ブルース・リャンのフィルモを眺めていると、テレビ用のドラマが一部に紛れ込んでいるのが分かります。例えば倉田さん主演の『神拳飛龍』(The Fighting Dragon)がそう。
しかし、元がテレビドラマでもしっかり映画のように冒頭に中国語タイトルのオープニングを付ければ別。これでカルト映画もどきに早変わりだ(笑)。本当に映画のように紹介している向こうのサイトもあるし、このような編集が妙にうれしくなってしまう。
2003年10月、突如として日本のCS局で「闘え!ドラゴン劇場版」と題して放送された事があったのですが、あれを見ただけではどの辺が劇場版なのかは分からなかった(爆。結局、どんなものだったのか内容チェックを忘れてしまっていましたが、上記の二つを比較してみるとしましょう。(左:『神拳飛龍』、右「闘えドラゴン電光石火(劇場版)」)
2つを比べてみると、オープニングとエンディングは別になっていました。本編は殆ど同じではあるのですが各エピソードの継ぎ目の編集などにちょっとした違いがあるようです。(例えば、チェン・ラウがタバコを吸うシーン、マカオ・セントポール寺院の終盤のシーン、リー・カーデンが部屋から外を眺めるシーン、竜馬が日本へ帰国して子供に迎えられるシーンの長短など)なので、まったく同じ物ではないという実感ですね。(この『神拳飛龍』のオープニングをカットしてそのまま放送したのかと思っていました。)CSバージョンではTVサイズの画面を映画のように見せるためなのか上下を少し切って横長にしています。『神拳飛龍』の方は画面が暗いのでCSバージョンの方が見やすい画面になっていました。感想としてはこんなところです。
梁龍(左)もチラっと出演
こちらは、82年にアメリカで公開された「帰って来たドラゴン」のポスター。
このイラスト絵は赤い虎(ヤン・スエ)VS竜馬と車に飛び乗った竜馬で、明らかに「闘え!ドラゴン」から持ってきた絵になっていますね。『神拳飛龍』の英語題である"Fighting Dragon"はここでは、ブルース・リャンのことですが、(DEADLY TIGERは倉田保昭)まぁ誰がどっちなんて話は向こうではあまり気にしないですからね・・。「帰って来たドラゴン」や『神拳飛龍』の公開に関してはまだまだ不明な部分が多いのでいろいろ調べてみたいと思います。
さてマジン・リャンのつぎは倉田保昭か陳星か…。倉田先生の作品も多いのでこれは悩む、悩む。不定期ながら70年代総覧79年編もまだまだ続きますのでそちらもお楽しみに!