ねずみの三銃士 第4回企画公演「獣道一直線!!!」 PARCO劇場 2020.10.09 19:00~ & 10.30 19:00~
このユニットは、本当に、後味の悪い作品をめざしているんだな~って(良い意味です)
まず、この3人(生瀬さん、成志さん、古田さん)が揃うだけでもすごいのに、
ここに池谷のぶえさんまで揃っちゃうって。すごすぎないですか?最強すぎます。
「印獣」「万獣こわい」に続き、三作目の観劇です。
「印獣」では三田佳子さん、「万獣こわい」では小池栄子さんの怪演にやられましたが、
今回も池谷のぶえさんの怪演はすばらしかったです。
公式のあらすじより
「一面識もない独身男性3人が殺害された。
殺害方法も三者三様。無関係と思われた3つの事件。
被害者の共通点は、大金を持っていて、婚活サイトに登録していた。
そして同じメーカーのED治療薬を飲んでいた。
事件に関心を持ったドキュメンタリー作家が取材を続ける中で浮かび上がってきた1人の女性の存在。
『苗田松子』
3人の被害者は、苗田松子と名乗る女と、関係を持っていた。
なぜこんな女に騙されるのか。男たちは耄碌していたとしか思えない。
しかし、苗田松子を取材するうちに自身も事件の闇に取り込まれ......。」
今回の公演は、木嶋佳苗が起こした殺人事件をモチーフとしている(らしい)
話は、とあるオーディション会場から始まる。
ここにやってきた売れない役者3人(生瀬・池田・古田)。
面接官の池谷のぶえさんから3人の役者は「不要不急の役者」と言われ、福島の練り物工場へ行くことを命じられます。
池谷のぶえさん演じる面接官の名前が「ぱわ原雅ぴ子」には笑いました。。。河原さんいじられてる・・・
苗田松子が起こした、婚活を利用した連続不審死事件の話が流れ、
事件のドキュメンタリーを作成しているカメラマンの関(クドカンさん)は、苗田松子のドキュメンタリーを
撮ろうと福島の練り物工場にやってくる。
関には、新婚のかなえという奥さんがいる。
苗田松子は、婚活サイトの写真とは全然違ったことに、まず関は驚く。そして自信満々な性格にも。
すでに、オーディションのあと、ここに連れてこられた3人は、苗田松子に惚れてしまっている
苗田松子の事件をインタビューをしている関は、3人の売れない役者を使って
再現フィルムを作り出す。
連続不審死事件は、望月、藪中、野呂という3人の男性のことで、
その男性の事件を3人の役者が演じて撮影していく
ところが、そのうちに、家でその映像の編集作業をしていた、妻のかなえが
松子に対して異様な興味を示すようになる。
望月を演じたのは生瀬さん演じる生汗勝々という役者。
その望月が藪中という男性を殺害?ただ、病院での事故?
その藪中を演じるのが成志さん演じる池手成芯
藪中は苗田松子と結婚していた男性。九州で姑と3人で暮らしていた。
そこに現れたのが、昔、苗田松子と交際していて刑務所に入ったが脱獄したという
野呂。それを演じたのが古田さん演じる古新田太というわけ。
苗田松子は、普通のおばさんに見えるのだが、彼女の魅力?魔力?のせいで、急に美しくみえる。
(そのときは、のぶえさんから美月ちゃんにチェンジ!!)
野呂の起こした事故で望月の奥さんがなくなったこともわかり、
これらの3つの事件の背景も1つになっていく。。。。
が、その事実に関しては、、特に掘り下げることもなく。
苗田松子は逮捕され、本名が松戸かなえということもわかり、裁判にかけられる。
その最中、拘置所まで、関の妻、かなえが面会に訪れる。
関かなえは、完全に苗田松子に心酔している。ダンナの悪口をいい、そしてだんだん苗田松子化していく
そして気が付けば、関も苗田松子の手にかかり、ATMでお金を振り込むようになってしまう。
ドキュメンタリーは完成することがなかった。裁判の証拠になるものが撮影されているからと
法廷に提出することになったという。それをさせたくない3人の売れない役者。
関の持つカメラを奪い合いもみ合いになりながら、関を魚をすりつぶす機械に落してしまう。
スイッチを入れ、関をミンチにしてしまう・・・機械から出てきたミンチを笑顔でならしてく成志さん・・・恐ろしい。
そのあと、最後にたくさんの「ちくわ」が流れてくる。。。あの「ちくわ」ってそうだよね。
超「イヤな」感じというか、、、
薄気味悪いんだけど、なんか笑ってしまって幕。
ホントに最後が、ぞわーってしましたよ。
あんなことが起こっても、みんな笑顔なんだもん。それでちくわだもん。
怖いけど面白い、気持ち悪いけど、なんか笑える。
こんな理不尽な展開があっても、許されるのが劇場なんですよね。
この時代に、こういう芝居を、真面目に(半分ふざけてたかも)できるのが劇場なんだなって
すごく感じたし、この芝居を見に来れたことが、本当によかったです。
キャストの感想は、
とにかく池谷のぶえさんですね。
もうなんでもありです。いつもすごい役者さんだと思ってたけど、今回もホントにすごいなと思いました。
どんな役でも、どんなシチュエーションでもこなしちゃうし。
それと、クドカンさん。
この芝居の唯一の良心。1人真面目に芝居を進めていたような。。。
まあ、最後、狂ってしまったかのようだったけど。
自分の書いた脚本を、こんなとんでもない人たちと演じるって、、、大変だろうな~
そして関の妻であり、ときどき苗田松子になる山本美月さん
最初に行ったときは、まだ馴染んでなかったというか、ちょっと羞恥心があったんだろうけど、
2回目にいったときは、だいぶ吹っ切れたように見えました。
それにしても、このメンバーの中だからねえ。大変だったでしょう。
あんなこともこんなこともさせられて。。。
ただ、私の個人的好みなんですが、私は彼女の声があんまり好きではないんですよね~
ねずみの3人はね。。もう何もいうことないです。
ところどころ、アドリブも普通にあり、クドカンさんマジ笑いしてたりね。
3人ともすごく楽しんで演じてたことは、ホントによくわかりました。
半分遊んでるかのようでしたよ。
途中はゲラゲラ笑わせていただいて、最後はイヤな気持ちになる。
3人の思うつぼにはまりました。
そう、古田さんの生足はやっぱりきれい。美月ちゃんとのぶえさんと3人でアイドルやったときに思った。
あと、成志さんは、イケメン・・・
生瀬さんの目力はすごい。。。
見に行くことができてよかったです。
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