
何処だっただろう
旅の途中 寺の本堂へ向かう
道端の草むらだったか
野花や雑草に囲まれるように
すっくと立って 微笑んでいる
ひとりぼっちのお地蔵さん
寂しくはないのだろうか
何も話さないで ただ黙ったまま
訪れる人を見守る 子供達の守り神
真っ赤な帽子や前掛けが可愛くて
とてもよく似合っている
何故だか 心がほっこりして
ちょっぴり 温かくなったよう
優しさに癒され 感謝を伝える
春風に吹かれて 歩いて行く道
レンゲや菜の花が咲いているから
花を摘んで飾ってあげようか
蒼空のもと 別れを惜しむように
花びらが揺れて 旅路を急ぐ私…