⭐️⭐️浅野まことのここだけの話⭐️⭐️

浅野まことがここだだけの話をブログで大公開!!

石炭火力のCO2を2割減 関電など6社 アンモニア混ぜ燃焼

2017年03月02日 | 原発
石炭火力のCO2を2割減 関電など6社
アンモニア混ぜ燃焼
日本経済新聞 朝刊 1面
2017/3/2 2:30
 関西電力や中部電力、大阪ガスなど6社は、石炭火力発電所が出す二酸化炭素(CO2)を2割以上減らす技術の実用化で連携する。アンモニアを混ぜて燃やすことで石炭の使用を減らす。既存設備の改修が必要で発電コストは3割ほど上昇するが、他の電源よりも安いという。2017年に実証実験を始め、20年代初めの実用化を目指す。

 アンモニアは燃やしてもCO2が出ない。新技術を老朽施設に採用すれば、開発中の次世代石炭火力並みに排出量を減らし、投資も抑えられる。電力などが保有する70基に導入すると、日本の年間排出量の約3%に相当する4000万トンを減らせると試算している。

 北海道、東北、中国の電力3社も含む6社は、アンモニアのエネルギー利用を進める政府の研究プロジェクトに参加。東北大学などの成果を応用し、アンモニアを石炭と混ぜて効率よく燃やす技術の確立を目指す。アンモニアが燃えたときに出る窒素酸化物(NOx)を抑え、既存の浄化設備で対応できるようにする。

 CO2の排出が多い老朽施設を改修した場合、発電単価は1キロワット時あたり約7円になる見通し。原子力発電の約10円や天然ガス火力の約14円などよりも安いとみる。

 石炭火力は安価だがCO2の排出が多く、欧州では規制を強めている。日本では全発電量の3割を占めており、原発の再稼働に時間がかかる中、政府は安定電源と位置づけている。

東芝再建、細る支柱 苦渋の戦略転換

2017年01月28日 | 原発
東芝再建、細る支柱 苦渋の戦略転換
2017/1/28 1:01 日経新聞

 東芝は27日、主力の原子力事業を大幅に見直す検討に入ったと発表した。米原子力事業で巨額の損失計上を迫られており、海外事業を縮小する方針。2006年の米ウエスチングハウス(WH)買収以降、原子力をエネルギー部門の最重点事業と位置付けてきた経営戦略を転換する。稼ぎ頭である半導体メモリーも分社する。多くの分野で稼ぐ体制に移行しながら経営再建を進めることになる。


半導体事業の分社化が決まり、記者会見する東芝の綱川社長(27日、東京都港区)
 電機メーカーの事業再編が進む中、東芝は半導体と原子力の2本柱にこだわってきた。原子力は東芝が主に国内、子会社のWHが海外で原子炉を手掛け、世界シェア2位のフラッシュメモリーはモバイル機器向けの需要を捉え業績を支えている。同日に記者会見した綱川智社長は「原子力をエネルギー事業の最注力領域としてきた位置付けを変える」と述べた。

 原子力事業は米国で最大7000億円の損失が見込まれる事態に陥った。東日本大震災の余波で各国の安全規制が強まったため工事が計画通りに進まず、コスト増要因になっている。このため収益管理を徹底する体制を整える。原子力や火力などを束ねる社内カンパニー傘下の原子力事業を社長直轄に置き換える。

 綱川氏は「原発プロジェクトのコスト管理や(WHの)統治強化を図る」と説明した。損失の原因となったWHによる米原子力サービス会社の買収の際、情報共有が十分でなかったと判断した。

 海外原子力事業は見直す。米国では2カ所の原発建設で工事の遅延が発生した。建設事業は高リスクと判断し、新規案件は受注停止を検討する。建設中の案件は継続するほか、原子炉の設計や製造は続ける。国内は原発の再稼働に向けた保守、管理を手掛け、東京電力福島第1原発などの廃炉ビジネスに注力して収益基盤を固める。

