原作の島村和彦のマンガを知っている人間にとっては、あのシマムラの熱血系パロディ的世界観を実写にすることほど無謀なことはない、と思いつつも、「少林サッカー」のあの「お馬鹿さ」に対抗できるとしたら、またシマムラの作品しかないだろうとも思う。オープニングこそぎこちなさが残っているが、話が進むにつれ(慣れるにつれ?)魅力的なお馬鹿さに仕上がって作品。
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全力学園の弱小野球部キャプテン・不屈闘志(玉山鉄二)は、ついにある日、実績を重んじる校長(藤岡弘)から廃部を言い渡される。愛する野球部を絶対につぶしたくない不屈は、無謀にも校長に「甲子園出場」を誓ってしまう。イマイチやる気に欠ける部員たちを言葉巧みな屁理屈で操り、猛特訓を開始した不屈だったが、野球を知らない監督・榊原剛(田中直樹)の就任、様々なピンチにさらされる部員、そして不屈自身もマネージャー・月田明子(掘北真希)との恋と野球の板挟みに陥るなど、次から次へと「逆境」に襲われてしまうのだった…
「炎の転校生」や「風の戦士ダン」で島村和彦マンガの衝撃を受けた人間としては、あの世界観は劇画タッチだからこそ。さてどこまで実写であの魅力がでるのか、というところだったのだけれど、オープニングの校長との対立シーンなどを見ると、正直、やはり厳しいかな、という感じ。むしろこうした「熱血ぶり」というのは、高橋いさを(劇団ショーマ)らの方が魅力を引き出してくれそうな感じが。
実際、この映画の役者陣もがんばってはいるのだが、こうした熱血ぶりをパロディにしてしまえるくらいの技量はない(もしくはそういった演出になりきれていない)。玉山鉄二の熱血ぶりも、決して悪くはないのだけれど、パロディとして笑える手前で線を引いてしまっているというか、照れがあるのか、メリハリがないのか、「落ち」切れていないし、藤岡弘はまじめにやるから面白いのであって、パロディ色を求めた結果、逆に面白くなくなっている。掘北真希にいたっては、「天然」の演出なのかただ下手くそなのかさえわからない。
という感じで、マンガの面白さを追求するとしたら明らかに失敗作となるのだけれど、それそそれこれはこれ、映画的なアプローチで何とか面白さを保ったという感じ。おそらく監督もそのことに気づいたのか、校長室シーンの「原作」のおもしろさを追求するあまり失敗しているが、後半になるにつれ自然と映画的な表現で面白くなっている。特に不屈に魂を吹き込まれたボールなどはマンガとはやはり違った味がでている。やはり映画は映画であって、それにあった表現方法があるのだろう。
【評価】
総合:★★★☆☆
おバカ:★★★★☆
炎の転校生が読みたくなった!:★★★★☆
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DVD「逆境ナイン」
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逆境ナイン/島村和彦
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炎の転校生/島村和彦|もはや伝説の作品です。
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風の戦士ダン/雁屋哲・島本和彦
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「炎の転校生」や「風の戦士ダン」で島村和彦マンガの衝撃を受けた人間としては、あの世界観は劇画タッチだからこそ。さてどこまで実写であの魅力がでるのか、というところだったのだけれど、オープニングの校長との対立シーンなどを見ると、正直、やはり厳しいかな、という感じ。むしろこうした「熱血ぶり」というのは、高橋いさを(劇団ショーマ)らの方が魅力を引き出してくれそうな感じが。
実際、この映画の役者陣もがんばってはいるのだが、こうした熱血ぶりをパロディにしてしまえるくらいの技量はない(もしくはそういった演出になりきれていない)。玉山鉄二の熱血ぶりも、決して悪くはないのだけれど、パロディとして笑える手前で線を引いてしまっているというか、照れがあるのか、メリハリがないのか、「落ち」切れていないし、藤岡弘はまじめにやるから面白いのであって、パロディ色を求めた結果、逆に面白くなくなっている。掘北真希にいたっては、「天然」の演出なのかただ下手くそなのかさえわからない。
という感じで、マンガの面白さを追求するとしたら明らかに失敗作となるのだけれど、それそそれこれはこれ、映画的なアプローチで何とか面白さを保ったという感じ。おそらく監督もそのことに気づいたのか、校長室シーンの「原作」のおもしろさを追求するあまり失敗しているが、後半になるにつれ自然と映画的な表現で面白くなっている。特に不屈に魂を吹き込まれたボールなどはマンガとはやはり違った味がでている。やはり映画は映画であって、それにあった表現方法があるのだろう。
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素雲(そうん)と申します。
T/Bありがとうございました。
と言うか何故数ある「逆境ナイン」のブログ
から我が方へ来ていただけたのか
ちょっと不思議だったりしております(;^_^A