工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

静浜基地航空祭へ

2019年05月20日 | 飛行機・飛行機の模型
 5月18日には晴海埠頭に出かけていた私ですが、翌19日は航空自衛隊静浜基地に出かけておりました。ここで開催された航空祭を見るためです。
 静浜基地というのは静岡県にあり、旧海軍の藤枝基地が前身です。ここにかつて置かれた通称「芙蓉部隊」を記念する施設も基地内にあります。
 ここは初等練習機T-7がパイロット養成のために使われています。

 戦闘機のパイロットも、最初はこういった初等練習機でキャリアをスタートさせています。非常に規模の小さな基地で、滑走路も短いため、航空祭で展示される機材も限られます。昨日、地上展示されていた外来機はヘリコプターだけでした。
 だからと言って地味なイベントかと言うとそんなことは決してないわけで、もともとブルーインパルスの展示飛行の予定こそなかったものの、他の基地から飛んできた機体のデモフライトはなかなか豪華でした。
 百里基地からはRF-4EとF-4EJ改がやってきました(写真はF-4EJ改)。

 RF-4Eの1機は青い塗装の「洋上迷彩」でした。ファントムもいよいよ見納めの時が近づいていると言われていますが、戦闘機、偵察機の両方のファントムのフライトを見ることができたわけで、これは収穫でした。
 岐阜基地からはF-15JとF-2Bがやってきました。いずれも飛行開発実験団のテストパイロットが操縦していますので、機体の性能を発揮したさまざまな機動飛行を上空で展開しました。


 入間基地の航空祭なら基地に帰る際にちょこっと航過しておしまい、ですが、こちらでは時間いっぱい飛んでいました。
 他にも空中給油機の航過や航空祭ではおなじみの航空救難の展示、さらには静岡県警のヘリコプターの展示飛行などもありました。
 地上でもバイクを改造したT-7jrのショーが行われたり、ステージイベントなどもあったようです。

 私が静浜基地の航空祭を訪れたときは地元の農産品の販売ブースにお邪魔して「新茶の詰め放題」を購入しています。これはお茶缶に係の方が文字通り新茶の茶葉をぎゅうぎゅう詰めにして販売しているもので、新茶の季節でもありますのでなかなかお得なお土産です(ただし、帰宅してから慎重に缶を開けないと茶葉があふれ出して大変なことになります)。
 こちらの基地の主役のT-7に話を戻しますが、大編隊の飛行も航空祭の恒例です。小さな飛行機でもこれだけの数ですと壮観です。

 スピードが遅い飛行機ということもあり、離着陸の機体の動きも一機一機少しずつ違っているのが分かり、パイロットのクセなどもあるのかなあと思いました。

 基地を見まわしていた中で、遠くにこんな機体が展示されているのを見つけました。

 これは航空自衛隊のかつての主力だったF-86F戦闘機ですが、機番を見ると417という数字が見えます。これは自衛隊草創期にアメリカから供与された機体の1機で、後に供与、国内で生産されたグループと主翼の形状が異なるグループでした(明治期に大量に輸入、生産された蒸気機関車「B6」も初期の2100型と2120型で煙室の長さが違いますが、それを思わせます)。これらの機体のほとんどは偵察機に改造され、その時に主翼の形状も「多数派」に合わせたのですが、この機体は改造されることなく、原型をとどめて展示機として余生を過ごしているわけです。現役当時とは違うマーキングが入っていますが、珍しい機体でもありますので、供与当時の姿に復元されることを願っています。静浜基地にはT-6、T-34、T-3などが美しく整備、保存されていますので、この機体もそうなればいいな、と思うのです。
 
 こうして初夏の一日を楽しみ、基地を後にしました。基地から最寄り駅(藤枝か焼津となります)までのバスでのアクセスも悪くなく、そのあたりも私がここの航空祭が好きな理由の一つです。静岡県内の基地と言うと、浜松基地の方が大きく、航空祭もにぎやかですが、静浜基地も楽しめます。基地、隊員の皆様、ありがとうございました。

 週末を乗り物三昧で過ごしたわけで、インプットができました。さあ、仕掛中のキットに戻るとしましょう。
 




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