オール読物12月号の特集「ミステリー冬物語」の巻頭を飾る小説である。
目次には
「迫真の裁判員ミステリー」とある。
物語は裁判員裁判を題材としている。
主人公は、本職の裁判官で本裁判の左陪席をつとめる久保珠美。裁判官暦2ヶ月半の新米裁判官である。
裁判は、放火事件。
被告人は、放火の事実は認めるが、放火の動機と放火を決意した時期については争う。とのこと。
珠美は、1日目が終了した時点でこう思う。
「被告人は犯行を認めているので、評議の中心は情状を話し合って量刑を決めるだけ。今まで経験した5件の中で一番簡単そうだ」
と思いつつ仲里裁判長がかつて言った言葉心に浮ぶ。
「裁判は最後まで、何が起きるかわかりませんよ」
果たして、裁判はそう簡単にはいかなくなってしまう。
その内容は、ネタ晴らしになるので省くのだが、2日目から面白くなっていく。
予想外の展開に裁判員は混乱する。
「これからどうなるのか?」
という質問は、もし私が裁判員であっても尋ねるだろう。
この小説は、裁判員裁判の裏側を描いているのだが、つまり我々はどうしたらいいのか、ということが現在の裁判員裁判でわからないところである。
そして何より判決の責任というのはどこまで負うべきなのか、ということがもっとも興味のあるところだ。
この小説に出てくる裁判員たちも、いろいろと悩む。
小説のように皆で議論できればいいのだろうが実際にはどうなんだろうか?
裁判の過程で多くのことを知れば、そして被告の顔を見ていれば、どうしたって情が出てくるだろう。
というようなことをこの小説で感じ取って、いつか回ってくるかもしれない裁判に備えなければならないのだろうか。
そんなことを思って読んだのであるが、物語としても十分面白い作品であった。
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裁判は、放火事件。
被告人は、放火の事実は認めるが、放火の動機と放火を決意した時期については争う。とのこと。
珠美は、1日目が終了した時点でこう思う。
「被告人は犯行を認めているので、評議の中心は情状を話し合って量刑を決めるだけ。今まで経験した5件の中で一番簡単そうだ」
と思いつつ仲里裁判長がかつて言った言葉心に浮ぶ。
「裁判は最後まで、何が起きるかわかりませんよ」
果たして、裁判はそう簡単にはいかなくなってしまう。
その内容は、ネタ晴らしになるので省くのだが、2日目から面白くなっていく。
予想外の展開に裁判員は混乱する。
「これからどうなるのか?」
という質問は、もし私が裁判員であっても尋ねるだろう。
この小説は、裁判員裁判の裏側を描いているのだが、つまり我々はどうしたらいいのか、ということが現在の裁判員裁判でわからないところである。
そして何より判決の責任というのはどこまで負うべきなのか、ということがもっとも興味のあるところだ。
この小説に出てくる裁判員たちも、いろいろと悩む。
小説のように皆で議論できればいいのだろうが実際にはどうなんだろうか?
裁判の過程で多くのことを知れば、そして被告の顔を見ていれば、どうしたって情が出てくるだろう。
というようなことをこの小説で感じ取って、いつか回ってくるかもしれない裁判に備えなければならないのだろうか。
そんなことを思って読んだのであるが、物語としても十分面白い作品であった。
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