これは後月郡芳井町宇戸川の昭和10年代のこと。
2019年12月8日、義母の話
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1月
正月
元旦に学校に行くと、校長先生がおもむろに教育勅語を取り出して読み上げる。
たった、それだけの儀式。
ミカンを二個もろうて帰りょうた。
羽子板は?そんな高尚なものはしてない。
新年
7日までに本家・分家にお餅をもっていって、雑煮をよばれて帰りょうた。
1月11日 鍬染め
三鍬耕やしょうた。
とんど
じぶんかた、めいめいでしょうた。
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2月
旧正月
お餅を搗いて、お雑煮にして食びょうたいうだけじゃ。
それでも搗く餅の数は旧正月の方が多かった。
親類の行き来は”新”になっとった。
節分
行事らしいことは覚えてない。
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3月
桃の節句(ひな祭り)
旧の4月3日頃じゃった。
ヨモギを摘んで、各家庭でヨモギ団子を作って、菱餅にしとった。
正月の時に作っとったアラレをいってお雛様にお供えして、子供にお接待しとった。
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4月
郷社の祭り。
4月4日、
井原の”郷社”に子供も大人もこぞって行ってお参りしょうた。
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5月
子どもの日
ちまきや柏餅をいっぱい作って、
百姓はお腹がすくけい、3時、3時に毎日おやつに食びょうた。
こいのぼり
その年に生まれた子のところに、親の元から送ってきょうた。
しょうぶ湯
親が風呂に入れて、いらしてくりょうた。
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6月
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7月
7月7日 七夕
井戸掃除。
飲料水、源泉が湧くところを水替えしょうた。
バケツで水を汲み替ようた。
竹で飾ったのは、きれいな溝川にもっていって、きれいに洗って笹の葉と飾りの短冊を流しょうた。
竹は干して使ようた。
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8月
お盆
本家や分家、おうどんを三束もっていって、おうどんをいただいて帰りょうた。
盆踊り
みんな浴衣を着て、うちわを持って、踊らにゃ損いって踊りょうた。
夏の楽しみであった。
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9月
地神祭
(秋分の日に近い戊の日)
地神(じじん)さまは地域の人がお経をあげて、豆やこ焼いてお接待しようた。子供たちも、それをいただく様にお参りしようた。
私の家には地神はなかったので、聞いとる話じゃ。
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10月
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11月
村祭り
神社総代がお宮によって、今年のお祭りはどのようにしょうかと、
当番組が神楽や宮司さんへの接待をまかなようた。
宵祭りに神楽が毎年ありょうた。
おお祭りが11月23日で、22日の晩に「宵神楽」がありょうた。
10時から備中神楽を八幡さまの境内に出店が五軒くらいありょうた。
饅頭焼く店・・薄皮饅頭、するめいか、ごおぶえ・・・ぷーと音がする、刀やこ、子供が喜ぶようなものを町からやってきょうた。
子どもは多い人で五銭、それで三つ買ようた。2~3件は買えた。
お月さんの「かぼちゃ汁」
井原の向町に「お月さん」という「お月堂」。
小さな神様があった。
そこへ、大根でも、かぼちゃでも、ニンジンでもなんでもいい持っていって汁をいただきょうた。
今でも向町の北山へ向いたところにある。
歩いて、子供から、娘さん、お年寄りまで行きょうた。
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12月
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