読んだのだが、これはこちらの気分が乗っているときにはとても面白く、これからどう続いていくのか楽しみである。

追伸
 本日病院に行ってきたところ、花粉症と風邪の合併症ということで、世の中「合併」が流行っているからといって、病まで合併することはないだろう、と思ったのでした。
コメント
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