 もうひとつの柱である半導体メモリー事業は3月31日をめどに分社をする。綱川氏は「分社により、経営判断を迅速にし、大規模な設備投資を継続する」と述べた。

 新会社は外部から2割未満の出資を受け入れることを視野に入れる。連結対象に残して最重点事業の位置付けを維持しながら、債務超過を回避するための資金捻出がしやすい体制を整える。

 保有する不動産やグループ会社の株式売却も検討している。綱川氏は「社会インフラなどは事業の柱。今のところ(売却は)考えていない」と述べ、エレベーター事業などは残す考えを示した。

 メモリー分社や原子力事業の見直しで中期的なポートフォリオ(事業構成)は変わりそうだ。フラッシュメモリーを主力にし、空調や鉄道、成長事業であるAI(人工知能)などIT(情報技術)分野の収益強化を急ぐ。事業持ち株会社制への移行も検討する。

 2月14日に予定している16年4~12月期の連結決算発表では、米事業での損失額を公表する予定。損失が発生する原因のほか、再発防止策も明らかにする考えだ。

核のごみを地下5000mで処分 南鳥島で調査研究を検討

2016年12月25日 | 原発
核のごみを地下5000mで処分 南鳥島で調査研究を検討
12月25日 18時08分 NHKニュース

原子力発電所から出る、いわゆる「核のごみ」をめぐり、国の海洋研究開発機構が、深さ5000メートル規模の地下に処分する、新たな技術の可能性を探る基礎的な調査研究を太平洋の南鳥島で行うことを検討していることがわかりました。
原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」について、国は地層処分と呼ばれる地下300メートルより深い安定した地層に処分する計画で、現在、処分場の候補地を探す作業が続けられています。

こうした中、国の研究機関、海洋研究開発機構が、今の計画とは異なる深さ5000メートル規模の地下に処分する、新たな技術の可能性を探る基礎的な調査研究を検討していることがわかりました。

調査は地質学的に安定した太平洋プレート上にある南鳥島で、来年度以降、海洋探査船などを使って、地形や地質などのデータ収集を行う方向で調整を進めたいとしています。

地下5000メートル規模の深さでの処分技術は、海外で研究が行われていますが、技術的な課題が多く、確立されていません。国が国際的に有望な今の地層処分を前提に計画を進めていることから、海洋機構は、まずは独自に研究を始めることも検討しています。

これについて、国の原子力委員会の元委員で、核のごみの問題に詳しい長崎大学の鈴木達治郎教授は「技術的に確立しておらず、すぐに議論ができるレベルではないが、将来的な選択肢を広げる基礎研究として意味があるのではないか」と話しています。

福島廃炉・賠償費、20兆円に 想定の2倍 経産省推計 国民負担が増大、東電へ融資拡大

2016年11月27日 | 原発
福島廃炉・賠償費、20兆円に 想定の2倍
経産省推計 国民負担が増大、東電へ融資拡大
日本経済新聞 朝刊 1面 2016/11/27

 経済産業省が東京電力福島第1原子力発電所で起きた事故の賠償や廃炉費用の合計が20兆円を超えると推計していることがわかった。11兆円としてきたこれまでの想定の約2倍に膨らむ。東電の財務を支えるため、無利子融資枠を9兆円から広げる方向で財務省などと協議する。原発の事故処理費用(総合・経済面きょうのことば)の一部はほかの電力会社も含めて電気料金に上乗せするため、国民負担の増大が避けられない。(関連記事経済面に)



 複数の関係者によると、経産省は新たな推計を東京電力の経営改革や資金確保策を話し合う同省の有識者会議の委員らに伝えた。

 福島第1原発事故では、賠償や除染、汚染土を保管する中間貯蔵施設の整備、廃炉に費用がかかる。これまでの見積もりは賠償が5.4兆円、除染は2.5兆円、中間貯蔵施設は1.1兆円。廃炉は不明確だったが、東電が確保のめどをつけたのは2兆円だった。

 新たな見積もりは賠償が8兆円、除染が4兆~5兆円。作業が最低30~40年続く廃炉はこれまで年800億円だった費用が年数千億円に膨らむとみており、総額も数兆円単位で上振れする。中間貯蔵施設の費用も合わせて20兆円を超える。

