Nikon Nikomat FTN
1967年登場の”ニコマート”。"Nikon"のロゴではないカメラです。当時Zeiss Ikon(ツァイスイコン)からクレームがついたからだと何かで読んだ気がします。これ以前ではレンズを通して光の強弱を測る際に当然絞り込んで撮る場合もあるので、ファインダーを覗くと暗くなっていました。よって、絞り開放で絞り値を補正して測光できないか(開放測光)という今では当たり前のことをどうやって実現させるかと試行錯誤していた時代です。このNikomat FTNではレンズ装着時に絞り輪を最小値から開放まで一往復させることでボディ側に絞り値を読み込ませる仕組みとし、開放測光を実現しています。その動作は”ガチャガチャ”と呼ばれています。
動作確認してみると、Pressが使っていたために酷使された機体で巻き上げにひっかかりがありました。バラしてみると、巻き上げ機構とシャッターチャージの連動部分、動きが悪くなっています。とりあえず、ばらして清掃して注油して動きを確認してみます。ファインダーもずいぶんと汚れていて清掃が必要です。それにしても機構がシンプルで後のFMシリーズよりもボディが大きいせいか余裕があります。整備しやすいですね。適度に使って、適度に整備していると十分一生ものでしょうね。この機体は後期型となるのですが、すでに40歳超えているでしょう。
Nikon D2H + Ai Micro-NIKKOR 55mm F2.8S