結婚する予定でお付き合いをしていた彼がいて、その彼から突然の「別れの言葉」。 彼女は傷心し、そして日々にも夢を失い・・・ 見かねてお友達が彼女を連れてこられました。
「結婚するつもりで、家族の夢を膨らましていました。しかし・・・」 顔が曇り、目がなみだ目になっていました。
私には不思議な感覚がありました。 彼女に男性の気配がするのですが、聞くとその気配は彼ではない、という回答でした。 でも・・おかしい・・・
少し質問を重ねてみました。 そして 「もしかして、彼の新しい彼女って・・・男性じゃない?」
驚く二人の顔をみながら、私は 「悪いけど、ちょっと調べてもらえるかな?」と言いました。
そして数日後・・・・ 言ったとおりの回答でした。 彼の彼女は彼、つまり男性だったのです。 お友達も彼女も 「別れて正解だったんだ、彼は男性が好きだったんだから」と納得できたようでした。
そして彼女から 「ヒプノを受けたいのですが」と依頼が来ました。
彼女は前世、男性でした。 そして聖職。 いつものミサを終わり、そして部屋に戻っては今日一日を感謝する日々を送っていました。 そこに部下の男性が入ってきました。 「あ・・前の彼です」と言いました。 そしてその部下に仕事を教えたりしていました。 ある日、他の人から部下の男性同時の恋愛のうわさが入ってきました。 問いただすと、否定。 しかしある夜、その二人が密会をしているところを発見し、解雇しました。 「肉欲的なことはこの場所ではしてはいけない」という掟があったからでした。
彼は聖職者として晩年もずっと暮らしました。 時々外を見ては 「私は次うまれた来たときには人々の役に立つために建物の中ではなく、外で働こう。そして喜びの多い人生を歩こう。今世は神に仕え、来世は人に仕えよう」と言いました。
そして 「私は・・本を読んでいます。そしてその本から東洋の国に神秘を感じました」と言いました。 (だから日本に生まれることを決めたのでしょうね)
体を壊し、ベッドに横たわります。 そして身の回りの世話をしてくれるやさしい部下たちの中にひときわ師弟愛を感じる人が居ました。 彼に 「次に生まれてきたときは・・またお前に会いたい」と言って息を引き取りました。
セッションは続きます。
目が覚めて、彼女の目が真っ赤でした。 そして 「先生・・・あのベッドのそばに居てくれた男性は、弟です」と言いました。 彼女はとても弟が大好きで、彼女のお小遣いで欲しいものを買ってあげたりしているぐらい弟が可愛いそうです。 「本当に師弟愛なのね・・」 「はい、自分で異常な愛なのか考えたときもありましたけど、でもこれで理由がわかりましたから安心しました」
そして彼女は私に 「聖職者だったから今世で男女の愛は無理なのでしょうか?」と聞きました。 「男性を見る目は厳しいでしょ?」 「ええ」 「聖職者だったからね」 「あ、そうですね」 「でも、後で好きだった人を思い出すと思うわよ」 「え~そうなんですか?」 「ヒプノの凄さは後日のお楽しみ、だから」
そして3日後メールが来ました。 メールの内容は・・ 道を歩いていて女性が花束を持って歩いているのを見て頭にフッと画面が出てきたそうです。 教会でミサをするとき、必ず決まってステキな女性が花束を持ってきてくれてマリア様に飾られていた場面が。 「村の娘さんでとても気立ての優しい子です。彼女のことが好きだったみたいです」と書いてありました。 私は 「髪が細い子で、体も細い感じの人でしょ?」とメールを返しました。 すると 「そうです。判っていたんですか?」と帰ってきました。 「教会に通っていたのは見えてたんだけど、でも好きまではね。あなたは聖職者だから気持ちを切るのは早いでしょ?」 「はい、恋愛に対しては、ダメだな、と思って切るのは早いけど・・でも落ち込むのは凄いんです」 気持ちに嘘をつかなければ・・自分が辛いときもありますものね。
そしてまた通日後お友達から連絡が来て 「もしかしてその男性、私の兄のような気がして。彼女にはアニキみたいだね、と笑っていいましがけど、兄貴は彼女のこと好きみたいなんですよね、でもなんせ奥手で」と教えてくれました。 お花が好きでガーデニングが趣味のお兄さん。 普通のサラリーマンでそして温厚。 あまりに普通のため付き合う彼女に振られ・・・・ 「そうね、女の子ってぐいぐい引っ張ってくれるほうがついていけるし」 「ですよねぇ・・・」 「うん・・・・・」 「まぁ縁があれが・・ですね」 「ですねぇ・・・」
しばらくしてお友達が捻挫して、彼女はお見舞いに行きました。 部屋には花の写真があり、寝ている枕元にブリザードフラワーがあります。 「アニキの作品なのよ」 「へぇ・・・・」 チャンス!だと思ってお兄さんを呼び、 「彼女にお土産のお花上げて欲しいな」とお願いしたら 「いいよ」と行ってピンクのブリザードフラワーを持ってきてくれました。 そして3人でお花と写真のお話。 お兄さんの得意分野ですから口が滑らかでいい感じだったそうです。 それからメール交換が始まりました。 「やさしいお兄さんね、静かにお話する人からいいわね」と彼女。 「付き合ってもいいわよ、私が許可出すから」とニンマリしてあげたとか。
今、お付き合いの始まり。 もしかして、過去世の想いをとげられる今世になるのかな?と思うと私も楽しみです。