 費用の大幅な上振れは、前回見積もった2013年末には想定しなかった賠償対象件数の増加や、除染作業の難しさが主な理由だ。廃炉は溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しが始まる20年代前半を控え、原発内部の状況が徐々に明らかになるにつれて2兆円では到底収まらないことが確実になった。

 廃炉費以外は原子力損害賠償・廃炉等支援機構が政府から交付国債を受け、必要なときに現金化して東電に無利子で貸し付けている。当初5兆円だった国債の発行枠を13年度に9兆円に広げており、再び拡大する。

 廃炉費は東電が利益を積み立てて負担する。原賠機構と東電は費用の膨張も踏まえて年明けに再建計画を改定し、政府が認定する。東電や他社の電気料金への上乗せをなるべく抑えるには東電が収益力を高め資金を捻出する必要がある。

 すでに火力発電・燃料調達事業は中部電と全面統合を視野に提携しているが、今回の改定で送配電や原子力事業でも再編・統合の方針を盛り込む。他社から広く提案を受け、収益力の向上につながる統合相手を選ぶ。


東電、再建厳しさ増す 原発・原油高が重荷 4~9月最終利益7割減

2016年10月31日 | 原発
東電、再建厳しさ増す 原発・原油高が重荷 4~9月最終利益7割減
2016/10/31 20:35 日経

 東京電力ホールディングス(HD)の経営再建が厳しさを増している。収益改善効果が大きい柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働はメドが立たず、原油高による燃料費上昇も懸念材料だ。広瀬直己社長は31日の記者会見で、福島第1原子力発電所の廃炉費用を経営改革により自前で賄う方針を改めて強調したが、依然政府頼みの側面が強く、自立の先行きは見えない。



 「非連続の改革を断行し、国民に負担をかけず廃炉費用を捻出する覚悟だ」。広瀬社長は福島事故に対する責任を果たす姿勢を示したが事業環境は厳しさを増している。この日発表した2016年4~9月期連結決算は純利益が前年同期比7割弱減った。

 今年4月に始まった電力小売りの自由化で、東電は半年で100万件以上の顧客を新電力に奪われた。柏崎刈羽原発がある新潟県では原発に慎重な米山隆一氏が知事に就任。再稼働は当面、困難になったとの見方が多い。原油高で燃料費が上がり始めるなか、原発なしで火力発電所をフル稼働させる厳しい状況が続く。

 一方で福島第1原発の事故処理にかかる金額は従来想定を大きく上回りそうだ。廃炉費用の自力捻出を表明しながら、いくらかかるかについては「まだ総額はわからない」(広瀬社長)状況だ。

 経済産業省の専門家委員会は10月、廃炉費用は現在の年800億円から数千億円に拡大する可能性があるとした。廃炉作業は今後、何十年にもわたって続く見込みで、東電が本当に自力でコストをカバーし、国民負担を回避できる確証はない。

 東電は根本的な経営改革を進めるため、様々な事業分野で他社と連携する考えを示している。だが、その具体策は経産省が有識者会合を設けて検討を始めたばかり。広瀬社長も会見では「委員会で議論してもらえる」と何度も繰り返し、経営方針を自ら決定できない状況を浮き彫りにした。経産省が掲げた原子力事業の分社についても「今は差し控える」と明言を避けた。

 東電は16年度中に社債の発行を再開する計画だが、実現できるかは不透明だ。17年初めに新たな再建計画を策定し、国の経営評価を経て脱・国有化を目指すが、その道筋は厳しくなっている。

核燃サイクルは堅持ー「もんじゅ」廃炉の方向

2016年09月21日 | 原発
核燃サイクルは堅持 「もんじゅ」廃炉の方向
2016/9/20 23:49 日経新聞

 政府は高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)について原子力関係閣僚会議を21日夕に開く。「廃炉を含め抜本的な見直しを行う」との方針をとりまとめ、廃炉の方向を決める。高速炉開発に関する官民の会議を新たに設け、今後の計画を示すほか、与党や地元の福井県などの意向も踏まえたうえで年内にも最終判断する。原子力政策の中核をなす核燃料サイクル政策は堅持する意向だ。


