矛と盾のせめぎ合いである。カンザス大学の研究チームが、自然科学系の学術論文を解析して、ChatGPT等で錬成したものかを判別するツールを開発したそうである。テストでは99%検出に成功したとの事である。人間が文章を作成すると段落等に一定のバラツキが発生するがAIではその傾向が見られなかったり、専門的な用語の使い方や言い回しに違いが出てきたりするので、それらを手掛かりに判断するらしい。「ChatGPTの文章の方が簡潔で読み易い」と云う意地悪な見方も出来るが、文体に関しては人の事を言えた義理では無い。この研究成果が学術論文の精査に使われるとは思わないが、上手にトレーニングすれば余計な修飾語で何が言いたいのか良く分からなくなっている文章を撲滅出来る可能性は有る。用途別にチューニングする動きは各方面で見られており、いずれ創作したのか錬成したのか分からなくなると思われるが、相手に自分の意図が伝わればどうでもいい話に思うのである。