
統一地方選挙がありました。当日投票に行きましたが、まあ国政選挙に比べると、閑古鳥がないている投票場。それでも県議会選は40%とか。どうも地方議会ってのは誰を支持したらいいのか???政党で選ぶしかないのですかね。神戸に住んで30年がなろうとしていますが、身近な問題を議論しているのに、県・議は身近な存在でないのは私だけでしょうか。朝よく通勤路に立って手を振っている身近な候補者は落選。なかなか当選するのは難しいのでしょうねえ。
最近一人の演奏家のCDを集めた激安、いやもう激安ではなく普通の値段になった、BOXものがたくさん出てます。先日もマリア・ジョアン・ピレシュのDGの協奏曲を集めた5枚組を買いました。以前にソロの演奏を集めた20枚組も買いました。ふたつ買っても一万円ほど。おそらく室内楽のも出るのではないでしょうか。エラートからも同じような彼女のBOXが出ており、これらでピレシュの演奏は網羅できる、というまあ喜ばしいことでありますねえ。
このピレシュの協奏曲集。嬉しいのはアバドの指揮でのモーツァルトのピアノ協奏曲の録音が7曲収められていることなんです。第14,17,20,21,23,26,27番があります。ピレシュのモーツァルトのピアノ協奏曲は、1970年代にエラートに入れたものがありますが,それは彼女が30代のころのもの。以前にも取り上げたように、いい演奏なんですが、最近の円熟した演奏とは…、ということろでしょうかねえ。このBOXのアバドとの共演は1990年代半ばのものが多いのです。
そんな中で、最も新しいのがピアノ協奏曲第27番と第20番です。2011年9月ボローニャでの録音。オケはアバドが2004年に設立した18~26歳までの若手演奏家で構成されるモーツァルト管弦楽団であります。モーツァルトを得意とするピレシュは、いまや70才ですので、これ以降盛んに録音することはないだろうということで、モーツァルトのピアノ協奏曲もこれが最後となるかもしれませんねえ。といっても、新たな録音を期待したいですが…。
最近は、このピレシュのモーツァルトのピアノ協奏曲,かなりお気に入りになっています。そして、この20番と27番ともに耳を引く演奏であります。今回は、第27番変ロ長調K.595であります。アバドは、この若いオケを非常にうまく指揮しております。ただ、オケはアバドのもとたいそう優れた演奏をしておりますが、響きが固い。潤いや柔らかさなどが今イチねえ、と思うのであります。ただ、若い人の真摯な演奏振りは伝わって来て、そんなマイナス面を補うところが十二分にありますね。そして、アバドの振幅の大きな音作りは、心を揺さぶるようです。しかし、それが曲にあった演奏家と言えば、少し考えますが、無心で聴くなら充実した演奏です。一方、ピレシュのピアノはアバドの指揮以上にいいですねえ。澄んだ透明感のある音色で、混じりっけのない気持ちで一気に弾き進みます。それでいて豊かな表情も感じられ、この27番の独特の美しさも兼ねそなえたピアノであります。
第1楽章、まず雄弁なオケの響きが心地よく、それにピアノが絡む。ピアノに比べオケの少々力強いところがいささか気になるが、それでも澄んだ美しさはピアノとオケの綺麗な音色による。一音一音が宝石のような美しさを感じます。テンポは少し速めだが、一気に駆け抜ける悲しみなのでしょうね。第2楽章、ピレシュのピアノもテンポが少し速いが、ここでもあっさりとした演奏。弱音が限りなく美しい。アバドよりは情感がこもって、その対比もいい。第3楽章。そっけないピアノにここでもアバドの演奏は雄弁。そして堂々としたオケの響きに、快活なピアノが加わり、この曲にしては、スケールの大きな終楽章が展開されます。全体的には、ピリシュのピアノは、明確に欠けるものはなく。まっすぐに進みます。それでいていろんな情景が浮かんでくるのでありました。
