「火のようにさみしい姉がいて」 シアターコクーン 2014.09.29 19:00~
大竹しのぶさんと宮沢りえさんの共演ということで、見に行ってきました。
キャストのよさと蜷川演出と言うことで満席でした。
私はそんなに戯曲界のことは知らない素人なので、清水邦夫さんというお名前も知らなかったのですが、
とても有名な方なんですね。
話の内容は
「開演を数分後に控えた、とある劇場の楽屋。化粧前の鏡の前で、主演俳優(段田安則)がセリフを返しながら出番を待っている。しかし、男の目は鏡の奥の別世界を見ているかのようだ。
そこに、男の妻(宮沢りえ)が入ってくる。精神的に疲れ切った男と妻の会話は、何やら現実と芝居の世界が混同し、 どちらがどう合わせているのかはわからないほどだ。
仕事にも人生にも行き詰まった夫婦は "転地療養"と称し、20年ぶりに日本海に面した男の雪国の故郷に旅立った。
到着後、実家に向かうバス停を尋ねるために立ち寄った理髪店には誰もいない・・・。
誰もいない理髪店の鏡の前で、男は誤って、鏡の前にあった髭剃り用のシャボンのカップを割ってしまう。
次の瞬間、理髪店の女主人(大竹しのぶ)や、得体の知れぬ客たちが次々に現れて、本気なのか演技なのかわからないほどの脅迫的な言葉で2人を取り囲む。そうこうするうちに、どんどん男の過去に強引に入り込んできて・・・・。
鏡の前で、今、語られている男の過去は現実なのか、虚構なのか?
鏡に映された姿の何が本当で何がウソなのか・・・?
判然としなくなった妻は、真実を追求しようと敢然と立ち向かうのだが・・・・。」
(公式HPより)
まず、何から書こうかな。
正直、話の内容は、よくわからなかった・・・話のスジがわからなかったのではなく、
果たして、本当に理髪店の女主人は姉なのか、男はどこまでうそをついているのか。。。真実がよくわからないまま終わってしまったという感想。
俳優である男と、彼の妻である元女優の女。二人ともか、もしくはどちらかがあわせているのか。。精神を病んでいるように見える。
おなかに22ヶ月の赤ん坊がいるなどど、普通に話していることでそれが伺える。
現実の世界と芝居の世界が交錯していってしまっている。
男の転地療養のため、二人は男のふるさとに向かった。
理髪店に立ち寄った二人は、だがそこには誰もいない。オセロの演技を始めた男。熱が入りカップを割ってしまう。
そこに理髪店の女主人や老婆らの客が次々現れる。。。
男は自分はここの出身だと話し、実家に帰るためのバス停の場所などを聞くが、、、女主人は「お前のことは知っている。お前が私たちを忘れている」と言い出す。
男も妻も混乱していくが、だったら姉と弟がいるから、つれてきてほしいと、女主人たちに頼む。
弟が連れてこられるが、男は知らないという。
そして姉は、その理髪店の女主人だった。男は女主人を姉ではないと言い張るが、女主人は男のことを「しーちゃん」と呼び、いろいろなことを知っているようだった。
それも、ただならぬ関係のようなことをにおわす女主人。
ますます混乱する男とその妻。爆発した妻は男に心の奥底に押し込んでいた思いを言ってしまう「私のほうがあなたより俳優として上だった」
それを聞いた男は逆上し、オセロの演技と同じように妻の首を絞めて殺してしまう・・・
よくわからなかった上に、結末があまりに残酷で。。。男が妻を殺してしまったあと、女主人がかみそりを研ぐ音だけが響くというラストがなんとも恐怖・・・
話の全般に流れる空気は重いし、よくわからない内容なので、、、、ワタシ的にはどうにもすっきりはしなかったんだけど・・・
というか「火のようにさみしい姉」というのが、よく理解できなかった。
さみしいのは、姉よりも妻じゃないかなんて思っちゃったりして。。。
ただ、大竹しのぶ、段田安則、宮沢りえのお三方の演技はすごかったと思う。
でも主演が大竹しのぶさんとなってたけど、出番的や存在感的には、宮沢りえさんの方が主演という感じでした。
りえさんの凛と張った声や、美しい立ち振る舞いはさすがだったなあ
しのぶさんは本当にすごかった。1幕と2幕では違う人のようだったし、あの低い声はどこから出るのだろうという感じでした。
でも思ったより、お二人の対決という感じにはならなくて、二人の共演を楽しみにしていた私は、もっとバチバチとやりあう役だったら面白かったのになって思っちゃいました。
狂気に満ちていく段田さんも、うまかった。
この3人以外は、山崎さん以外は出番も少なくて、非常にもったいない使い方だなと・・・平岳大さんと中山祐一朗さんなんて、ほんとにね~もったいない。
満島真之介くんはいい声ですね。これからが期待。
で、蜷川演出は、鏡をうまく使ってましたね。楽屋の鏡が理髪店の鏡になり・・・というように、それから鏡の後ろのスペースもうまく使われてました。SLが走ったり・・・
でもね~最前列の方たちがばっちり映っちゃうのはどうなんでしょ。私はちょっと興ざめだったんだけど。。。あれもわざと演出効果としてありだったんだろうか。
最後のほうで鏡が動く場面では、思わず「カフカ」というようより、この前のDAZZLEの障子のパフォーマンスを連想してしまったのだった。
大竹しのぶさんと宮沢りえさんの共演ということで、見に行ってきました。
キャストのよさと蜷川演出と言うことで満席でした。
私はそんなに戯曲界のことは知らない素人なので、清水邦夫さんというお名前も知らなかったのですが、
とても有名な方なんですね。
話の内容は
「開演を数分後に控えた、とある劇場の楽屋。化粧前の鏡の前で、主演俳優(段田安則)がセリフを返しながら出番を待っている。しかし、男の目は鏡の奥の別世界を見ているかのようだ。
そこに、男の妻(宮沢りえ)が入ってくる。精神的に疲れ切った男と妻の会話は、何やら現実と芝居の世界が混同し、 どちらがどう合わせているのかはわからないほどだ。
仕事にも人生にも行き詰まった夫婦は "転地療養"と称し、20年ぶりに日本海に面した男の雪国の故郷に旅立った。
到着後、実家に向かうバス停を尋ねるために立ち寄った理髪店には誰もいない・・・。
誰もいない理髪店の鏡の前で、男は誤って、鏡の前にあった髭剃り用のシャボンのカップを割ってしまう。
次の瞬間、理髪店の女主人(大竹しのぶ)や、得体の知れぬ客たちが次々に現れて、本気なのか演技なのかわからないほどの脅迫的な言葉で2人を取り囲む。そうこうするうちに、どんどん男の過去に強引に入り込んできて・・・・。
鏡の前で、今、語られている男の過去は現実なのか、虚構なのか?
