小手鞠るい 作
片山若子 絵
童心社
友達のいないぼく。前にはいたのだが。
学校では、質問は、減点。目標に向かって、キホン、キホン、オウヨウ、ジッセンの繰り返し。図工がなくなり、音楽も。
ぼくは、誰も来なくなった公園で、紙切れを見つける。その紙には地図のような記号や線がかかれている。裏には、個人に付けられたパーソナル番号があった。
家に帰って、パーソナル番号の主にメールを送った。
学校に行くと、図書室の本がなくなっていた。別の部屋に本は、積み上げてあり、焼却炉に運ぶよう指示された。色々な思い出のある本、友達のように思える本、こんな悲しいことがあっていいのだろうか。
大人たちに管理され、味気のない生活を送っている子供たち。ここは未来の世界なのかと思いながら読み進めました。音楽や図工、読書できる自由、個性を生かされることのありがたさを感じるお話でした。