 関係閣僚会議ではもんじゅを廃炉の方向で抜本的に見直す方針を確認する。また「高速炉開発会議」を新設し、電力会社やメーカーとともに年内をめどに高速炉研究の今後の方向性を確定させる予定だ。そのうえで関係閣僚会議を再度開き、廃炉を最終的に判断する。

 閣僚会議には菅義偉官房長官、もんじゅを所管する松野博一文部科学相、エネルギー政策を担う世耕弘成経済産業相らが出席する。菅氏は20日の記者会見で「議論の結果を踏まえながら地元自治体の意見もよく伺い、最終的な対応を決することになる」と述べた。

 高速炉開発に欠かせないとして、もんじゅの再稼働を訴える文科省と廃炉を主張する経産省との意見の隔たりは大きく、政府内の調整に時間を要してきた。文科省はもんじゅを再稼働させた場合、少なくとも18年間で約5800億円の費用が必要と試算する。

 もんじゅにはすでに1兆円超の事業費を投じた。さらに巨額の費用がかさむとなれば、存続の意義を国民に説明するのは難しいとの意見が政府・与党内で強まっている。

 政府はもんじゅの廃炉を前提に、今後の高速炉研究の方向性をまとめることで、核燃料サイクルを堅持する姿勢を示したい考えだ。経産省はすでにある実験炉「常陽」(茨城県)や、フランスと共同開発する実証炉「ASTRID(アストリッド)」などで研究を継続できるとみる。

 もんじゅが立地する敦賀市の渕上隆信市長らは20日、首相官邸を訪れ、萩生田光一官房副長官にもんじゅ存続を求めた。西川一誠福井県知事も同日、「もんじゅに対する考え方に変わりがある場合は文科相自ら直ちに説明に来る必要がある」と述べ、政府をけん制した。

 
▼高速炉 次世代型の原子炉の一つで、エネルギーの高い(高速)中性子を利用するため高速炉と呼ばれる。エネルギー資源の有効利用を目的に、研究開発が進められてきた。放射性廃棄物の容量を減らす役割もある。
 燃料のプルトニウムを消費した以上に増やす「もんじゅ」は特に高速増殖炉と呼ぶ。普通の原子力発電所(軽水炉)は熱を取り出すのに水を使うが、高速炉は自然発火しやすいナトリウムを用いるなど扱いが難しい。

【必見】小泉純一郎元首相の記者会見

2016年09月08日 | 原発

【必見】小泉純一郎元首相は9月7日午後1時半から日本外国特派員協会で記者会見をしました。同氏の発言のポイントは下記の通り。

・ドナルドレーガンに乗船し東北の復興にトモダチ作戦で救援活動をしてくれた米国兵士が被爆して病気に苦しんでいる人が今も多くいる。
・米国では軍人が国防相を訴えるのは出来ないことになっており、400名近い兵士が東京電力やGEなどの民間企業を相手とって裁判を起こしている。現在、日本で裁判をするか米国で裁判をするかで争っている。
・米国政府も日本も放射能が原因であったかは、断定はできないとして免責を決め込んでいる。
・原発はあらゆる発電の中で最もコストが高い。
・当初東京電力は政府に支援を求め、国は5兆円までは出すことを決めたが、昨年9兆円まで出すことを決めている。原発はあらゆる発電の中で最もコストが高く原発は止めるべきだ。自然エネルギーに変えていくべきである。
・このことは、日本のマスコミでは報道しないので、海外特派員の皆さんには報道をして頂きたい。

下記動画は2時間程ありますが、全部見て頂きたいと思います。

 

 

 
 
 

原発の廃炉技術 電力会社の連携が課題に

2016年04月05日 | 原発
原発の廃炉技術 電力会社の連携が課題に
日本経済新聞 朝刊 総合2 (3ページ) 2016/4/5 3:30
▽…運転を止めた原子力発電所は敷地から原子炉建屋などを取り除き、更地に戻す作業が必要となる。核燃料物質を搬出したり、原子炉の圧力容器を解体・撤去したりするため、高度な廃炉技術と安全対策が求められる。