鏡に映された姿の何が本当で何がウソなのか・・・?
判然としなくなった妻は、真実を追求しようと敢然と立ち向かうのだが・・・・。」
(公式HPより)
まず、何から書こうかな。
正直、話の内容は、よくわからなかった・・・話のスジがわからなかったのではなく、
果たして、本当に理髪店の女主人は姉なのか、男はどこまでうそをついているのか。。。真実がよくわからないまま終わってしまったという感想。
俳優である男と、彼の妻である元女優の女。二人ともか、もしくはどちらかがあわせているのか。。精神を病んでいるように見える。
おなかに22ヶ月の赤ん坊がいるなどど、普通に話していることでそれが伺える。
現実の世界と芝居の世界が交錯していってしまっている。
男の転地療養のため、二人は男のふるさとに向かった。
理髪店に立ち寄った二人は、だがそこには誰もいない。オセロの演技を始めた男。熱が入りカップを割ってしまう。
そこに理髪店の女主人や老婆らの客が次々現れる。。。
男は自分はここの出身だと話し、実家に帰るためのバス停の場所などを聞くが、、、女主人は「お前のことは知っている。お前が私たちを忘れている」と言い出す。
男も妻も混乱していくが、だったら姉と弟がいるから、つれてきてほしいと、女主人たちに頼む。
弟が連れてこられるが、男は知らないという。
そして姉は、その理髪店の女主人だった。男は女主人を姉ではないと言い張るが、女主人は男のことを「しーちゃん」と呼び、いろいろなことを知っているようだった。
それも、ただならぬ関係のようなことをにおわす女主人。
ますます混乱する男とその妻。爆発した妻は男に心の奥底に押し込んでいた思いを言ってしまう「私のほうがあなたより俳優として上だった」
それを聞いた男は逆上し、オセロの演技と同じように妻の首を絞めて殺してしまう・・・
よくわからなかった上に、結末があまりに残酷で。。。男が妻を殺してしまったあと、女主人がかみそりを研ぐ音だけが響くというラストがなんとも恐怖・・・
話の全般に流れる空気は重いし、よくわからない内容なので、、、、ワタシ的にはどうにもすっきりはしなかったんだけど・・・
というか「火のようにさみしい姉」というのが、よく理解できなかった。
さみしいのは、姉よりも妻じゃないかなんて思っちゃったりして。。。
ただ、大竹しのぶ、段田安則、宮沢りえのお三方の演技はすごかったと思う。
でも主演が大竹しのぶさんとなってたけど、出番的や存在感的には、宮沢りえさんの方が主演という感じでした。
りえさんの凛と張った声や、美しい立ち振る舞いはさすがだったなあ
しのぶさんは本当にすごかった。1幕と2幕では違う人のようだったし、あの低い声はどこから出るのだろうという感じでした。
でも思ったより、お二人の対決という感じにはならなくて、二人の共演を楽しみにしていた私は、もっとバチバチとやりあう役だったら面白かったのになって思っちゃいました。
狂気に満ちていく段田さんも、うまかった。
この3人以外は、山崎さん以外は出番も少なくて、非常にもったいない使い方だなと・・・平岳大さんと中山祐一朗さんなんて、ほんとにね~もったいない。
満島真之介くんはいい声ですね。これからが期待。
で、蜷川演出は、鏡をうまく使ってましたね。楽屋の鏡が理髪店の鏡になり・・・というように、それから鏡の後ろのスペースもうまく使われてました。SLが走ったり・・・
でもね~最前列の方たちがばっちり映っちゃうのはどうなんでしょ。私はちょっと興ざめだったんだけど。。。あれもわざと演出効果としてありだったんだろうか。
最後のほうで鏡が動く場面では、思わず「カフカ」というようより、この前のDAZZLEの障子のパフォーマンスを連想してしまったのだった。