すちゃらかな日常 松岡美樹

積極財政などの政治経済をすちゃらかな視点で見ます。ワクチン後遺症など社会問題やメディア論、サッカー、音楽ネタも。

【U-24サッカー日本代表】押し引きできるゲームコントロール術を身につけろ

2021-07-13 11:20:03 | サッカー日本代表
相手にやらせて疲れさせる「ズル賢さ」を

 後半にすっかりペースダウンした12日のU-24ホンジュラス戦で、日本は課題を残した。必要なのは試合の流れを読み、押し引きできるゲームコントロール術だ。

 日本は後半になり疲労がたまったと感じたら、相手にボールを持たせて力をためる、時間をうまく使ってカウンターを狙う、という戦い方を学んでほしい。U-24ホンジュラス戦の後半は「相手にボールを持たせている」というのでなく、単純に「やられている」展開だった。

 日本にはこういう押し引きが巧妙なチームや選手が少ない。戦い方がまっすぐで直線的だ。

 例えば柴崎がいた頃の鹿島アントラーズのような、駆け引きができる「ズル賢さ」をマスターできれば鬼に金棒だろう。

エゴイスティックな林大地も見たい

 一方、ターゲットマンに徹したFWの林大地は、まだまだあんなもんじゃない。

 ボールを収めるポストワークは予想通りのデキだったが、彼はゴールが取れる真正のストライカーだ。

 U-24ホンジュラス戦では「良い子なプレー」に徹していたが、次のU-24スペイン戦と五輪本番ではエゴイスティックにバンバン点を狙ってほしい。

 また途中出場した相馬勇紀も見せてくれた。

 決勝点をあげ3-1とした後半40分の局面。途中出場の前田がボールを落とし、受けた遠藤が前へきれいな浮き球を送った。もらった相馬が左からこれまた完璧な折り返し。堂安が倒れながら右足で押し込んだ。

 相馬は短い出場時間だったがキレキレで、あのプレーに彼の真骨頂が表れていた。本番でもぜひ魅せてほしい。

【関連記事】【国際親善試合】前半で終わらせるべき試合だった 〜U-24日本 3-1 U-24ホンジュラス

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【国際親善試合】前半で終わらせるべき試合だった 〜U-24日本 3-1 U-24ホンジュラス

2021-07-13 00:09:10 | サッカー日本代表
後半に押し返された日本

 東京オリンピックの本番まであと2試合。日本はほぼベストメンバーでテストマッチに臨んだ。

 総括すれば日本のいいところと悪いところがハッキリ出た試合だった。2得点した堂安がダントツのマン・オブ・ザ・マッチだろう。

 日本は前半に相手を圧倒したが、後半に激しくレベルダウンした点を考えればスコアほどのデキではない。「快勝」というには物足りない。前半で完全に終わらせることができた試合だ。もっと決定力がほしい。

 さて日本のフォーメーションは4-2-3-1、守備時4-4-2だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、冨安健洋、中山雄太だ。

 CMFは遠藤航と田中碧。2列目は右から堂安律、久保建英、三好康児。ワントップは林大地である。

 一方、U-24ホンジュラスのフォーメーションは4-4-2だ。

遠藤航と田中碧のコンビは完璧だ

 前半12分。ペナルティエリア右から久保が強いクロスを入れたが、これに合わせた三好のシュートはポストを叩き決められず。決定的だった。三好はこういうあたり、ツメが甘い。悪い選手ではないが、本番は「ない」だろう。

 日本の先制点は前半13分だった。フリーキックから久保がふんわりあげたボールを、吉田が力まず右足アウトサイドで軽やかに決めた。1-0だ。

 日本は遠藤航と田中碧のコンビネーションがよく爽快だ。

 一方、林にシュートチャンスがよくくるが、なかなか決められない。ポストワークなどはよかったが、ゴールゲッターとしては「次だよ次」である。

 また堂安と久保はボールによくからみ好調だ。彼らはチームのエンジンだろう。

 ただし久保は競り合いになりかけて自分が「オン・ザ・ボールにできない」とわかると、とたんに力を抜いてプレーを緩める。競り合わない。ラクをしたがる。彼の致命的な欠点だ。献身性とは対極にあるプレイスタイルである。

 監督の心理としては、こうした献身性のなさを見るとその選手を起用しなくなる。ヨーロッパで久保に起っていることは、そういうことだ。

ホンジュラスは後半に豹変した

 ホンジュラスはまるでビルドアップできず、なかなかボールキープもできない。シュートチャンスもこない。ないないづくしだ。彼らはプレスが緩く、前半の日本は自由自在にビルドアップして試合を支配した。

 日本は攻守の切り替えが速く、パスワークが滑らかだった。さざ波のように敵ゴール前へ次々に選手が湧き出してくる。チャンスが膨大な割に決められる率は少ないが、こと「パスをつなぐこと」にかけては秀でている。よくも悪くも日本らしい。

 一方、ホンジュラスがメンバーを代えて挑んできた後半になると情勢が一変し、日本は押し返された。

 ホンジュラスは後半に入ると急にプレースピードが速くなり、ポゼッション率が高まった。後半40分に堂安がゴールを決めてダメを押せたが、あれではまるで心もとない。ホンジュラスが前半から「全開」で来ていたらどうなるかわからない試合だった。

 さて、果たして本番はどうなるのだろうか?

