ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

荒野の風

2011年11月09日 | ロクマル日記

 昨年の今、ランドクルーザーFJ60のステアリングを握ってニューヨークからロサンゼルに向かいながら、グレートプレーンズの収穫の終った閑散とした地域を走ってロッキー山脈を目指していた。

 手元にランドクルーザーがあると、こいつに乗って何処までも走ってみたい、徹底的に走りたい、もう嫌だと思うまで...、僕かランクルかどちらかがギブアップするまで走りたい。

よしっゃ、走ってみるか、じゃー行って来るよ。

で、ロクマルでいこう!が始まった。

...

一年ってあっという間である。ロクマルの旅は昨日の事の様に感じる。

 

(写真はコロラド州ロッキー山脈を背後に)

ブルーのロクマルは僕をニューヨークから連れ出して広い広大な景色を見せてくれた。

 広い荒野でアクセルを踏み続ける事は楽しい事だ。しかし同時に一人旅は寂しかったなぁ、恐怖感もあったし緊張の連続でもあった。ランクルは信頼出来るというが、25年間の25万マイル(40万キロ)を既に走破したロクマルを長旅で完全に信頼するというのは少し怖い事でもある。しかし、ロクマルは何の問題もなく長旅を完走した。

 僕が不安だと思っていた心配は裏切られた。

  

  旅に出ると、気分が変わる、考え方が変わる、見方が変わる、など、何か現実に満足できない時に変わる自分を求めて旅という形で身の置き場を変えてみる。

しかし、誰もいない荒野の真ん中にぽつんと立っていても、自分は自分でしかない。

旅に出ても...自分自身は変わらないのだ。

しかし、無数に気付く事があった。

...

誰もいない、長~い一本道の路肩でロクマルを止めてエンジンを切る。

ドアを開けて外に立ってみると、優しく賑やかな風が枯れ草のにおいと共に頬を叩く。

そういった経験が忘れられない...。

今日もその時の風の音が、はっきりと聞こえてくる。

 

コメント
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