12BH7-6AS7Gプッシュプルパワーアンプ
解体したアンプの廃品+その他再利用パーツで作り上げた真空管オーディオアンプ。このシャーシは2008年から使ってきて、今が第3の状態。
8月完成予定でしたが、片付かないのでとっとと作りました。
設計は5月に終わっていました。6AS7というもともとオーディオ用ではないが、スペックを見ると、オーディオで使いたくなる。でも設計が難しい真空管をどう利用するか? 6AS7という真空管に7年向き合ってきてようやく出た答えのようなアンプ。
真空管アンプでありながら、半導体の力をあちこちで利用しています。ICを使った高増幅率のプリアンプとセットで使わないとゲインが小さすぎて実用にならない。またボリュームすらつけていない。三端子レギュレーターを用いた定電流回路を組み、プッシュプル回路を差動化していること。初段の真空管の回路には、定電流ダイオードで電流を縛り付けているという半導体だらけの真空管アンプ。真空管は1950~1960年代のものですがそれを支えるパーツは2010年代というアンプ。プリアンプに用いたICは、"MUSES" デジタルオーディオ時代の高音質オペアンプです。
音は狙い通り。天使の奏楽のような透き通った高音と、弾けるように、また朗々と響く低音。音が消えていく時の余韻もよくわかります。試聴は、上原ひろみ(ジャズ・ピアニスト)のアルバムで。