rieさん作のうどん(モチ、ゆで卵入り)を頂きます。温まる~
食べたらまたスキルアップ研修開始です。ちょうどrieさんがツェルトを持っていたので、傷病者発生→自力下山不能→搬送も不能ということで緊急野営(ビバーク)想定です。練習のため、立てて、入って、撤収してみます。
こういう事態が発生した場合を考えると日没まで十分余裕のある登山計画であっても持っておくべき装備のひとつですね。でも自分は持ってなくて、オールウェザーブランケットをポンチョのように使うか、ロープ・ザイルを使ってツェルト状にするかしかありません。。。また、練習することで足りない知識、足りない装備が何か見えてきます。
ロープをつっぱる金具は付いていますが、このメンバーはロープワークを駆使してすでに金具無しでもそれができます。
ツェルトの中。座ると4人でも入ります。寝ると2人かな。
山では保温というキーワードが実に重要になってきます。身体を冷やすことで様々な全身症状が出てきます。先日、高隈山でも自分のパーティからこのことで体調不良者が発生しました。そのときは軽症だったのでレスキューシートで保温しつつ回復を図りました。重症の低体温症は加温もできない、動かせないと非常にやっかいです。起こりうる様々なことを学習しつつ、装備を有効に使えるように訓練しましょう。このメンバーに看護師、救急救命士(自称救急救命され士)がいますので、次回スキルアップ登山では講師になってもらいましょう。
ちなみに、山中泊での保温といえばシュラフ。毎年、真冬に初めて山中泊を体験する人たちを指導しています。そこで教えないといけないのが、シュラフの中で断熱するような衣服(ダウンなど)を着こんでは温まらないとのこと。何で??って思うでしょ。シュラフって体温の熱をそのシュラフの中の空間に閉じ込めて温めるようになっています。よってシュラフの内側でダウンとかを着て断熱してしまうと逆に温まらないということになります。自分もそのことはよく体験していますし、長年冬山を歩いてきた指導者に教わりました。
より快適にするならばシュラフの外側を断熱するのが一番効果があります。それか、熱を通す衣服を着こんでシュラフに入りましょう。保温力をアップさせるために使うシュラフ用のシーツもそうなってますね。熱を通します。そして、シュラフの空気が外に出ないようにしっかりとチャックを閉めましょう。
身体の大きさでシュラフのサイズがありますが、小さい人が大きいシュラフに入るとシュラフの中の空気が温まらないためでもありますね。逆に断熱する衣服を着込んでいると身体と断熱層の間の空気がわずかしかないために温まるほどの熱容量がないということです。
登山靴が濡れたら靴を抱いてシュラフに入ります。自分の体温で一晩で乾燥させることもできます。
こないだ12月にある子がシュラフを使わないで寝てました。聞いてみると、彼は山中泊初日に十分に着こんで(レインウェアも)シュラフに入ったのですが、あんまり温まらないと言って次の日はシュラフを使わないで寝たとのこと。収納もめんどくさいしね。。つまり、このときの環境でも耐えうるほど十分に着込んでいた(断熱もOKだった)ために自身の体温で温める仕組みのシュラフの意味があんまりなかったということですね。ん??てことは自分教えてなかったっけ?? レインウェアもシュラフの中ではチャックを開けて寝ればよかったでしょうね。その日は冷たい雨が降ってそれが凍ってフライシートがバリバリになってるほどの冷たい朝でした。
足先の保温は大事ですので寒い人は足先にカイロを入れておくといい感じで温まりますよ。シュラフの中全体が温まります。
※テントを張って野営する場合は定められた野営地で行いましょう。
Nikon D2H + Ai AF Nikkor 28mm F2.8D