～夏色って？～

　　　　　　　　　

　　何も　描くことのない

　　キャンバスに

　　夏色の絵具で　塗ってみたい

　　真っ白から　オレンジ色なら

　　どうだろう

　　それも　とびっきり

　　濃く塗って

　　
　　鮮やかに　煌めくから

　　きっと　元気になれる

　　
　　あなたにも　聴いてみる

　　夏の色って　どんな色？

　　きっと

　　その時の出来事や環境

　　気持ちで　変わるのだろうな

　　そう言えば　私も

　　いま　燃えてみたいから...何て～

　　（サッカ－Ｗ杯　ロシア大会のせいかな？）

　　

～雨音が聴こえて～

　　　　

　　何処からか　

　　聴こえてくるのは　雨音だろうか

　　出窓を濡らしながら　降り続く雨

　　シトシト　パサパサ　ポトポト　ポ～ン　


　　リズミカルで　旋律のような響きは

　　のぞいている窓の　ざわめきで

　　天も　雲間も　風も　木々も　草花も

　　燥ぎながら　騒いでいる

　　飛ばされ　弾けて　流れ　落ちたら　跳ねて

　　何処へ　落ちても

　　何処へ　流れても

　　何かを　さかんに伝えるように

　　雨の滴も　吐息も　風の気まぐれ....も

　　すべてが　動きだした


　　さあ　いつまでも止まない雨に

　　小さな　小さな　音楽会が

　　始まっているようで～

　　　　　

　　

～ひとつ無くしたら～3

　　　　　　　

　　
　　ひとつ　無くしたら
　　
　　ひとつ　拾う

　　ふたつ　無くしたら
　　
　　ひとつは　拾う

　　みっつ　無くしたら
　　
　　ひとつは　必ず拾う

　　いくつ　無くしても
　　
　　大事なもの　拾う

　　
　　無くしては　いけないもの

　　指で折って　数えたら

　　そっと　呟いてみる

　　

～ほら 見てごらん～

　　　　　　　　


　ほら　見てごらん
　
　朝焼けで
　眩しいほどに輝く空が
　濃いオレンジ色に染まって
　思いっきり
　両手を広げ背伸びした欅（けや木）に
　小さい柔らかな葉が
　光を浴びて　いっせいに
　芽吹き始めた

　やっと　永い眠りから
　覚めたのか　幹や小枝に
　圧倒されるほどの勢いで
　若葉でいっぱいにして
　裏庭で居座る

　子供の成長を願って
　植えた木は　いつしか
　街路樹のように大きく成長し
　家族を守り
　季節を伝えて
　　誰にも言えない寂しさも
　　置き去りにした悔しさも
　　忘れられない思い出までも
　　飲み込んで　支えてくれた

　もうすぐ　
　青葉の梢を揺する　風が吹いて　
　緑の香りを運んで来たら　
　枝垂れるほど
　生きいきと広がりながら
　大空に向かって　煌めくだろう
　欅よ！

　ほら　見てごらん