▽…廃炉には数百億円の費用がかかるとされる。機器メーカーなどの協力を得ながら作業を進めるほか、関西電力は欧米で廃炉作業を経験したことがある海外企業と連携する方針だ。安全性の確保が最優先だが、廃炉のために新しい技術を開発するのではなく、既存の技術を持ち寄ることでコスト低減を狙う例もある。すでに実用化されているロボット技術を活用し遠隔操作で廃炉作業にあたることなどが進められている。

▽…廃炉作業は放射能が弱まるまで待つため全工程を終了するには20~30年ほどかかる。2月に原子力規制委員会へ廃炉措置計画を出した関電の美浜原子力発電所1、2号機(福井県)は30年、日本原子力発電の敦賀発電所1号機(同)は24年を見込む。運転開始から40年ほどたった原発は採算性などの観点から廃炉を決める可能性がある。電力大手にとっては技術面での連携や人材確保など共通の課題が突きつけられている。


【拡散希望】「ヒロシマ、そしてフクシマ」映画公開のお知らせ

2016年02月13日 | 原発
2013年にクラウドファンディングのMotion Galleryで肥田舜太郎医師の活動を描く『HiroshimaからFukushima』の映画製作の資金を集めた映画が「ヒロシマ、そしてフクシマ」という題名で下記日程で公開される事が決まりました。

場所: 渋谷ユーロスペース
上映日程:
3月12日(土)~ 3月18日(金)10:30
3月19日(土)~ 3月25日(金) 9:30
3月26日(土)~ 4 月 1日(金)10:00

公式サイトは https://doctorhida.wordpress.com
で、予告編をご覧いただけます。

以下は「HiroshimaからFukushima」制作実行委員会の山本顕一委員長よりのメールです。ボランティアでここまでやって来られた山本さんと実行委員会の皆さんには心から敬意を表したいと思います。
1人でも多くの方にこの映画をご覧頂きたいと思います。

是非SNSでの拡散をお願い致します。

==以下引用==
 

MotionGalleryコレクターのみなさま

 寒さもようやくピークを越えたかと思われる昨今ですが、みなさまにはお変わりなくお過ごしのことと存じます。

 さて、2013年にみなさまのご支援をいただいて制作が始まったマルク・プティジャン監督の映画『HiroshimaからFukushima』ですが、作品は一昨年一応の完成はみたものの、なかなかこのような地味な映画を取り上げてくれる配給会社が見つからず、みなさまがたの「本当にあの映画はできるのかしら」というご疑念を晴らすことが出来ないままに時が流れました。

 ところが昨年秋、ある方の紹介で知るところとなった太秦という配給会社の小林社長がこの映画の持つ大きな価値を認め、献身的に力を貸して下さることになりました。その甲斐あって、昨年の暮れ、突然にも澁谷の映画館「ユーロスペース」で本年3月12日からこの映画を上映する話がまとまり、私は本当にほっとした気持で新年を迎えることができました。

(上映時間)
3月12日(土)~ 3月18日(金) 10:30

3月19日(土)~ 3月25日(金)  9:30

3月26日(土)~ 4 月 1日(金) 10:00


 題名はローマ字使用をやめて、『ヒロシマ、そしてフクシマ』としました。

 この映画は核廃絶のために一生を捧げてこられた肥田舜太郎先生の活動を描くものですが、3月12日と言えば福島原発事故からちょうど5年目にあたります。そして現在の日本の状況は、この映画が撮影された数年前とは全く様子が変わってしまい、事故の記憶はすっかり風化してしまった感があります。政府や東電の巧妙な策略が見事に功を奏したのでしょう。しかし肥田先生と共に「放射線被害というものは、どんな形であれもう二度とあってはいけない」と考える私は、人々が福島のことを忘れ去ろうとしている今日においてこそ、この映画は多くの人に見てもらうべきであると考えます。この映画が原発事故の恐ろしさについての再考をうながす契機となることを望むからです。

 ユーロスペースでの上映の反響が大きければ、いずれ他の映画館での上映も行われるでしょう。横浜の「シネマ・ジャック&ベティ」、および広島の「横川シネマ」でも時期は未定ですが公開が予定されています。映画館だけではなく、各地での自主上映もさかんに行われるようようになって欲しい、と私は願っています。
 なるべく多くの人々に見てもらうよう、みなさま方のご協力をお願いいたします。お知り合いの方々になにとぞこの映画をご喧伝下さい。

