次は真空管「42」(よんにー)
電源装置に接続してヒータ点灯テスト中
ここのところようやく真空管を自在に扱えるようになり、以前よりも設計上、製作上こうしたほうがいいという部分が見えてきて、現用のアンプが陳腐化してきたこと、生活スタイルに合わせてコンパクト化したいこと等があり、部品をなるべく再利用してアンプを作り直しています。このほど完成したアンプもそれでした。そして、現用のアンプを解体し、次のに再利用するスクラップアンドビルドをやっています。
次回は、父から譲り受けたこの「42」を使って。2桁数字の真空管はとても古く、1930年代前半(昭和初期)に開発されたもの。くびれのあるガラスケースがなんともいい味を出しています。三極管から発展し、効率を高めた五極管。ただし、五極管はパワーは出るものの、内部抵抗が大きい弊害があり、高音はキンキン、低音はボンボンといういわゆるドンシャリな音になってしまいます。この42も、カタログスペック上はこういう音を想像できます。
ただ、せっかくのパワーを失うことを許容すれば、五極管は接続の仕方で三極管としても使うことができます。よって、どっちも切り替えられるようにするか、テストしてどっちかに決めるかしましょう。
最初から音がいい三極管にすれば?という話にもなりますが、そもそもオーディオアンプに用いることができる三極管なんて数種類しかなく、しかも高価なんです。
42がシングルアンプで発揮できるパワーはわずかに1W未満。でも通常のリスニングには十分でしょう。
夜な夜な小音量で癒しの音楽を聴けるのを目指して設計してみましょう。