米子 西野ピアノ教室 musica felice

米子市のピアノ教室・・日々思うこと徒然なるままに。
幼児から受験生、大人の方いらしてます。
音楽は心の対話ですね。

とある高校生との会話

2014-01-15 00:15:52 | おもうこと

以前、高校生と会話していたこと・・





この子が、休みの日にマニキュアを塗ったら、家の人に非常に怒られ、すぐにリムーバーを買って来てマニキュアをとるように言われた。。友達の家ではいいと言われているのに、ヘンじゃないですか?



って言うんです。



それはどちらでもないのよ。。大事なことはそういうことじゃない。。



それは、あなたの親が、何にこだわって、あなたを育てようとしているのか、何からあなたを守ろうとしているのか、そういうことから出たことなんだわ。



塗ってもいい・・塗ったらダメ・・



どちらがいいとかは言えない。



これから何十年も親の言いつけどおりに生きるってわけじゃないでしょ。



あと何年かしたら、今より自由に出来る事も増えてくる。



そうして、私の親は私を何から守ろうとしたのだろう・・とか、どういうことを大切だと思ったんだろう・・とか、ずっと考えながら生きてゆくんよ。



ケイタイを持ってもいいとか、持っちゃダメとか、色々あるけど、色んなせめぎあいの中で、親も考えてくれる。



文明と言われるものの中には、善なるものと悪なるものが混然一体となっている。



そのもの・・は、ただの事象であったり、物体であったりするけど、それを使う人間が、その価値を決めてゆく、善を引き出したり、悪を引き出したり。。それは使う人間の問題。



そういうことを何も考えないで使うことは、危険もはらんでいるからね。



親だって完全じゃない。



もちろんそういう私だって。



大きくなってゆけば、いろんなものが見えてくる。



親に対してだって、なんで?・・と思うことも出てくる。



それもひっくるめて、私を愛し、なにかから守ってくれているのだ・・何に価値を見い出し、こだわって育ててくれたのか考えればいいんだよ。



と。。



高校生になればいろいろ言います。



考えます。



今どき反抗期のない親子関係もあるようですが、これは社会に順応するためには乗り越えなきゃいけないことで、無かったら逆に心配した方が良いのです。



大人は壁になって、当たってくるものに応えなければなりません。



非常に手ごわい場合もありますし大変ですが、大人になる為のイニシエーションです。



順調に大学まで行きました。



就職できました。



職場の人間関係に悩み、引きこもりになりました。



近年こういうことが多いんです。



NPOで、引きこもりの子を持つ親は、最低でも1500万は残しましょう。。ご飯の炊き方は教えてから死にましょう。。みたいなことを言っていて、「バカな?!」と思いますが、これが出来ずに命を絶つ例もあるのだそうです。



自分の手を広げ、ふわりと大きく包む・・それが親の愛と言えるのかも知れません。



そうしてその手を少しずつ広げ、時に強く抱きしめ、時に緩やかに手放し・・・そういうことの繰り返しをしながら、その手を大きくどこまでも広げてあげられるのが、親の役割なのかもしれませんね。



どんなに遠くへ行っても、心のどこかで繋がっている。



それは、出来る限り長くのばされ、時には遠く見えないところまで行くこともあるけど、どこかでは繋がっていて・・・



強く抱き、抱え支えることも大切ですが、その手を次第に広げ、どこまでも大きく開いてあげることも愛なのでしょう。



独り立ちした子たちが、自身の力で羽ばたけるように、頭だけでなく、身体だけでなく、心も育てなければならない・・この目に見えないものを育てることが、一番大切な課題なのだと思います。





コメント (2)
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