どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

あってもなくてもいいもの。

どうでもいい四百字 2970

2021-02-23 18:45:27 | 時間の無駄
英国でロックダウン解除の段階的行程が発表された。3月8日から学校を再開するのに始まり6月21日にほぼ全ての社会活動を許可すると云った、極めて慎重な計画である。感染拡大のピークを過ぎ、ワクチン接種が1800万回を超えたとは言え、日々の新規感染者が1万人近く出ている状況では、その位の余裕を見ておいた方が賢明だろう。我が国でもこう云う工程表を出せないものだろうか。見習うべきはその簡明さである。公私を問わず「2人以上で外出するな」「6人以上集まるな」「30人以上で集会するな」と各段階での上限が定められている。それが遵守されるとは思っていないが、夜の街やカラオケ喫茶と云った場所ではなく「人が集まる事」に重点が置かれている意義は大きい。尤も簡明であると云う事は、失敗した時の攻撃材料になり易いと云う事でもある。そこら辺を曖昧にしてたら何時の間にか収まってました、と云う我が国らしい決着になりそうな気もするのである。

どうでもいい四百字 2969

2021-02-22 18:27:38 | 時間の無駄
違和感が有るとも言えるし、そうかなとも思える。ブランド総合研究所が調査した「悩みの無い人が多い都道府県ランキング2020」で埼玉県がトップとなった。ネットアンケートである事に加え、「悩みが有りません!」と爽やかに答えた人の数ではなく、SDGsにちなんだ幾つかの調査項目全てに対し「今んとこ何とかなってます」と答えた人を、悩みが無い人と定義している様で、拡大解釈も甚だしいがそれはどうでもいい。並んでいるのは貧困、健康福祉、都市機能、雇用等、まあ確かに埼玉県ならまずまずに収まるよなと云う項目である。観光名所が無いのは有名だが、裏を返せば殆どの施設は「地元用」である。住めばテンション爆上がりする都心一等地には憧れるけど、諸々の事情でそれが叶わず、ここでいいやと云う心境で流れ着くのがさいたまである。それは満足と云うより諦観に近い。「悟りを開いた人が多い都道府県ランキング」に看板を掛け替えるべきだと思うのである。

どうでもいい四百字 2968

2021-02-21 19:16:45 | 時間の無駄
後悔先に立たず、である。「しまった失敗した、じゃあやろう」と云う鋼の精神の持ち主は居るのかも知れないが、少なくとも私ではない。自己啓発セミナー界隈に棲息していそうなので、見つけたら遠くから観察するのも良かろう。後悔するにせよ、何時までもうぢうぢしているのは建設的ではない。何等かの教訓を得たら前を向くのが望ましい。ただ、あの選択は正しかったのかと云う後ろ向きの自問から逃れるのは難しい(そして意外と楽しい)。そう云う時には「正しかったから今更そう云う事をうぢうぢ悩める」と、時間軸を逆転させて考えれば宜しい。困窮を極め日々の糧を得るのに必死であれば、そんな事を考える余裕もあるまい。「あの選択は正しかったのか」と処刑台を目の前にして熟考する鋼の精神のサイコパスも居る様な気もするが、特殊例だろう。後悔は成長の原動力になり得るが、その作用が過去を向いていては意味が無いと、自己啓発的に総括するのである。

どうでもいい四百字 2967

2021-02-20 18:52:24 | 時間の無駄
ファクターX候補かも知れない。新型コロナウィルスを草津温泉の湯に曝露した所、室温でも1分程度で感染力を99%喪失する事が分かったと、草津温泉関係者が発表した。同条件のpH値の希硫酸で89%であるのに比べても有意に高い効果が得られており、早速観光客向けの手洗い場を整備するとの事である。こう云う話を利害関係者がする場合、鵜呑みにしないのが私の流儀である。調査に当たったグッドアイと云うベンチャー企業であるが、群馬大学の教授が「SNKの策定と推進」の為に興したものの様である。SNK=スタンフォードを抜く計画、と云う時点で危うく信頼してしまいそうになったが、取り敢えずどっかに論文を発表してもらい、専門家の査読結果を見てから判断したい。とは言えこう云う試みの積み重ねが、公衆衛生の向上に繋がってきたのは疑いない。胡散臭い説でもそれが検証可能であればどんどんやるべきだと思うし、草津温泉なら喜んで被験体に立候補したいのである。

どうでもいい四百字 2966

2021-02-19 19:14:45 | 時間の無駄
分け合えば余り、奪い合えば足りない。皆がそうなんだろうなあ、と思っていても実現が難しいものの一つである。誰しもが譲り合いの心を持つ善人ではない。略奪こそ人生の醍醐味だと考える人も少なからず居るし、将来に備えて「ちょっと余分に貰っておこう」と思わない人には、年齢に見合った人生設計をお勧めしたい。また集団が大きくなれば不心得者の数は増えるし、互いの繋がりも薄くなる。ズルした方が得な様に局所的には見えるだろうし、寒い国の暖房代の支援を暑い国に求めても理解は得られまい。歴史的にも100万人を超える共同体の統治機構が生まれたのは、遡っても精々数百年である。そう云う意味ではこの国の為政者はよくやっている方だと思う(国民が諦めやすいと云うのもある)。ともあれ人類が地球規模での「囚人のジレンマ」から脱却するのは容易ではないのだが、その残念さ加減を傍観者の立場で嘆くのも、悪趣味ではあるが人生の醍醐味なのである。