張翼が主演した『鐵掌旋風腿』を久々にチェックしました!海外だと"Deep Thrust"って
呼ばれてたアレですね。72年に大ヒットしたポルノ「ディープスロート」の影響を受け
Deep Thrustのトレーラーも「スロート」のトレーラーと同じ声のナレなのだ!!
(さすがアメリカですな!)
要するにアンジェラ姐さんの映画というように扱われていました。
← この絵なんかいいなぁ。
さてさて、この映画のオープニングテーマは、「シェルブールの雨傘」「風のささやき」などで
知られるスクリーン音楽の巨匠ミシェル・ルグランが作った曲ですが、これは1969年の
英仏合作映画「ピカソ・サマー」(未)のテーマ曲に"Summer Me,Winter Me"がある
のですが、そのアレンジ曲となっています。
この曲を聴くと、とっても爽やかでクリアーな気持ちにもなれるのでなかなか好きな曲
なのですが、張翼が冒頭でいきなり白鷹らに倒され、倒れたまんまとなった張翼。
このタイミングでタイトルコール!!
なぜジョセフ・クーは、この曲を選んだのでしょうか(笑)。
(というか、そもそも彼ではないのか・・・。)
実は『五雷轟頂』のオープニングでもルグランの音楽が使われていますから、別人が選曲
したのかも知れませんねぇ。
ちなみに、この「鉄掌」ではパタパタと動くアニメーションのような片頭となっていますが、
「ピカソ・サマー」はピカソの絵が随所に出てくるような映画ですので、
とにかくこんな曲と絵を使っていたとなると、印象、イメージもかなり変わると思いますが、
この映画の方も、そんな要素に負けずその構成はカンフー映画のベースを押さえて
しっかりしていると思います。
鉄砂掌という秘技が登場しますが、修行とはいえかなり荒っぽいことをしますので
とても真似できない芸当ですね。
このワザ、当時のカンフー作品にはたまに出てきますが、あの王羽も砂の器に手を
入れてたりしてましたし、嘉禾作品だと「電光飛竜拳」でも鉄砂掌が使われていました。
張翼はこの映画ではこんなこともやっちゃうのですから・・。
こんなことやれるのはジミーさんだけかと思ってた。
この映画だとサモや監督のファンフェンなど、興味は尽きないですが、
今回の記事のメインは張翼ですので、 張翼についてちょっと書いみようと思います。
張翼の経歴はと言えば、ざっと邵氏→嘉禾→独立→TVという流れとなるでしょう。
DVDを買うユーザが参考にするアマゾンなどの紹介文には「怒れるドラゴン~」の・・・と
いう記述が見られるので国内においては「怒れるドラゴン」(・・・ってつまり『四大天王』の
ことかな?)が代表作という事になるのでしょうか、一般的には。
初期の武侠片での張翼はスマートで好きですが、70年代後半のカンフー作品における
悪役も印象が深いのです。どうも悪役がハマる感があるのですが、どうして
悪役俳優への道に進むようになったのか気になりますし、ちょっと探ってみたくもなりますね。
そこで、まずは資料を・・・。私のバイブルであった「香港電影百科」にも彼の紹介が
されていましたが、かなり古い書籍だっためか、生まれた年など誤った情報が記載
されていたようです。まぁ張翼ほどの俳優ならより正確なプロフィールはWEBでも参照
可能であり、今ならこちらの方が信用できそうですね。
そうだ!すっかり忘れていました。張翼もアンジェラ姐さんやジュディ・リーと同じ京劇の学校
出身なのですけども、この学校は以前から確か台湾の復興戯劇学院とかって名称で
呼ばれてましたが、この学校は現存しているのでしょうか?
ふと、気になったので調べてみると、正確には「復興劇藝實驗學校)」(当時)という名称の
ようで、(短く”復興劇校”と呼ぶのが通称。)現在もしっかり存在しているようですが、
なんと「國立臺灣戲曲學院」と改名してしまっているのでした(2006年頃から)。
この点に関して、何かおかしい部分がありましたら情報提供をお願いします。
余談ではありますが、あのチャールズ・チンもアンジェラと同じ復興劇校の1期生の
一人で、いまから数年前の2011年には同期の人たちと再会したイベントが開催されて
いたみたいですね。 チャールズ・チンの記事
あと、張翼について書かれた中文のWIKIによると、テコンドーの達人みたいなことも
書いてあったのですが、これは本当か?
確かに本編を見ていると張翼の素早い回し蹴りなんかもかなり技術力は高そうに
見えるんですけどね。
ほかにも「鐵掌」を見ていると、気になる点がありますね。
それは、ある”アイテム”なのですが、何かお分かりでしょうか。
とりあえず今日はこの辺で・・・。
つづく