 公式サイトは https://doctorhida.wordpress.comで、そこに予告編があります。

 MotionGalleryコレクターのみなさま方のための特別試写会は、一般公開に先立って3月3日に開かせていただきます。追って招待状をお送りします。


 寒さもまだ続きます。何とぞご自愛のほどを。


      2016年2月13日

「HiroshimaからFukushima」制作実行委員会

山本顕一

==引用終り==


政治新潮流(2)新重商主義 「1社支援」いとわず

2016年01月03日 | 原発
政治新潮流(2)新重商主義 「1社支援」いとわず
外交戦略にもリンク
2016/1/3 3:30 日経朝刊

 「グローバルな大競争時代に企業への後押しをためらっちゃいけない」。2012年12月、数日後に首相就任を控えた安倍晋三氏は、現首相秘書官の今井尚哉氏らを前に、インフラ輸出戦略を新政権の政策の柱とするよう指示した。官民をあげて国際的なプロジェクトを獲得する安倍流「新重商主義」が始まった。



敗北を教訓に
 苦い記憶があった。民主党政権下の09年12月、アラブ首長国連邦(UAE)の原発建設の入札で、日立製作所など日米企業連合が原発受注実績のなかった韓国勢に敗れた。企業任せだった日本に対し、韓国は政府を挙げて韓国電力公社に受注を勝ち取らせた。
 一つの業界で国際競争力のある企業が1社に絞れる韓国に比べ、一つの業界に有力企業がひしめく日本。長らく「オールジャパン」の名の下で、政府が業界内の個別企業への重点支援をためらってきたのが敗因だった。
 これを転機に民主党の鳩山政権は翌年、パッケージ型インフラ海外展開関係閣僚会合を立ち上げ、企業の海外インフラ投資への支援策を拡充。閣僚のトップセールスにも乗り出したが、党内に大きな壁があった。企業・団体献金の廃止を訴えてきた複数の党幹部らが、特定企業と緊密な関係を構築するのを嫌がったのだ。
 新たな潮流は安倍政権で生まれる。「日本のインフラ企業にとって海外はまだまだ『これから』の市場。政府や公的機関が事業の個別案件レベルに関わり、官民連携を促すしかない」。国際協力銀行(JBIC)の前田匡史専務は安倍政権の方針を踏まえて、企業に海外のインフラ投資案件を紹介し企業連合の仲介役を担った。前田氏自身、民主党政権の内閣官房参与としてインフラ戦略を進めたが、安倍政権になり環境は大きく変わった。
 日本のインフラ受注実績は10年の約10兆円から13年に16兆円に増えた。1基あたり5000億円ともいわれる原発の場合、稼働後の保全作業も含めると、国内で約500社ある原発関連メーカーに商機は広がる。
バランス腐心
 もっとも安倍政権は特定企業の支援の裏で、ライバル社へのバランスにも腐心した。原発ではトルコは三菱重工業、リトアニアは日立製作所、カザフスタンは東芝と地域ごとに目配りした。世界貿易機関(WTO)のルールに抵触する懸念もなかった。
 「新重商主義」戦略は15年にさらに花開く。安倍首相とインドのモディ首相との会談はこの1年間で立ち話を含めて5回。日本側の積極攻勢で新幹線受注にこぎ着けた。次の狙いは米国市場。日本政府は東海旅客鉄道(JR東海)を全面支援しテキサス州での高速鉄道計画に加え、リニア新幹線の米東海岸への輸出も視野に入れる。
 ライバルの動きも活発だ。インドネシアの高速鉄道の受注は中国に奪われた。次に競合しそうなのはマレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道。「米国が日本の技術を受け入れれば新興国へのインパクトは大きい」。首相周辺は中国との受注競争に勝つためにもJR東海の米国市場への参入支援が重要とみる。
 最大のライバル中国にどう立ち向かうのか。安倍流「新重商主義」は外交戦略につながる重要性を帯びる。