電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

ブルース・リャン&倉田保昭『神拳飛龍』

2011-08-20 00:00:00 | バージョン比較

ブルース・リャンのフィルモを眺めていると、テレビ用のドラマが一部に紛れ込んでいるのが分かります。例えば倉田さん主演の『神拳飛龍』(The Fighting Dragon)がそう。
しかし、元がテレビドラマでもしっかり映画のように冒頭に中国語タイトルのオープニングを付ければ別。これでカルト映画もどきに早変わりだ(笑)。本当に映画のように紹介している向こうのサイトもあるし、このような編集が妙にうれしくなってしまう。
2003年10月、突如として日本のCS局で「闘え!ドラゴン劇場版」と題して放送された事があったのですが、あれを見ただけではどの辺が劇場版なのかは分からなかった(爆。結局、どんなものだったのか内容チェックを忘れてしまっていましたが、上記の二つを比較してみるとしましょう。(左:『神拳飛龍』、右「闘えドラゴン電光石火(劇場版)」)

   

  

  

2つを比べてみると、オープニングとエンディングは別になっていました。本編は殆ど同じではあるのですが各エピソードの継ぎ目の編集などにちょっとした違いがあるようです。(例えば、チェン・ラウがタバコを吸うシーン、マカオ・セントポール寺院の終盤のシーン、リー・カーデンが部屋から外を眺めるシーン、竜馬が日本へ帰国して子供に迎えられるシーンの長短など)なので、まったく同じ物ではないという実感ですね。(この『神拳飛龍』のオープニングをカットしてそのまま放送したのかと思っていました。)CSバージョンではTVサイズの画面を映画のように見せるためなのか上下を少し切って横長にしています。『神拳飛龍』の方は画面が暗いのでCSバージョンの方が見やすい画面になっていました。感想としてはこんなところです。

 梁龍(左)もチラっと出演

こちらは、82年にアメリカで公開された「帰って来たドラゴン」のポスター。

このイラスト絵は赤い虎(ヤン・スエ)VS竜馬と車に飛び乗った竜馬で、明らかに「闘え!ドラゴン」から持ってきた絵になっていますね。『神拳飛龍』の英語題である"Fighting Dragon"はここでは、ブルース・リャンのことですが、(DEADLY TIGERは倉田保昭)まぁ誰がどっちなんて話は向こうではあまり気にしないですからね・・。「帰って来たドラゴン」や『神拳飛龍』の公開に関してはまだまだ不明な部分が多いのでいろいろ調べてみたいと思います。

さてマジン・リャンのつぎは倉田保昭か陳星か…。倉田先生の作品も多いのでこれは悩む、悩む。不定期ながら70年代総覧79年編もまだまだ続きますのでそちらもお楽しみに!

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拳精の別編集バージョン・メモ

2010-08-15 23:56:30 | バージョン比較
「拳精」で経藏の見張り中にジャッキーが襲われるシーン
がありますが、2つのバージョンがありました。

その冒頭から5分30秒前後のシーンについて早速検証してみました。
(カンフーチェンさんからの情報。多謝!)


①通常版:煙なし
     左の頬に手をあてて線香に息を吹きかけていると、
     背後に人の気配を感じ、後ろに振り返る。
     すると、賊に後頭部を殴られて意識を失う。


---------------------------------------------------------
②別編集:煙のシーン
  線香を吹いているところへ、横から煙が来て
  眠くなる。2,3回煙を吹かれたところで
  意識を失って地面に崩れ落ちる。(後ろは振り向かない)




ここの部分が上記のように編集が異なるシーンが存在していました。


※②は下記の海岸録影(OCEAN SHORES VIDEO)のVCDかビデオで確認できます。
こちらはVCD


コメント (2)
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帰って来たドラゴンのバージョン比較

2010-06-19 12:24:26 | バージョン比較
ブルース・リャン&倉田保昭さん主演「帰って来たドラゴン」のDVDやビデオソフトは、国内ではJHVやJVDなどのメーカーより
発売されたことがある。その表記されている収録時間は90分または89分であった。
そしてまた、劇場公開時にはプレスによれば100分だったそうである。(さんまさん多謝!)
この違いはどこにあるのだろうか?

以前酔拳のバージョン比較をやったことがあるが、今回は「帰って来たドラゴン」の各バージョンを比較してみた。
比較・分析した結果を以下に示す。PDFはこちら



国内の89分という数字は、もちろんカットされているため短くなっている。(NTSC方式)
全長版が100分という長さであるのなら、香港盤VCDなどもその全長版であるはず。
実際には約95分の時間長を持つVCDだが、問題はPAL方式の早回しなのである。

国内DVDと比較すると、カットされている部分はだいたい次の様であった。
・序盤の孫嵐がイスにすわるシーン(約52秒)
・石天の出てくるシーン(約8分49秒)

合計約9分41秒がカットされている。但しこれはPALでの時間となるので
  581秒×1.04≒604秒
が、カットされた合計時間になる。

全体では95分×1.04=98.8 分=98分48秒となるから
カットされた604秒を引けば、
98分48秒ー604秒=88分44秒となる。
これはパッケージ記載のの89分には若干足らない。
しかし、実際にJHVのビデオをみると思遠影業のロゴ、オープニングからエンディングまで89分には少し足らず88分台のランニングタイムであった。(DVDは1時間28分22秒、つまり88分22秒だった。ビデオと同じである)

ここで、なぜこの様な短いバージョンがリリースされていたのかを考えてみるとしよう。
まず香港での公開が確認されていないのだが、確かに当時の記事によれば『神龍小虎闖江湖』製作直後、公開できなかったという。
公開されてないにしても当時は映画館の都合でどんな映画でも90分前後で切られるのが常識であったそうだ。
80年代、国内で発売するに当たってメーカーが取り寄せたフィルム(またはビデオ)はすでにカットされたものであったと考えられる。
つまり、これを発売するしかなかったという話にはならないだろうか?

残るは劇場版の100分という数字だ。
上記の約99分に加えて本当にプラス1分の映像が含まれていたか、1分は単なる誤差として考えるのか・・・。
それはいまとなっては見る事はできないのでファンの皆さんの解釈にお任せすることにしたいと思う。(個人的には1分の映像は無いものと考えている。もしあるなら是非見てみたいものです。)
コメント (4)
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