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申し訳ありません

猫に鈴をつけるのは誰だ…１４

「まずはね…」沢田さんは二人の顔を見比べながら切り出しました。
「はい」神妙な面持ちの河田部長…疑心暗鬼な加藤課長…どちらにしても一言一句逃すまいの心境はわかりました。
沢田さんは髪をかき揚げ微笑みます。
利かん坊のお二人さんよく聴くのよ(笑)
余裕しゃくしゃくとはこのことでしょうか♪
一呼吸置いた後に沢田さんは言葉を繋ぎました。
「いい!?」
念を押しながら「サントワマミー知っていますよね」
「ええ…」専務がご機嫌な時口ずさんでいる例の歌です。
「あれは昔のものすごく流行ったのょ」
「…」「…」
専務の十八番(おはこ)は社内中に知れ渡っていましたからそれがどうした！加藤課長は上目使いで沢田さんを見ました。懐疑心いっぱいの眼差しです(笑)
「じゃあなぜ専務があの歌を好きなのかわかります!?」
河田部長は首を振ります。
「課長ご存じですか」「さぁ…」
さわださをどこへ話をもっていこうとしているのか加藤課長にもわかりません。
ただ沢田さんの話しに少しずつ引き込まれていく予感は感じていました。
「あれはねぇ…」
遠くを見つめる沢田さんは何かを忘れていたものを思い出している様子です。
「まだ専務が課長くらいの時でしたね」
「課長…」ずいぶん前だなぁ…河田部長は指折り数えて恐らく２０年以上前かな…腹で考えました。 「そうよ２０年以上前ですよ」
「!!」 自分の思ったことをズバリ言い当てられて河田部長はのけ反りました…