しかし、いつまでたっても寒いですねえ。なんとか明日からは多少暖かくなるそうですが、なんでも、長い冬ですよねえ。
(DG 479-4370 2015 輸入盤)
最近一人の演奏家のCDを集めた激安、いやもう激安ではなく普通の値段になった、BOXものがたくさん出てます。先日もマリア・ジョアン・ピレシュのDGの協奏曲を集めた5枚組を買いました。以前にソロの演奏を集めた20枚組も買いました。ふたつ買っても一万円ほど。おそらく室内楽のも出るのではないでしょうか。エラートからも同じような彼女のBOXが出ており、これらでピレシュの演奏は網羅できる、というまあ喜ばしいことでありますねえ。
このピレシュの協奏曲集。嬉しいのはアバドの指揮でのモーツァルトのピアノ協奏曲の録音が7曲収められていることなんです。第14,17,20,21,23,26,27番があります。ピレシュのモーツァルトのピアノ協奏曲は、1970年代にエラートに入れたものがありますが,それは彼女が30代のころのもの。以前にも取り上げたように、いい演奏なんですが、最近の円熟した演奏とは…、ということろでしょうかねえ。このBOXのアバドとの共演は1990年代半ばのものが多いのです。
そんな中で、最も新しいのがピアノ協奏曲第27番と第20番です。2011年9月ボローニャでの録音。オケはアバドが2004年に設立した18~26歳までの若手演奏家で構成されるモーツァルト管弦楽団であります。モーツァルトを得意とするピレシュは、いまや70才ですので、これ以降盛んに録音することはないだろうということで、モーツァルトのピアノ協奏曲もこれが最後となるかもしれませんねえ。といっても、新たな録音を期待したいですが…。
最近は、このピレシュのモーツァルトのピアノ協奏曲,かなりお気に入りになっています。そして、この20番と27番ともに耳を引く演奏であります。今回は、第27番変ロ長調K.595であります。アバドは、この若いオケを非常にうまく指揮しております。ただ、オケはアバドのもとたいそう優れた演奏をしておりますが、響きが固い。潤いや柔らかさなどが今イチねえ、と思うのであります。ただ、若い人の真摯な演奏振りは伝わって来て、そんなマイナス面を補うところが十二分にありますね。そして、アバドの振幅の大きな音作りは、心を揺さぶるようです。しかし、それが曲にあった演奏家と言えば、少し考えますが、無心で聴くなら充実した演奏です。一方、ピレシュのピアノはアバドの指揮以上にいいですねえ。澄んだ透明感のある音色で、混じりっけのない気持ちで一気に弾き進みます。それでいて豊かな表情も感じられ、この27番の独特の美しさも兼ねそなえたピアノであります。
第1楽章、まず雄弁なオケの響きが心地よく、それにピアノが絡む。ピアノに比べオケの少々力強いところがいささか気になるが、それでも澄んだ美しさはピアノとオケの綺麗な音色による。一音一音が宝石のような美しさを感じます。テンポは少し速めだが、一気に駆け抜ける悲しみなのでしょうね。第2楽章、ピレシュのピアノもテンポが少し速いが、ここでもあっさりとした演奏。弱音が限りなく美しい。アバドよりは情感がこもって、その対比もいい。第3楽章。そっけないピアノにここでもアバドの演奏は雄弁。そして堂々としたオケの響きに、快活なピアノが加わり、この曲にしては、スケールの大きな終楽章が展開されます。全体的には、ピリシュのピアノは、明確に欠けるものはなく。まっすぐに進みます。それでいていろんな情景が浮かんでくるのでありました。
しかし、いつまでたっても寒いですねえ。なんとか明日からは多少暖かくなるそうですが、なんでも、長い冬ですよねえ。
(DG 479-4370 2015 輸入盤)
大好物なんですが、私の手持ちは、全集は内田光子+テイトとバレンボイムのみ、あとはペライアの選集のみです。だから持つ価値はありますね~。