こんにちは、醒龍です。
いよいよ2019アカデミー賞が発表されましたね。いやぁ、『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックがオスカー受賞ですね!!やったぁ。4冠達成おめでとうございます。オープニングも最高!!Queen最高!!
さて、今回は『アムステルダム・コネクション』として知られる現代アクション映画です。
監督のロー・ケイは、近年のホラー作品やユン・ピョウ出演のドラマ『少年陳真』(04)などのベテラン監督(ニュー・ウェーブ派ではない)で、「ジェット・リーの軌跡」では脚本もつとめた人ですね。邵氏なら「ドラゴンズ・クロウ 五爪十八翻」や功夫喜劇の『無招勝有招』で知られるリュー・チャーユンが主演したカンフー映画『痳瘋怪拳』がありましたね。ロー監督はこの映画で、”ハンセン病拳”という異色のカンフー映画を作ったのです。つまりそういう映画をいっぱい作ったお方。
主演は、ほぼ4人が同格として扱われています。その4名を順を追って紹介してみます。
まず第1の男。ヤン・スエ。
御存知ボロ・ヤンです。普通に芝居をしてる、彼が実に素晴らしいです。先日の邵氏作品のような若さは全く感じられなくなっています。この映画ではボスの一人です。
つぎに第2の男。ファン・メイサン。
ちょうど邵氏を抜けた頃ですが、『燃えよデブゴン7』や『紮馬』の乞食のじいさんがハマり役でしたので、マフィアのボスと言ってもねぇ(?)。濃いと言えば濃いですね。邵氏時代の善な性格とか割と多かったので反動で(?)一気にワルになっちゃいました。
さらに続く第3の男。ウォン・ユンスン。
森田健作似のさわやか系であります。彼も邵氏出身の俳優ですが、周りの濃いキャラの前には竦んでみえてしまいます。割と好きなのですが、国内版リリースも他になくてあまりにもマイナーな人かも・・。
そして第4の男、パイ・ピョウ。
パイ・ピョウも充分濃いキャラなのですが、彼の事が最初に出てきますので真のメインが彼ですね。表情からも人間らしさがにじみ出たとても良い役者さんですよね。監督(ルイス・ファンの父、ファン・メイサンもその一人)もそれを認めた上でこの映画が成り立っているのですから、大変信頼されている人物でしょう。これから彼の作品もいっぱい紹介していきますよ。
そうそう、この映画では黒幇の"術語"が出てきます。他ではあまり見られないのでこの映画は特殊な映画であると言えます。劇中で呪文のように唱えるアレです。もしかしたら『少林五祖』あたりにつながるかも知れません。
そしてDVDについてですが、以前廉価版のDVDがリリースされましたね。DVD化は20本ものタイトルが予定されていたのに最初のがまったく売れなかったのでしょうか、この1本止まりでしたね。今後も国内でDVDが発売されることも無いでしょう。他にも同じような状況のタイトルがありました。
こちらにまとめてリストアップしておきますね。
パブリック・ドメイン(?)である作品リスト(原題)
・アムステルダム・コネクション(78) ※本作品
・カンフー・オブ・テコンドー(74) Kung Fu Tai Kwon Do 雙龍谷
・Bruce Lee We Miss you(76) 金色太陽
・ドラゴン水滸伝(75)
・インクレディブル・カンフー・ミッション(79) Incredible Kung Fu Mission
・The King Boxer(71) 小拳王
・酔殺拳スーパー・フィスト(79)
・ボロ(77) Bolo
・シャドー・ボクサー(79) Crack Shadow Boxers
・フィスト・オブ・フューリー3~截拳鷹爪功~(79)
・ブルース・リーの秘密~ストーリー・オブ・ザ・ドラゴン(76) Bruce Lee Secret 詠春與捷拳
・カントニーズ・アイアン・カンフー(79) Cantomen Iron Kung Fu
・シャドー・ボクサー(79) Crack Shadow Boxers 盲拳怪招
・ハンズ・オブ・デス~大惡寇~(74) Hands of Death
・無敵のブルース・リー(78) Bruce Lee The Invincible ※ロー監督作
・血戦(72) The Bloody Fight
・その他
などなど、ホー・チョンドーの出演作が多いのが気になりますが(笑)、これらの映画を字幕付きで観られるチャンスがあります。(しかも無料!)今から数年前の当時はAmazon Prime Videoの例の件より、こんなのもあったのか!という意味で大変ショックを受けました。
例えば、黄正利先生が黒のグローブはめてて超かっこいい"Bruce Lee Secret"とかPCやスマホがあれば現在も日本語字幕付きで観ることが出来てしまいます。
それでは、ちょっとだけ本作の内容に触れて終わりにしたいと思います。香港のマフィアのお話なのですが、香港、オランダ、そしてパリと海外ロケを敢行し、舞台は移っていきます。
私の好きなシーンは、中盤のレストランでのお茶を酌み交わす1シーン。ヘアースタイルをバッチリきめたゲスト的出演者の陳星が何をするのかと思ったら、スッとタバコを取り出してファンに勧めるシーンなのです。超カッコいいシーンで、箱から出てきた1本のタバコを相手に差し出すのです。(キマッてる!!)とてもブロンソンチックですね。ここは必見ではないでしょうか。
ちなみにこの映画は、ロング、ショートの2種類があります。ロング・バージョンには国内盤DVDには見られないシーンがあったりしますが、これは見る価値はありません。それより例えばタイガー・マウンテンでの決闘ではユン・ピョウも見られますが、廉価版だとヨコが切れてしまって殆んど顔は判別不能です。このロング・バージョンは、ワイドな画面で映像もクリアーですので端役の俳優さんたちも誰なのかよくわかると思います。ご参考まで。
上記の用途以外などでも、まだご覧になっていないのであれば是非。ご興味がありましたら販売サイトのリンクを画面下に貼っておきますのでそちらをご参照してくださればと思います。
という事で、本日は香港マフィア映画でした。(終)
"Amsterdam Connection" (1978)
Chan Sing
Wong Yuen San
Jason Pai Piao
Fan Mei Sheng
Yang Sze
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格安価格ですのでおすすめです!
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