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へブラーのモーツァルトピアノ協奏曲

2024年08月05日 23時43分54秒 | モーツァルト
パリ五輪が始まりました。それほど熱心に見ておらす、チラチラ。まずは柔道ですかねえ。阿倍一二三さんの二連覇は立派でしたねえ。ほとんど危なげない試合で勝利。なかなか寡黙な青年ですが、これまで想像できない精進をされたんでしょうね。妹さん、負けはショックだったんでしょうね。一方ボード競技は、よくわからないのですが、メダルを取った人は、これも立派でしたよねえ。そんな活躍を見ると、本当に嬉しくなります。今後の競技にも期待したいです。

猛暑の中、大変ですが、今回はモーツァルトであります。ピアノ協奏曲。その昔、モーツァルトのこれらの曲の演奏を聴くのに買ったレコードは、まずはカサドシュ、そしてへブラーだった記憶があります。カサドシュの演奏は、CD化も早く現在ではSACDでも出ています。一方のへブラーの演奏は、モーツァルトのピアノ・ソナタは以前にも取り上げましたが、ピアノ協奏曲については、なかなか入手できず、なんだか残念でありました。

そんな中、タワーさんから全集が復刻されました。値段が少し高かったので、購入に躊躇しておりましたところ、値下げがされていたので、ここぞとばかりに購入しました。全集ですから10枚組。6000円ほどでしたかね。ということで、今回はイングリット・へブラーによるモーツァルトのピアノ協奏曲であります。これらは、主に1964~68年にかけて、ヴィトルド・ロヴィツキ、コリン・デイヴィス、アルチェオ・ガリエラの指揮するロンドン響の伴奏で録音されました。(第1~4番は、1973年にエドゥアルト・メルタス指揮カペラ・アカデミカ・ウィーン)それらの中から、第27番変ロ長調K.595です。アルチェオ・ガリエラ指揮ロンドン響。1966年1月の録音になります。

モーツァルトのピアノ協奏曲も、もうモダンピアノによる演奏は過去のものになったんでしょうかねえ。それでも、やはりこれまでのピアニストの演奏に惹かれるものがあります。このへブラーのピアノなどは、もう忘れられたものとも言えそうですよね。以前にへブラーのモーツァルトのピアノソナタを取り上げたときに、「ピアノの音も非常に優しくまろやか。テンポもゆったり。淡々とした起伏のそれほどない、モーツァルトであります。穏やかな、優しく、幸福感が一杯になりますねえ。」と述べていますが、今回の協奏曲でも同じようなことを思いました。それほどの表現の起伏もなく、それが物足りないと感じる向きもあるようには思います。しかし、へブラーから醸し出されるピアノの美音に聴き惚れてしまうのです。以前にも申しましたが、「夜も更けたときにヘッドホンで聴く」のがほんとにいいのでありました。

特に、この27番の協奏曲は、こんな印象が強いのです繰り返しますが、他にも、オケもピアノも、もっとこの曲を深く掘り下げ、表情豊かな演奏は、あると思います。それでも、このへブラーの演奏は、惹きつけられるです。第一楽章、ピアノが登場するまでのオケの演奏、輪郭がしっかりとし、たいそうな充実感。そしてピアノが加わると華やいだ雰囲気となり、とても深い表情が随所に見られるのでありました。この27番の演奏でも、一番の聴きどころは第2楽章だと思います。まさにモーツァルトの心情をピアノで描くように、ゆったりとしたテンポで、優しいおだやかな音色で我々に語りかけています。ピアノの一音一音が宝石のように光輝いています。ガリエラの伴奏も、ピタリとピアノに寄り添い、たいそうへブラーのピアノを引き立てていますねえ。そして、第三楽章、一転してピアノもオケも雄弁な語り口。第二楽章の寂寥感から、活気も取り戻す。しかしながら、常に悲しみを含んだ明るさは引きずっているのです。先入観がそう思わせているのかもしれませんが、再度言うなら、悲しみの中の明るさがとてもいいのです。

そして、パリ五輪、その後男子体操やフェンシングなどの活躍が目を見張りました。フェンシングは、国内の競技者数はそれほど多いとは思えないのですが、すごいですねえ。それから卓球女子の早田さんも、本当に頑張ってくれましたね。残りの競技でも頑張って欲しいものです。
(DECCA PROCC-2383/92 2023年)

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2 コメント

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Unknown (popotoku)
2024-08-10 22:27:22
ヘブラーのモーツァルト協奏曲は高校時代に22・25番のレコードを買いました。
協奏曲のほかはヴァイオリンソナタのレコードも買いました。CD時代にはうけなかったかもしれませんが、いま聴くと強すぎない個性が貴重ですね。
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コメント感謝です (mikotomochi58)
2024-08-11 17:26:44
popotoku 様、コメントありがとうございます。私も学生のころ、LPでヘブラーの演奏を買いました。23番と26番でした。けっこうお気に入りで、よく聴いていました。モーツァルトのピアノソナタに加えて、シェリングとのヴァイオリン・ソナタもいいですね。またご教示ください。
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