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山遊び・海遊びやカメラ・写真、星、電子工作(真空管・スピーカー等)の記事を中心にブログに掲載しています
南竹 成己

フィルムで撮る

2013年01月10日 | インポート
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Nikon F5 + Ai AF Micro-Nikkor 60mm f2.8(SUPERIA PREMIUM 400)

2013年正月にフィルムで撮ったポートレート。実は先日、写真の原画データを入れていた外付けハードディスクが破損し、2009年から2012年までのデジタルカメラで撮った原画(RAW)を失いました。それ以前はCD-R及びDVD-Rに保存済み。サイズダウンしたJPEGは無事(別のHDDに保存)でした。

こうしてデジタルカメラのデータは、いとも簡単に消えるんだなと実感しました。ハードディスクの論理的な問題ならなんとかなるでしょうが、物理的な破壊となると、復活不可能です。

この子が私と同じ歳になって、今のデジタルカメラのデータをパソコンで拾い上げて見ることができるでしょうか? それまでにハードディスクが何台必要で、入れ替え作業を何回繰り返し、ファイルをその時のパソコン等の再生機器に適合できるよう何回コンバートするのか。しかも日々増えていくデータを・・・と考えると気が遠くなります。産業界でもだんだんこのことが大変なことと認識されつつあるようです。

対してフィルムは、私が生まれる以前からのものがモノクロフィルムであればほぼ完璧に、カラーフィルムであればやや退色していながらも原画として残っています。しかもフィルムはラフに保存していてもそれほど劣化しません。しかもデジタル技術との併用で、退色や傷もきれいに修復した画像を得ることができます。

この写真はフィルムを使っているので、「形」として残り、適切に保管されている限りは人間の一生以上の寿命があります。こういう写真はできる限りフィルムで残し、将来彼がこのフィルムを受け継ぐことができればと思います。フィルムは1枚1枚結果が出るまで時間と手間がかかります。その時間と手間の間に撮ったときの想いが蘇ってきたりすることが心地いい時間となっています。このプロセスを通じてより貴重な1枚になっていっています。フィルムとデジタルを併用することでお互いの欠点を相殺することもできるため、両者の利点をうまく利用して写真を楽しみたいですね。

また、フィルムで撮影するときの緊張感や集中力に慣れていると、デジタルでもそれが発揮されます。結果、「無駄」な写真を撮ることがなく、アーカイブの資源を結果的に減らして効率よく保管することにも繋がると思います。


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