Nikon F2 + NIKKOR-S Auto F1.4
1971年に登場した完成度の高い機械式カメラ。適度に使って適度に整備をしていれば一生使えると言われています。私のF2は激しく使っていて、外観上かなり劣化していました(機能的には問題なし。)が、ジャンクのF2より内部のパーツも含めて移植をあちこちやってきて、ようやく修理完了です。最近はより実用的な露出計を搭載したフォトミックファインダーとしています。一見ブラックボディのF2ですが、底板はシルバー(真鍮にめっき)を使っています。意外と違和感がない。ある意味私のオリジナルのF2になっています。小学生の時に植村直己の本を読んでから彼が使っていたNikon F2が憧れになっていました。私がこれを手にするのは就職してからになったのですが、どんな環境でも安心して使える感触はずっと変わりません。マッキンリーのどこか、F2は今も彼の手元にあるのでしょう。
NIKKOR-H Auto 28mm F3.5
ジャンクで2K円で手に入れた広角レンズ。内部が汚れている、グリス抜けしてフォーカスリングがスカスカ。でも傷はなく、オーバーホールすればほぼ新品同様になると思い購入。1960年に登場したレンズですので、製造年のものとするとすでに半世紀に達しています。この時代のニッコールレンズは分解・オーバーホールに自信があるので、ジャンク品でもすぐ飛びつきます。オーバーホールの結果、すっかりきれいになりました。ただ、昔のレンズはコーティングが良くなくて逆光等に弱いので要注意ですが、それもいい味をだしてくれるでしょう。ついでにAi改造を施します。ニコンのカメラはレンズの絞り値をボディに伝えるのを機械的にやっており(Gタイプは除く。)、ボディ側に連動用の爪があります。ただし、このころのレンズが販売されている頃は、まだこの方式で連動していなかったためにレンズ側に爪に接続される部分がありません。よってこれを作ります。50mmは絞り環を削るだけでできましたが、このレンズの絞り環は高さが爪まで足らないためゲタを作らなければなりません。金属で曲面で、、どういう材料なら??と考えていましたが、真空管アンプを作る際に使うアルミシャーシの一部。これなら曲面に加工できて十分に強度がある。ということで、絞り環の塗装をおとし、アルミを加工したゲタをエポキシ接着剤で接着し、削って仕上げました。結果は良好。露出連動もほかのレンズと比較し問題なしでした。これで最新のニコンのD4等のデジタル一眼レフでもこの1960年代のレンズが使用できます。といってもデジタル一眼を使う気はないんですけどね。
Nikon D2H + Ai Nikkor 35mm F2S