エノキタケはすき焼きや鍋などに使われることが多いが主役ではない。
しかし、エノキタケの効果効能については栄養学を学んだ人は絶賛する。断トツでNo1の野菜だと言い切る専門家もいるほどである。
それでは、深掘りしていきたいと思う。
エノキタケのみに含まれるエノキタケリノール酸について
エノキタケリノール酸は、エノキタケから発見された成分で、4種類の脂肪酸、リノール酸、αリノレン酸、ペンタデカン酸、パルチミン酸が95:2:2:1の割合で構成されている。これが内臓脂肪率を低下させる効果があることが、複数のヒト介入試験結果により確認されている。生のエノキタケ100グラム(乾燥エノキタケ約10グラム)にエノキタケリノール酸が800ミリグラム含まれている。
この研究は2008-2009年に行われたもので比較的新しい研究である。
2010年にこの脂肪酸の複合体は、研究チームの渡邉泰雄によりエノキタケリノール酸と命名された。
また、コンピュータシミュレーションによる研究により、エノキタケリノール酸が二つのβアドレナリン受容体の間に入り込んで間接的に刺激して活性化させ、その結果内臓脂肪を燃焼させることも明らかになり、ポッコリ腹がへこむと話題になった。
ダイエットに効果があると話題に
ノキタケリノール酸は、干して乾燥させたエノキタケやパウダーにしたものから効率よく摂取できること、さらに効果に必要な摂取量も一連の研究において明らかになっていたことから、誰でもできる乾燥干しエノキタケを使ったダイエット方法として注目され、テレビや雑誌など複数のマスメディアに取り上げられた。エノキタケリノール酸はエノキタケの細胞壁に多く含まれると考えられているので、エノキタケをアルカリ処理したものや、干して乾燥させたものなど、強固な細胞壁を破壊した状態のエノキタケからより摂取が効率的だとされている。
一方、生のエノキタケをそのまま調理しただけではエノキタケリノール酸の摂取は困難であるとされ、パウダーにしたものが1番よいと思われる。