どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

あってもなくてもいいもの。

どうでもいい四百字 2955

2021-02-08 18:38:50 | 時間の無駄
奥ゆかしいと見るか回りくどいと見るか。陛下とか殿下とか閣下とか、「下」を用いる敬称があるのは何故か。平たく言うと「上におわす方に直接は畏れ多いので、下に居る側近から伝えてくれ」と云うのが原義らしい。お医者様に用いる机下もその仲間の様で、「机の下に居るお前、聞いとけ」と云う事なのだろうが、何が居るのか少々気になる。高位の聖職者であれば猊下であるが、仏陀の座が獅子である事に由来するらしい。国内で使っている分には問題無いだろうが、仏教以外で用いる際には慎重を期したい。身分制は形骸化したが、却ってそれが形式を強化している傾向もある。先方の机の下に何が居るかも知らず、そいつに呼び掛けるのは現実に考えれば危険である。ただ、集まりの場とかで他の人に話す体でそれとなく意を伝える技法は案外使っている気もするので、そこら辺の奥ゆかしさを実装したコミュニケーションツールがこの国には必要なのかも知れないのである。