友達と待ち合わせ。
途中、地下鉄のベンチで座っていると、
パキッ
パキッ
パキッ
と細い棒が折れてはじけるような音が三回聞こえてきた。
ん?
おかしいわ
でも周りの人はまったく気が付いていない。
とにかく異変を感じて、天井を見ると、
左右に少し揺れている。
あ、地震だわ、
これは地下鉄から逃げないとだめかも、と思って、
隣に座っている人に
「地震ですね」と言うと、
「え?何も感じないわよ」と言われてしまう。
その周りの人にも
「揺れていないし、地震じゃないわよね」と。
あ・・そうか、この人も、この人も
何も感じないんだわ、とわかった。
でもまたピキッ!と音がする。
そのうちの一人の男性が
「え、幽霊か?」と言ったのを皮切りに
「そうよね、地下鉄だから出てもおかしくないかも」と言い始め・・
え~そっちへ行く?と苦笑い。
(幽霊もかわいそうに、こんな風に言われるなんて、無実なのに)
かすかに揺れるのが数十秒。
こういう体質なので、余韻まで計測に入れているかもしれないけれど、
でも
「ほとんどの人は自分の体感だけを頼りにして判断し、周りを確認しないのね」と実感した。
一人の若い女性がスマホを出して、緊急地震速報を確認。
「石川県で大きな地震だそうですよ。こっちも揺れたみたいです」と言うと、
「え~何も感じなかったのに、地震じゃないわよ」と。
うう・・
若い女性に
「調べてくれてありがとう」と言うと、
「私も少し変な感じがしたので。同じ感覚を持った人がいて安心しました」とニッコリ。
それでも周りの方は
「地震じゃない」と言っているのが面白い。
小さな地震であれ、
ちょっとしたことで違和感がある時はとりあえず人が多いところや、地下などから離れる、という感覚を常に持っていることが大切です
電車一本乗るのを遅らせただけで車内に閉じ込められずに済んだという経験もしていますし。
無事に友達と合流。
試しに
「今、地震だったよね」と話すと
「え、何も揺れていないよね」
「うん」と。
そして
「幽霊じゃないの?」と。
「え~怖い」
「え~昼間から」
「だって、音が聞こえるなんて普通じゃないもん」
やっぱりそっちの方向へ行ってしまうのね、と苦笑い
その後、ものすごいのは別として、普通は・・という霊説明をしたのは言うまでもありません。