明けましておめでとうございます。
本日は久々に書きますが、昔テレビで見たカンフー映画についてです。
原題:『酔歩迷猴』The Drunken Monkey
主演の陳木川はチェン・カンタイの弟であるとか言われていたのですが
実際はチェン・カンタイのいとこ。つまり従弟と書くのが正しいですね。
そして大聖劈掛門の師弟でもあると思います。
映画ではその陳木川が五猴拳、即ち石猴、木猴、金猴、迷猴、酔猴
の5つの型を取り入れています。
映画は「怒りの荒野」(67)のテーマ曲に乗って
オープニングがスタートします(TVでは差し替え)。
このテーマ曲もカンフー映画ではよく耳にします。
文字通り酔猿拳vs風蛇拳宿命の対決っすね。
ヒゲのチャン・イー(張翼)が出てくると一気に台湾色に染まります。
ちなみに私が所有しているロビーカードがこちら(数種類あります)。
以前はTV局が保有していたものらしい
大聖劈掛門のサイトに掲載されている系図には、
高弟・陳秀中の弟子として50~60名ぐらいの人がいるようですが
(中には名前を変えている者もいると思います)
香港映画に関係がありそうな人名としては
まずはチェン・カンタイ。
ほかに高雄やポムソン・シー、アンソニー・ウォン、パイ・ピョウ、銭小豪と銭嘉楽などの名が連ねられています。
スタッフ、キャストの詳細データは香港電影資料館にあるので
そちらを参照していただくとして
この映画が79年作品なのかどうかを
判断するにはどうしたら・・!?
とりあえず銀色世界79年1月号に新作紹介ありますね。
このときはまだ洸明影業という会社だったようなのですが
最終的には天聲影業に変わっています。
(1月ということで1978年中に完成していた可能性もあるが・・。)
まぁしかし79年作品でもいいような気がしますので(笑、
79年に含める予定ではいます。
そもそもの話ですが、陳木川が猿拳の映画を製作するということで
当初、兄弟弟子・洗林旭との共演の話もありましたが、
結局、洗林旭は協利で「酔猿拳VS蛇拳」、陳木川は「真説モンキーカンフー」に出演することになりました。。
これだと『酔歩迷猴』は香港では公開されなかったようなので残念ながら陳木川は映画の勝負で負けたような形になってしまいますよね。(洗林旭の不戦勝か(笑。)
そういえば同時期には劉家良による『瘋猴』なんかも作られましたね!
(劉家良も流行のネタを察知する能力にも長けていたのかな??)
この時期、79年という年は本当に”猿拳映画”が熱かった時期でもあります。
どの映画が早かったのか?とかまだ考えていませんが『瘋猴』「酔猿拳VS蛇拳」「真説モンキーカンフー」「モンキーフィスト猿拳」『出籠馬留』・・・。(えっ、まだ他にもあるの??)
どの人が本当の実力者であったのかまではもちろん分かりませんけど
ライバル同士の競争があってそれぞれの会社で”猿拳”という同じテーマで映画化して結果はヒットしたのか否かにありますが、いくつもの映画が作られたんですね。
この映画も本物の型を取り入れたりして工夫していたはずなんですが・・・。