六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

“待ち人” 来たりて

2016-08-29 21:40:07 | Lively~話題&人気の山
三徳山 三佛寺奥院 投入堂
(日本でも最もデンジャラスな場所に建つ国宝)


お坊さんの声は魅力的だ。
やはり毎日の読経で喉が鍛えられているせいか
どなたも美声の持ち主だ。

そして、お坊さんは会話の達人でもある。
これも説法など、人前で話をする機会も多い影響か
起承転結、話題も豊富かつ多彩で、人を飽きさせない。

そんなお坊さんと、
今日は朝から言葉のキャッチボールだ。



なぜかといえば、それは登山というのか、
「投入堂(なげいれどう)」というお寺見学、
いや拝観のため。特に法事という訳ではない。

投入堂は、鳥取県の真ん中あたり、
東伯郡(とうはくぐん)の三朝町(みささちょう)にあり
キャッチフレーズは、
「日本で最も危険な場所にあるといわれる国宝」。

名称の由来は、法力で建物を手のひらサイズに縮め
それを「えいやぁ」と飛ばしたことからだそうだが、
確かに建物は標高にして520m、
崖にへばりついた恰好で建っている。



間近で見学、いや拝観するためには、修験の道をたどる必要がある。
ただし道中は単独行禁止。あまりにも転落事故が多発するため
投入堂への道を歩くには2人以上、
複数での行動以外は認められていない。

しかし当方はひとり。さてどうするかと
お坊さんに尋ねると、対策は複数で訪れた方に
お願いして仲間に加えてもらえばよいとのこと。
よってウェイティング、しばし足止め、停滞だ。

          

そのため朝から、グループでやって来る人を
待ちながら、お坊さんと言葉のキャッチボールと
相成った次第である。

お坊さん、今日も語りは絶好調。
お寺の歴史から、最近のお寺の集客活動、
さらには地元鳥取の観光ガイドまで
あんな話題に、こんな情報が、
魅惑のボイスにのせて、立て板に水のごとく。

お坊さんの名調子のお陰で、時間の経過は
あっという間。気がつけば人の気配である。

さっそく「お仲間に」と、起立、礼、着席なしで
お願いである。結果、同行を快く快諾していただけたのは
ご夫婦の二人組。お邪魔虫の感は否めないが、
これも仏様のお導きということで。

それでは、ご夫婦とおっさんとにわか仕立ての
登山パーティー、投入堂へ向け、さあ出発である。



〜ちなみに/歩いた道について〜
道は、岩場、クサリ場、木の根、また滑りやすいところと、
さすがは修験のための道で、
なめてかかるとケガ必至の箇所が続く。

所要時間は往復で2時間。ただしこの2時間は、
途中にある鐘楼でゴ〜ンと鐘をつき、また景色を堪能と、
これまた道すがらの建物で大休止を含めてのもの。
時間いっぱい行動という訳ではない。

そして肝心の投入堂、これは一見の価値あり。
けだし絶景だ。



〜2016(平成28)年7月6日、プチ修験気分で、登って、拝んで、また下る〜

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