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【東京五輪】検疫体制は穴だらけ ~変異株「東京型」ができる日

2021-07-09 06:24:47 | 新型コロナ
恐ろしく遅れているチェック体制

 東京オリンピックの準備はまだ始まったばかりだが、早くもあちこちで恐ろしい事態が発生している。

 特に日本に到着した外国選手団に陽性者が出たときには、日本はとんでもなく時代遅れの対応を取っている。

「陽性の選手と同行した4人の選手を濃厚接触者として隔離し……」などとやっているのだ。

 そもそもこの「濃厚接触者」という概念が古い。もはや新型コロナは「飛沫」だけでうつるわけじゃない。コロナはいまやエアロゾル感染(空気感染)する。

 ゆえに「濃厚接触者の4人」だけじゃなく、陽性者と同じ飛行機に乗っていた何十人もの乗客をそっくりまとめて隔離しないとまったく意味がないのだ。

 日本の専門家は一日も早く「濃厚接触者」なるカビの生えた概念を捨て、エアロゾル感染に対応すべきだ。

PCR検査はなぜ行われないのか?

 また東京五輪では、感度の悪い「抗原検査」が大々的に使われている。

 例えば空港で抗原検査をして思わしくない結果が出たとき、初めてPCR検査をやったりしている。なぜ初めから精度の高いPCRをやらないのか?

 また外国の選手団は宿舎で毎日(精度の低い)抗原検査をやっている。なぜ彼らはPCRをやってもらえないのだろうか?

 それは日本の役人の利権に関係している。

 保健行政を牛耳る「医系技官」(医師免許を持つ官僚)たちは、保健所に天下りする。その保健所が担当するのがPCR検査だ。

 つまり医系技官が(抗原検査でなく)PCRを推奨しようものなら、保健所にPCR検査の仕事が殺到してたちまちパンクする。

 そこで医系技官は自分たちの天下り先を守るため、PCRを隠しておきたいのだ。

 ウソのようなホントの話である。

 これなどは利権によって正しく検査が行われない、とんでもないケースといえる。

バブル方式はもはや穴だらけだ

 またIOCの委員やスポンサー、報道関係などの大会関係者は、特例で飲食店の個室やコンビニなどの利用を特別に認められている。

 彼ら数万人の関係者は、入国後14日以内の隔離期間内でも、宿泊施設の食堂を使えないときは個室のあるレストランなどを利用できる。

 これではバブル(泡)で関係者を包み込み、外部と遮断した空間を作って感染拡大を防ぐ「バブル方式」は完全崩壊だ。

 それだけじゃない。

 空港に着いた海外の五輪メディア・スタッフや関係者らは、到着ロビーにあるATMや一般席をふつうに利用している。つまり一般客と遮断されてない。

 また来日した報道陣はホテルで3日間の隔離をせず、翌日から五輪メディアセンターでバンバン打ち合わせをしたりしている。

 この惨状が五輪期間中ずっと続くのだ。

 これではワクチンなんて効かない無敵の「東京株」ができるのも遠い日ではない。

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【MMT】積極財政で少子高齢化から脱出せよ

2021-07-06 05:55:10 | 政治経済
財政破綻なんてウソっぱちだ

 ひところ私は「脱成長」にハマっていた。

 財務省を筆頭に主流派経済学者はみな「財政赤字がひどい」「財源がない」と繰り返す。私はすっかりそんな彼らの洗脳にやられていた。

 もうひとつ私を直撃したのは人口論だ。

「日本の少子高齢化はもう止まらない。ならばもう余分な出費は抑え(緊縮)、節約するしかない。みんなで平等に貧乏になろう」

 そんな末世的な思想に影響されていた。

「そうか。財源がなくて人口減なら、もはや脱成長しかないな」

 私はすっかりそんな諦観に囚われていた。

積極財政で国民におカネを行き渡らせる

 ところがそんな停滞した心理を木っ端みじんに打ち砕いたのがMMT(現代貨幣理論)との出会いだった。

 経済の知識などまるでなかった私の脳には、砂が水を吸うがごとし、だった。

 そうか。

 国の借金は、国民の資産なんだ。

 とすれば積極財政で財政支出すればマネーストックが増え、国民におカネが行き渡る。

 そうすればおカネがなくて結婚できず、子供を作れない若い人たちも子供を育てて社会参加できるーー。

 問題は解決だ。

自分でおカネを作れる日本政府が破綻するわけない

 日本には通貨発行権がある。

 政府は自分でおカネを作れる。

 なんだ、財政破綻なんてウソだったのか。

 緊縮財政を進めようとする財務省がメディアに緊縮をレクチャーし、メディアがそれをうのみにして報道する。

 すると報道を見た世の中全体が、「財政破綻するぞ」「だから緊縮財政が必要だ」てな論調になる。

 世は、こういう仕掛けになっている。

 この社会構造を知った私は逆にすっかり希望に満ちあふれ、積極財政で世直しする夢を見られるようになった。

 緊縮を捨てさえすれば、日本は必ず浮上できる。

 経済成長できる。

 まだまだ世の中は終わってなんかいないのだ。  

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